| 携帯サイト  | 感想  | レビュー  | 縦書きで読む [PDF/明朝]版 / [PDF/ゴシック]版 | 全話表示 | 挿絵表示しない | 誤字脱字報告する | 誤字脱字報告一覧 | 

ハイスクールD×ダオス

作者:ロナード
しおりを利用するにはログインしてください。会員登録がまだの場合はこちらから。 ページ下へ移動
 

幼少期編2

 
前書き
今回は幼少期での話ですが、完全にオリジナルの展開で原作内容が変わるかと思います。 

 
紫藤イリナという名前の災害が引っ越した後の次の日曜日に、私は両親と供に動物園に来ている。
私が両親から好きに見て来い。と言われたので爬虫類が集まる、爬虫類の館という場所に来た。

『見ろよ、相棒。あのイグアナ。変な顔してるぜ。』
『お前も爬虫類の様なモノだろ。同族をバカにしていいのか?』
『俺はイグアナじゃねえ!ってか、ドラゴンは爬虫類じゃねえよ!』
『ほう。そうなのか。私はてっきり、ドラゴンは爬虫類の様なモノかと思っていたぞ。』
『何処をどう見たら、この俺を爬虫類だと思うんだよ!』
『全体的に見てだ。』
『こんのヤロォーー!!』

ドライグが自分を爬虫類の仲間では無いと言うが、私にはどう見てもドライグは爬虫類にしか見えない。この世界の一万年前以上の時代にいたとされる恐竜は爬虫類の祖先だというしな。間違ってはいない筈だ。
ドライグがふて腐れたが、別に気にしない。
私は爬虫類の館を出て適当にぶらついていると、ラクダがエサを求めているのか私に檻から顔を近付けてきたので、私は両親から受け取っていたお金で、ラクダ用のエサを購入してラクダに与えた。

『ラクダか。変な顔しているな。人間って、何でこんなのを可愛いと言うのか俺には解らねえぜ。なあ、相棒。』
『そんな事は無いと思うぞドライグよ。良く見ると可愛いと思うぞ。このつぶらな瞳とかな。』
『そうか?俺にはラクダの良さが全く解らねえな。』

ドライグがラクダを可愛いとは思っていない様だが、私は可愛いと思うぞ。

「こ、来ないで!私の方に来ないで!」

何か叫び声が聞こえたかと思ったら、赤い髪の少女がラクダがエサを求めて寄って来たのを怖がっている様だな。

『おい、相棒。ラクダを可愛いと思ってはいない奴がいたぞ。ラクダが怖くて仕方ないみたいだぞ。』
『わかった。助けに行けばいいのだろ。』

私はドライグに言われたからでは無いが、赤い髪の少女がラクダを怖がっていたので私が持っていたエサを与えると、赤い髪の少女を連れてラクダのいない場所に移動した。

「ラクダはもういないから、もう泣くのは止せ。私のハンカチだ。これで涙を拭いておけ。」
「う、うん。ありがとう・・・」

赤い髪の少女が私が渡したハンカチで涙を拭いた。

「それでお前は何故、ラクダが怖いのだ。」
「私、こことは違う場所でラクダに会った事が有るの。その時に噛まれたからラクダが怖いの・・・」
「そうか。とにかく、また涙が出ているから、そのハンカチで拭いておくんだな。」
『おい相棒。そろそろ両親の下に戻らないと行けない時間じゃねえか?』

私はドライグに言われたので、動物園の時計を確認すると両親に戻って来る様に言われた時間が近付いていたので、私は両親に集合場所として指定された場所に向かおうとすると、

「ねえ、何処に行くの?」
「私の親が待っている場所にだ。それがどうした?」
「ええと、ハンカチ。返しとくね。」

赤い髪の少女が私が貸したハンカチを返そうとしたが、まだ涙は出ていたので、

「別に構わん。それはくれてやる。だから涙は拭いて、お前も親の下に戻るんだな。」
「えっ?ちょ、ちょっと。」

私はハンカチを赤い髪の少女に譲る事にして、両親が待つ場所に向かった。
両親の下に戻った後、私は両親と一緒に動物園で行われるショーを見た後に帰宅した。



一誠が帰宅した頃、動物園の中で一誠を探し続けた少女がいた。一誠がハンカチを渡した赤い髪の少女だった。そんな様子を見ていた少女の兄が、

「どうしたんだい、リーア?そんな必死になって、何を探しているのかな?」
「お、お兄様。私、実はラクダに囲まれて困っていたところを助けてくれた人がいたの。
その人が私にこのハンカチを渡してくれたの。これで涙を拭いてって。もう、私は涙を拭き取ったから、返そうとしたんだけど、その人が見つからなくて・・・」
「そうかい、リーア。どれどれ、そのハンカチを見せてくれないかな?」
「う、うん。」

