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魔法科高校~黒衣の人間主神~

作者:黒鐡
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入学編〈上〉
  入学2日目の帰り道

本来の展開は全員不問になるはずが、俺らに攻撃をしたのであそこにいる女子は不問にして森崎とその他の男子たちは厳重注意処分として連れて行かれた。貸し借りをするはずがこのような展開になったのも要人扱いである者を攻撃したんだから。

「それにしても、あの男子ですが森崎家の者だったのですね。クイック・ドロウとして有名ですが」

「あとエリカもだが、干渉を受けるかもしれなかったのだから」

「大丈夫よ。これシールド済みだから」

とのことだが、まあ怪我人は出なくて済んだ。俺達の味方なら敵になったのを排除するまで。それか今回の森崎家に書状にて厳重注意することも出来る。まあ今回は今回でもういいか。

「お兄様。もう帰りましょう」

「そうだな。レオにエリカ、美月。帰るぞ」

とりあえずいろいろとあったから疲れたな。まあレオたちとは駅前までだし、送迎車の中で休めばいいことだな。それに蒼太と沙紀の取り押さえは見事だった。やはり連れてきて正解だったかもな。その場を離れようとしたら行く手を遮るように、俺らの前に立っていた。まだ何か用でもあるのであろうか?

「光井ほのかです。さっきは失礼な事や魔法を使ってしまってすいませんでした」

いきなり頭を下げてきたので面を食らった俺。先ほどまでエリート剥きだしだったのが、いきなり態度が豹変したので少し驚いた。

「北山雫です。ほのかを庇ってくれてありがとうございました。大事に至らなかったのはお兄さんのお陰です」

「・・・・まあここはどういたしましてと言おうか。でもお兄さんはやめてくれ、同じ一年生なのだから」

「では、何とお呼びしたらいいですか?」

「そうだな。普通に一真でいい」

「分かりました。それで、その・・・・」

深雪と何やらアイコンタクトをしていたが、どうやら駅まで同行してもいいかというのだった。俺らは拒む理由もないし、レオたちもだ。なのでやっと帰れると思い俺らは一緒に駅前まで歩いていた。メンバーは俺とレオ、エリカ、美月のE組の4人組と深雪とほのかと雫のA組の3人で歩いていた。俺の隣には深雪もいるし、レオたちの後ろには蒼太と沙紀がいたけど。せっかくできた友達だからと、蒼太からの提案だった。深雪と反対側にいるのはほのかだった。

「・・・・じゃあ、深雪さんのCADを調整しているのは一真さんなのですか?」

「ええ。お兄様にお任せするのが、一番安心ですから」

ほのかの質問に対して、我が事のように得意げに、深雪が答える。

「少しアレンジをしているだけなんだが。深雪は処理能力が高いから、CADのメンテに手が掛からない。後ろの二人のも少しメンテする程度だし」

「それだって、デバイスのOSを理解できるだけの知識がないと出来ませんよね」

深雪の隣から覗きこむように顔を出して、美月が会話に参加してきた。苦笑い気味の俺ではあったが。

「CADの基礎システムにアクセスできるスキルもないとな。大したもんだ」

「一真君、あたしのこれも見てもらえない?」

振り返りながらのレオとエリカ。

「うーん。あんな特殊な形状のCADはいじったことがないからな」

「やっぱり凄いね、一真君は。これがCADだって分かっちゃうんだ」

俺にあの警棒のをいじれと言われたら困るみたいな事を言ったら、伸縮自在の警棒をストラップみたいにくるくる回す。

「え?警棒、デバイスなの?」

注文通りな感じで美月がそう言ったらエリカは、満足げに2回頷いた。

「普通の反応ありがとう、美月。みんなが気付いていたら、滑っていたところだった」

それを聞いてレオは問う。

「・・・・何処にシステムを組み込んでいるんだ?さっきの感じじゃ、全部空洞って訳じゃないんだろ?」

「ブーッ。柄以外は全部空洞よ。刻印型の術式で強度を上げているの。硬化魔法は得意分野なんでしょ?」

「・・・・術式を幾何学紋様化して、感応性の合金に刻み、サイオンを注入することで発動するって、アレか?そんなモン使ってたら、並みのサイオン量じゃ済まないぜ?よくガス欠にならねえな?そもそも刻印型自体、燃費が悪過ってんで、今じゃあんまり使われてねえ術式のはずだぜ」

レオの指摘通りにエリカは目を開き、驚きと感心を半分にした表現をした。

「おっ、さすがに得意分野。でも残念、もう一歩ね。強度が必要になるのは、振り出しと打ち込みの瞬間だけ。その刹那を捉まえてサイオンを流してやれば、そんなに消耗しないわ。兜割りの原理と同じよ。・・・・って、みんなどうしたの?」

逆に感心と呆れ顔と言う感じでブレンドされた空気の中で、居心地悪さに聞いてきたエリカに言う蒼太。

「兜割りというのは、本来秘伝や奥義とかに分類されます。まあ一真様はそういう分類に入る技術も出来ますが、単純にサイオン量が多いより、余程凄いかと」

全員を代表して言った蒼太。ちなみに今はファストフードで食いながら話していたけど、蒼太と沙紀は護衛のため食べないが。何気ない指摘だったが、エリカの強張った顔は本気で焦っているとみるがな。まあ俺はエレメンツ使いと呼ばれているくらいだし。魔法ではないことだ。自然の精霊から力を借りることもする。

「一真さんや深雪さんも凄いけど、エリカちゃんも凄い人だったのね・・・・うちの高校って、一般人は珍しいのかな?」

「魔法科高校に一般人はいないと思う」

美月の天然気味な発言と今まで黙っていた雫がボソッと言った。的確なツッコミをありがとうと言いたいぜ。駅で別れることだったが、いつも何で帰るんだと聞かれたので黒塗りの送迎車と答えたら、やはりというかの反応だった。金持ちの者でも送迎車は必要ないが俺らが使うのであれば、やはりというか要人なのだなと改めて理解をしたのだった。 
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