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仮想空間の歌う少年

作者:ケンケン4
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17ー恐怖の10発目

 
前書き
だんだん原作とは一体…?という感じになっている仮想空間の歌う少年。
それでも問題ないぜ!という方はどうぞ! 

 
都市部エリアの建物に着くと僕達は4回目のサテライト・スキャンを待った。理由としてはさっきの死銃…がどこにいるのか。シノンの話から考えると死銃候補はスティーブンと銃士Xどちらかに絞られた。
…おそらくスティーブンとは読まないのだろうけど。

「スノー頼むわよ。」
「もち!任せて…!」

シノンが信頼しきった顔で見てくる。僕は笑いながら…

タ♪タ♪タ♪タ♪タ♪タ♪タ♪タ♪

「…凄いな。」
「スノーなら…佳なら余裕だわ。」

今、僕のやっていること。それはサテライト・スキャンに映し出された都市部エリアのプレーヤーのマークをリズムゲームの感覚で高速でタッチしてプレーヤーネームを出していた。
そうやってタッチしていくと。

「「「あっ‼︎」」」

3人の声が重なる。
そうしてタッチして行く中でこの都市部エリアのスタジアムらしきところに…ポツンと銃士Xがいた。

「ビンゴ♪みーつけた♪」
「これが死銃…?」

キリトが疑い深く見る。
確かにこれが死銃という確証がない。
だけど…。

「とりあえず違うという確証も無いから一回殺って見ようか?」
「…やってみようが怖いんだが。」
「ん?キリト?きっと気のせいだよ♪」

僕はいつも通りの笑みでキリトに笑いかける。

「それでどうするの?」

シノンが質問してくるので大袈裟に芝居じみたやれやれのホーズで。

「まあ、キリトみたいな脳筋じゃないから「おい。」姑息な手段をとって行こう。」

キリトの不満が聞こえた気がしたがきっと気のせいだ。
僕はそのまま説明を続ける。

「簡単に言うと正々堂々!不意打ちだね。」
「正々堂々とは一体…。」
「聴こえない。」

キリトがゲンナリしているがそれも気にしない。

「まず僕が中距離から『不可視の銃弾』で不意を付くからその間にキリトは一気に接近して仕留める。」
「もし、仕留められなかったら?」

シノンが不安そうに聞いてくるが僕は笑って。

「その時のためのシノンだよ?ここからあの場所まで約1.8kmつまりシノンの射程距離内。万が一僕達が仕留められなかったら…頼むよ。」

僕はぽんっとシノンの頭を撫でる。
そうするとコクリと頷き。

「分かったわ。」
「それじゃあ行ってみようか♪」

僕とキリトは作戦の為走りだし、シノンは敵を見つけるために射撃体制に入った。

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

「…。」

スコープ越しに佳の姿を見てみる。
金髪でベッドフォンを首から下げ、一生懸命走る姿が映る。

「…もし。」

もし、あの時。雪宮佳が、あの男を殺したのではなく。私が殺したのだったら。
あの銃弾で殺せていたのなら…。

「…。」

考えても仕方ないことだ。頭で分かっている。
あの時、あの男に致命的なダメージを与えたのは私である。結果的に佳が殺したが私もその片棒…いや、ほとんど私がやった様な物だ。だから現実でもその恐怖から強くなりたいのだ。

その時ふと頭に悪魔の様な考えがうかんだ。

もし、佳をこの世界で撃てば…?

どうなるのだろうか。強くなれるのだろうか。自分にとって大切な人を撃てば私の目指した何事にも動じない冷たい狙撃手へと…。そして現実でも佳に頼らない朝田詩乃へと…。
私は震える手でトリガーに指を掛ける。そしてスコープの先にはスノードロップ。狙撃のための緊張のサークルがどんどん小さくなる。
私はいつも通りに考える。

アノトキニクラベレバ。

サークルがゆっくりとなる。その瞬間。










































いきなり視界がぶれた。

「…⁉︎」

身体が動かない…⁉︎
その時私は電磁スタン弾を撃たれた事を知る。
…まさか。
なんとか首を動かし見てみると。

「っ!」

さっきのボロマントが悠然と立っていた。なんで⁉︎サテライトスキャンではいなかったのに。その時私は答えに気づいてしまった。
まさか…。

「メタマテリアル光歪曲迷彩…⁉︎」

おそらくレアアイテムのメタマテリアル光歪曲迷彩…透明マントのような物を使ったのだろう。
そしてそのボロマントが構えた物は…。

「…。」
「ひっ…⁉︎」

五四式・黒星。あの銃を向けられていた。
あの男が重なる。私達に銃を向けたあの男に。
…やだ。怖い。
さっき銃を向けたのに。とっさに口に出してしまった。

「たすけて…佳…。」
「…あいつは来ない。」

ボロマントは不気味に笑う。そしてちょうどこの大会のテレビがここをうつしていた。

「お前を…殺せば…あいつは苦しむだろうな…いや…壊れるか…?」
「…。」

あいつ…佳の事を言ってるのだろうか。そんな事をボンヤリ考えている。
ああ…このまま佳に迷惑かけて死んじゃうのかな…。だけど私は佳を自分のために撃とうとした。結果。仕方ないのかも知れない。私が殺されてしまったとしても。
ボロマントはさっきのように十字を切ろうとした。

「何やってるんだ。僕の大切な人に。」

その瞬間。ボロマントは十字を切るのをやめ、後ろに跳ぶ。
そしてボロマントのいた場所には銃痕が二つつく。

「久しぶりだな…音の死神…。」

ボロマントが嬉しそうに笑う先には… 。

「…。スノー。」

私が望んだ人。雪宮佳…スノードロップが立っていた。 
 

 
後書き
さあ!いよいよ次は死銃とのなんか!
スノー「なんか⁉︎」
うん。なんか。
スノー「あ!感想待ってます!設定なども聞いちゃってOKです。」
うんうん。それでは。
スノー&作者「「次回もよろしくお願いします‼︎」」 
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