少女が兄にハンカチを渡すと、兄がハンカチに付いていた名前を見つけた。

「このハンカチを渡した子はイッセーと言うのか。多分、イッセーと言うのは愛称かな。」
「イッセーって言うんだ。あの子。でも、あの子は髪の色が綺麗な金髪だったんだけど。」
「そうなのかい?うーん、その場にいなかったから、イッセー君がどんな子なのかは知らないけど、日本人で間違いないと思うよ。イッセー君は多分、帰っちゃたと思うな。」
「で、でも。ハンカチ、返さないと・・・」
「うーん、困ったな。さすがに魔王の権限を使ってイッセー君を探すのは大げさだと言われそうだから、そうだね。もし、次に会ったら、その時に帰せばイイんだよ。」
「本当にまた、会えるかな?」
「大丈夫だよリーア。いつ会えてもイイ様に、ハンカチを既に持ち歩けばイイんだよ。ちょっと、面倒だけどね。だから、毎日綺麗にしておいて、イッセー君にまた会えた時に返せばイイんだ。」
「分かった。お兄様の言う通りにして、毎日綺麗にして、イッセー君にいつでも返せる状態にしておく。」
「じゃあ、帰ろうか。そろそろ、帰らないと父様がリーアの事を心配しそうだしね。」

少女は兄と供に住んでいる場所へと帰っていた。
余談だが、少女の兄は自分の妻である女性に正座する様に言われた後に、自分の立場を放棄して妹と勝手に出掛けていた事を叱られたという。




私が動物園に出掛けた日から、数日経ったある日の事だ。

「ミ~・・・」

外に出掛けていた時に弱った白猫を見つけた私は、白猫の様子を確認した。白猫は傷だらけで、かなり衰弱した状態だった。私は白猫の傷が酷いので手当てしようとしたが、

「ミー!!」

私が手当てしようとすると、弱った体であるにも関わらず、私を威嚇して距離を取ろうとしていたが、

「ミィ・・・」

今の威嚇で力を使い果たしたのか、倒れて気を失った。。
私は、白猫が気を失っている間に出来る限りの手当てを施した。傷が酷い箇所は包帯を巻きたかったのだが、肝心の包帯が手元に無かったので、私は自分の服の袖部分を引きちぎり、白猫の傷が酷い前足に巻き付けた。

「ミ~?」
「気付いたか。大丈夫か?」

私が手当てをし終えた後に、白猫が気を取り戻したので顔を覗きこんだ。白猫は先ほどとは違い、私への警戒はまだ有る様だが、威嚇はせずに私の顔を見つめている。私は白猫に魚肉ソーセージを食べさせようとしたが、警戒して口につけようとはしなかった。痩せこけているのでお腹が減っている筈なのだが。
そこで私は白猫に見える様に魚肉ソーセージを口にして、食べるところを見せた。

「今、見た様にこれは安心して食べられる物だ。だから、食べておけ。」
「ミー!」

私が魚肉ソーセージを白猫の目の前に置くと、白猫は魚肉ソーセージを夢中になって食べ始めた。白猫が魚肉ソーセージを食べ終えた後に、黒猫がやって来た。その黒猫は白猫よりも深い怪我をしていたので、私が手当てしようとしたが、

「フシャー!ニャー。」
「ミー・・・」

黒猫が白猫以上に力強い威嚇をした後に、白猫と供に茂みに潜って行くと白猫と黒猫は姿を消した。

『相棒。猫という生き物は他の生き物より、霊感が高いと言われているらしいぜ。多分、お前が前世で戦いに敗れた魔王様の亡霊が転生したのが原因で嫌われているんじゃねえの。』
『霊感が高いのが本当ならば、私では無くてドライグ。お前の存在でも感じ取っていたのではないか?』
『ハハッ。それもそうだな。あの猫達がどうして、あんなに警戒していたかは知らねえけど、二匹の力が有れば無事に生きていけんじゃねえか。』

ドライグの言う通りだな。あの白猫と黒猫が傷だらけでいた理由が気になるが、猫の世界に私が手を出すのは良くないだろう。あの二匹の猫には無事に生きていてほしい。
二匹の猫が姿を消した後、私が帰宅しようと思った時だった。少し遠い場所から僅かだが殺気を感じ取った。

『相棒。今の殺気は感じ取れたよな?』
『当然だ。この殺気の正体を探ってみるとするか。』
『だな。相棒に向けられてはいないとは言えど、放っておくのも出来ないよな。』
『それに、この殺気を出す存在を放って置くと、悲劇が生まれるかもしれん。それだけは阻止せねば!』

