これも浮気!?
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第二章
「あんた的には」
「ううん、そうなるかしら」
「だって旦那さんとだけでしょ、結婚したら」
こうしたことをする相手は、というのだ。
「私は旦那さんじゃないわよ」
「そのことは間違いないわね」
「けれど私は男の人じゃないから」
「同性愛だからね」
「それでもね、また言うけれど私は真礼の旦那さんじゃないから」
「不倫かしら、今の私達って」
「そうならない?」
疑問の言葉でだ、真理子は真礼に言うのだった。
「やっぱり」
「どうなのかしらね」
「うん、その辺りの解釈はどうかわからないけれど」
真礼のそれはだ。
「旦那さんには私達のこと言ってないわよね」
「旦那私のこうした趣味は知らないわよ」
真礼が同性愛者であることはというのだ。
「他のことはよく知ってるけれど」
「まあ言う様なことでもないし」
「秘密にしていていいんじゃないかしら」
「浮気でも?」
「男の人に浮気したのなら大問題だけれど」
真礼もそれは絶対に許されないことだと思っているし自分でもするつもりはない。淳司以外の男と寝ることは絶対にしないと心に誓っているのだ。
「真理子ちゃんはね」
「女だから」
「いいんじゃないかしら」
「難しい話ね」
「それに女の人も真理子ちゃんだけだし」
同性愛でも浮気はしないというのだ。
「だったらね」
「別に私は真礼が他の娘と寝てもね」
「いいの?」
「私も彼氏いるし」
男のそれがだ。
「彼氏以外と寝る気はないけれど、男の人とは」
「女の人とは?」
「真礼だけとしか寝ないけれどね」
それでもとだ、真礼を見つつ言うのだった。
「真礼が他の娘と寝てもね」
「いいの?」
「どうなのかしらね、私彼氏か真礼かって言われたらね」
「彼氏の人?」
「そっち選ぶし」
「そう言われたら私もね」
真礼もだった、そう聞かれることを想像するとだった。
「旦那になるわ」
「そうでしょ、そんな風だからね」
「私がどの娘と寝てもなの」
「別にいいわ」
こう考えているというのだ。
「私的にはね」
「そうなのね」
「まあね、私はね」
「独占しないのね、私を」
「だからあんた結婚してるから」
夫である淳司のものだ、それでというのだ。
「独占とかはね」
「しないのね」
「あんたもでしょ、若し私が他の娘と寝ても」
「そう言われると」
「でしょ?そう思ってるってことはね」
「浮気なのね」
「そうした関係でしょ」
二人のそれはというのだ。
「結局のところ」
「そうなるかしら」
「そうじゃないの?まあとにかくね」
「ええ、、そろそろ時間ね」
ホテルの休憩時間のだ、それでだった。
二人はホテルを出た、そうして二人で街を歩くのだった。
こうしたデートを時々続けていた、そして。
ある日だ、またホテルに入ってその後で街を向かおうとしているところでだ。偶然。
淳司と会った、その瞬間にだった。
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