インフィニット・ストラトス ―蒼炎の大鴉―
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やっぱこれってデートだよな
約束の日曜日になる。
俺は普段のTシャツと黒のジーンズに白いパーカーを羽織い、外に出ても恥ずかしくない服装にした。
金は35万ほど持っている。簪に何か買って欲しいと言われてもなんとかなるだろう。ちなみにこの金はテストパイロットをした時の給料だったりする。
簪は支度に時間がかかっているらしく、俺は先に校門で待つことにした。
スマホでニュースを見て待っていると、簪が来た。
「…遅くなってごめん…」
「気にしてない。行こうか」
別に初めてじゃないが、簪の外出時の服装は毎度ドキッとさせられる。
「そこのバス停から市街地に出る。バスは1分後くらいか」
待っている間はお互い無言。やっぱ緊張してるな、俺
バスが来る。乗ってみると座席はがらがらだ。とりあえず、後ろから3番目に座る。俺が奥で簪が通路側だ。
「なあ、簪」
「…何…?」
「似合ってるぞ。その服」
「…………!?」////
むっちゃ赤くなってる。可愛い。
しばらくして目的地に着く。
まずはデパートに行く。欲しい小説があるのだ。
それにしても家族連れとかでかなりの人混みだ。簪とはぐれそうになる。
だから簪の手を引くことにした。
さっき以上に赤くなってる。
なんとかデパートの本屋に着いた。
「好きに見てまわっていいぞ」
「…一緒にいたい…」
「わかった」
簪を連れて本を見てまわる。目当ての小説はすぐに見つかった。
「簪、お前は欲しい本とかあるか?」
「…うん…」
次は簪の本を探す。大体予想していたが、いつも簪が部屋で見ているアニメ関連のものだった。
それらを持ってレジへ並ぶ。
「5242円になります」
「ではこれで」
財布から10000札を取り出し、渡す。
「レシートは?」
「いいです」
「おつりの4758円です。ご確認ください」
金額を確認する。ちゃんと4758円あった。
「大丈夫です」
「こちら商品となります。またお越しください」
商品の入った紙袋をぶら下げ、本屋から出る。
「どこ行きたい?」
「…黒鉄くんが決めて…」
「服でも買いに行くか」
服は…4階だったな
エレベーターに乗り、4階を押す。
4階に着いたので降りる。
流石はデパートと言ったところか。ラインナップは豊富だ。
「欲しいものがあったら言ってくれ。奢ってやるから」
「…いいの…?」
「金はある。気にするな」
「…ありがとう…」
そういいながら俺は俺で服を選ぶ。このジャケットいいな。買おうかな
「…放して…ください」
何だ?
「いいじゃんよ姉ちゃん、俺たちと遊ぼうぜ」
見ると簪がチンピラに絡まれていた。
あのグズどもが…
俺は簪に絡むチンピラどもに殺意をおぼえる。
「…いや…」
「そいつを放せ!!」
周囲の人間の誰もが俺の方を振り向く。
「何だてめえ…」
「死ねよ」
「あ"?」
チンピラの1人の頭を掴み、地面に叩き付ける。
ガギンッという衝突音と共にチンピラの意識は吹き飛ぶ。ただの脳震盪か。つまらん
「うおらぁぁ」
殴りかかって来た2人目のチンピラのみぞおちに蹴りをかます。きれいに入った足はチンピラを悶絶させるには十分すぎた。
激痛で転げまわるチンピラの顔面に追撃の蹴り、歯や鼻の骨が折れ、血が吹き出る。
「うわあぁぁ」
逃げる3人目。
「逃がすかよ…」
追いかけ、足を蹴ると、バランスを崩し、こける。
「ひっ、止め…」
側頭部に回し蹴り、続いて腹部に踵落とし。それだけで3人目は気を失う。
「簪、大丈夫か?」
「…うん…」
周りから拍手が聞こえる。見ると老若男女問わず周囲の人間が拍手している。
「格好いいね、あんちゃん」
「男の鏡だ」
「私もあんな彼氏欲しいなあ」
そう言う声も聞こえた。
「…その…ごめんなさい…私のせいでパーカーが…」
見てみると白いパーカーが主に2人目からの返り血で赤黒く汚れていた。
「いや、いい。どうせこのジャケットを買う予定だったんだ」
「…でも…それはもう着れない…」
「簪が無事だったんだ。安いものさ」
「………」////
「それじゃあ、とりあえず買うか」
「…うん」
俺はさっきのジャケットと新しいベルト、簪はストールを買った。合計で75000ほど出費した。ストールもだが、ジャケットがそこそこ高かったのだ。
その後はレストランで昼食をとったり、ゲーセンの太鼓の達人(2人とも鬼)で盛り上がったりと楽しい1日になった。それとネックレス買ってあげたな。150000くらいするやつ。
今は公園にいる。周囲には犬の散歩をしているおっさんしかいない。
「今日は楽しかったな」
「…うん…」
告るなら今だよな…
簪は俺に好意を向けている。俺が一言言えばすべて解決なんだ。覚悟を決めろ黒鉄和也
「なぁ簪…」
「…何…?」
「俺さ、わかったよ。お前のことが、異性として好きだ。付き合ってくれ」
「……」////ボンッ
簪がオーバーヒートしている。答えは今は聞けないかな…。
「答えは今じゃなくていいよ。決まったら言ってくれ」
「待って…」
「ん?」
「私も…黒鉄くんのことが……大好き…!」
「簪」
俺は簪を抱き締めた。女の子特有のいい匂いがする。
「これからは、和也って呼んでくれるか?」
「…う…うん、和也くん…」
本当は呼び捨てにしてほしかったが、まぁいいさ。
後書き
反省はしている。だが後悔はしていない。
まぁ、始めから簪ルートに決まってたし、いいけどねw
スイマセン、調子乗りましたm(_ _)m
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