私は殺気を感じ取った方向に向かって行くと、神社にたどり着いた。この神社に有る巫女の家から殺気を感じた。どうやら、殺気の正体がこの神社にいる事は確かだな。
私が奥に進んで行くと、ソコには一人の少女が血だらけの女性の体を抱えて泣いている姿が見えた。少女の周りを3人の男が囲んでいる。クソ、間に合わなかったか・・・

「お母さん。しっかりして!死んじゃイヤだよ!お願い死なないで・・・」
「あ、けの。私の可愛い子供である朱乃。ごめ、んなさ、い。あなたを最後ま、で守れ、ずに、いた、私を、母を、許して・・・」
「そ、そんな。イヤだよ、お母さん。死んじゃイヤだよ・・・」

私がもう少し早く来ていたら、この朱乃という娘の母親を死なせずに済んだ筈なのに・・・
時空転移で過去に戻り、朱乃という娘の母親を助けたいのに。今の幼い身体の私では時空転移は扱えない。
少女の周りを囲む男達は、

「ケッ。この女はバカだよな。堕天使に惑わされては道を踏み外して、堕天使を愛して子供を作るなんてよ。」
「そうだよな。本当にバカな女だよな。堕天使という悪の存在を愛するなんて、どうかしてるぜ。」
「じゃあ、最後はこの堕天使の娘を殺して、仕事を終わらせようぜ。」

朱乃という娘の母親をバカにするだけでは無く、堕天使の夫を愛した事を罪だと言う。それに、まだ幼い娘の命までも奪うだと。私も前世ではデリス・カーランを救う為とはいえ、魔科学に関わった者達を家族に住んでいた場所すら残さず根絶やしにしていた。それはこの男達のやっている事と変わらないだろう。
だからこそだ。私は自分達の都合で人を殺す様なこの者達を許す事は出来ん!

「そこまでだ!」
「「「何者だ?」」」

私は男達の前に姿を見せた。男達は私を見ると、只の子供だと思っているのか笑い出す。

「ハハッ。何だよ。只の子供か。」
「でも、この事を見られたからには放っておけないぜ。」
「そうだな。このガキ、始末するか!」

男達は口封じを理由に私を殺す事に何の躊躇いも無いらしいな。

「止めて!その子は関係無い・・・」

朱乃という娘が私を庇おうとしているが、男達は私に襲い掛かって来た。

「「「死ねぇ!!」」」

今、私はかなり期限が悪い。手を抜く事は出来なそうだ!

『ドライグ!赤龍帝の籠手を奴らに見えない様に発動しろ。』
『了解!さすがに俺も、あの男達がやった事は許せねえからな!喜んで力を貸すぜ相棒!』

私は赤龍帝の籠手を発動させ、男達の攻撃を避けていく。

「チッ!ちょこまかと逃げやがって、このガキ!」
「どうしたのだ?この程度なのか。だとしたら期待外れだな。」
『Boost!』
「調子に乗るんじゃねえよ!こんのヤロー!」
「調子に乗っているのは貴様らの方だ!何故、あんな私と変わらないぐらいの子供を育てていた母親を子供の目の前で殺したのだ!」
『Boost!』
「あん?違うな。俺達は最初はあの堕天使の娘だけを殺す気だったのによぉ。あの女が俺達が娘を受け渡す様に言ったのに、それを拒んだんだよ!俺達は娘を見つけて、娘を殺そうとした時に娘の盾になって死んだんだ。だから、結果的にあの堕天使の娘に母親の死を見せる事になっただけだ。」
『Boost!』
「そうか。貴様らが救い様の無い事だけは十分に理解できた。私を本気で怒らせた事を後悔するがいい!」
『Boost!』

赤龍帝の籠手の倍増効果を4回付与したダオスレーザーでこの者らを塵すら残さず存在を抹消してやろう!

「集え、光よ!」
「ヒィ!?な、何なんだ、この光のエネルギーは・・・」
「に、逃げろ!こんなの喰らったら、死んじまう!」
「こ、こいつ。悪魔か。いや、これはまるで神みたいだ!?神の怒りだ・・・」
「受けろ、ダオスレーザー!」

赤龍帝の籠手の倍増効果4回分の影響で強化されたダオスレーザーを放った。それは最早、この男達からすると世紀末としか思えないだろう。レーザーが極太となり、男達はこのレーザーから逃げようとしても逃げ道は私が誘い込んだ壁に囲まれた場所の為に存在しない。

「「「た、助けてくれぇぇぇ!!?」」」
「それを朱乃という娘の命を平気な顔をして奪おうとして、その母親の命を奪った貴様らが言う資格など無いわ!この世から存在を塵すら残さず消え去るがいい!!」
「「「ギャアアァァァーーー!!?」」」

この家の壁に大きな穴が空いたが、どうやら男3人以外にダオスレーザーを喰らった生物はいない様だな。
男達の姿は完全に見当たらない。今のダオスレーザーを喰らって無事に済む相手がいる訳が無い。男達はその存在を塵すら残さず完全に消え去ったのだ。まあ、幼い身体では今の威力を抑えきれずに、私の身体は負担が大きくかかったがな。

「あ、あの。あなたは一体・・・」

男達が物理的に姿を消したのを認識したのか朱乃という娘が私に話しかけてきた。

「私か。私の名前はダオスだ。」
「ダオス。それがあなたの名前ね。私の名前は朱乃と言います。朱乃と呼んでください。」

私が本気の戦闘をした事で、私の存在を危険視する者が出るかもしれないので、私は朱乃に前世の名を語り、朱乃と話す事にした。

「そうか朱乃。済まないな。私がもっと早く来ていれば朱乃。君の母親を死なせずに済んだのにな・・・」
「そ、そんな事は無いよ。私が私の力を使っていれば、お母さんが死なずに済んだかもしれないのに。私がこの力を使えば、化け物と言われると思って、それが怖いから使えなかったの。でも、そのせいでお母さんが死んじゃった。」
「そうか。朱乃、君の力がどんなモノかは知らん。だが、その力の正しい使い方を見つければ、君の母親も喜んでくれる筈だ。」
「どうして、そう思うの。私はこの力のせいで周りから化け物呼ばわりされると思っていたから、友達が欲しくても声を掛ける事は出来ないんだよ。ダオス、あなたは化け物と言われるのが怖くないの・・・」
「私は化け物と呼ばれ、恐れられようが構わない。元から慣れているからな・・・
だが、朱乃。君は少なからずとも化け物では無い。君は一人の人間だ。堕天使の血が流れていようと、君は一人の人間だ。だからこそ、自信を持て生きろ!例え、今の自分には自分の力が化け物の様だと思っても、そんな遠くない未来には、君の力を必要とする人が現れるだろう。だから、その力を自分が恐れてはダメだ。自分でその力を恐れるからこそ、周りから避けられる原因となるのだ。だが、その力を受け入れて正しい使い方を見つければ、きっと朱乃。君の事を認めてくれる人が出てくる筈だ。」
「本当に?私がこの私の力を正しく使える様になれば、本当に化け物だと言われなくなるの?」
「本当だ。少なくとも、私は朱乃の事を友だと思っているぞ。」
「私の事を友達だと思っているんだ。嬉しいな。」
「少しは元気になった様だな。では、去らばだ!」

朱乃はまだ母親を失った悲しみが消えた訳では無い。だが、この様子なら平気に暮らしていけそうだな。
私は朱乃がこれからの生活で無事に暮らせる事を祈りつつ、その場を去った。

「ダオスか。顔は格好いいけど、自分の名前を技の名前にいれるなんて、ナルシストと言うんだっけ?こういうの。」

朱乃。その様な言葉は私が十分に離れてから言うモノだぞ・・・

『やーい!ナルシストだってよ。前世で自分の名前を技の名前にいれるなんて、本当にナルシストだな、相棒は。』
『そうか。そんなにダオスレーザーを喰らいたいなら、満足するまで喰らわせてやるぞ。ドライグよ。』
『ま、待て。落ち着いて話し合おうぜ、相棒。話せば解る・・・』
『話す事は何も無い。ダオスレーザー!』
『チクショー!!?余計な事を言うんじゃなかったぜぇぇ!!?』

私は精神世界でドライグにダオスレーザーを撃ってドライグが、

『もう、ナルシストなんて言いません・・・』

と言うまでにダオスレーザーを喰らわせた後に帰宅した。
だが、母親は鬼の形相と言うのか、

「一誠!こんな遅くまで、何処をほっつき歩いていたの!門限を少し過ぎたなら、まだ良かったけど。こんな遅くまで、帰って来なかったら心配になるでしょうが!」

凄く怒っていた。確かに門限の5時から3時間オーバーしているな。私がここまでの恐怖を感じるとはな。母親は怒らせると怖いという事を今日、身を持って経験した。次からは二度と母親を怒らせない様にする事にしよう・・・

私は兵藤一誠として生活する事になって、戦う事は無いと思っていたが、今日は朱乃の為に戦う事になったからな。もしかしたら、今後も何らかの形で戦う事になるかもしれん。もし、私が戦うとしたら今日の様な誰かを守る為の戦いだろう。それから、私は長い年月を迎えて高校生となるのだった。 
 

 
後書き
次回は高校生となった一誠(ダオス)。つまり、原作に入るかと思います。 
ページ上へ戻る
ツイートする
 

感想を書く

この話の感想を書きましょう!




 
 
全て感想を見る:感想一覧