| 携帯サイト  | 感想  | レビュー  | 縦書きで読む [PDF/明朝]版 / [PDF/ゴシック]版 | 全話表示 | 挿絵表示しない | 誤字脱字報告する | 誤字脱字報告一覧 | 

子虎迷走記

作者:蒼鈴六花
しおりを利用するにはログインしてください。会員登録がまだの場合はこちらから。 ページ下へ移動
 

第2話 海賊との遭遇

 
前書き
カイル一家登場。
 

 
召喚された次の日

どうやら一番最初に目が覚めたらしい。

んー、レックスおこそ。

肉球付き前足でレックスの頬を叩く。

「ギャオー(おきろー)」

「う、ぷにぷに……?」

などと言いながらレックスは目を覚ました。

「えーと、おはよう、ユエ」

「ギャウ、ギャオ(おはよう、レックス)」

とりあえずよく寝てるウィル達を起こさないように移動する。

「とりあえず、使えそうなものを探そう」

「ギャウ(おう)」

レックスと一緒に浜辺に落ちてる使えそうなものを探す。
俺は手が使えないので物をくわえるか、くわえないものはレックスを呼ぶ。

そして一通り集め終わった所で戻るとウィル達が起きていた。

「やあ、おはよう」

「ギャオー(おはよー)」

「あ……」

安心したような顔のウィル。
心細かったのかな?

そこら辺のもので使えそうなものを探してたと説明するレックス。

ウィルはよく眠ってたから起こさなかったんだけど、言ってから行動した方がよかったらしい。

レックスは謝りながら、俺と拾ったものを見せた。

戦利品。

ノヴィスソード。

ノヴィスメイル。

万能ナベ。

Fエイド。

そして最後に綺麗な黒いひし形の石?を見つけたんだけど、小さく穴が開いていた、レックスは紐を通して俺の左前足に括りつけた。

なんか、アクセサリー増えました。
その黒い石だけ異様な感じですが。

まあ、拾ってきたものは大体こんな感じだ。

とそこでレックスのお腹がなる。
おいおい、生徒が呆れた目で見てるぞ。

実は昨日から何も食べてないらしい。
とりあえず、腹ごしらえをする事になった。

生徒はどうやって?って顔だ。

レックスが移動しよっかと言って歩き出す。俺も、レックスの隣を歩く。
慌ててウィルは猫を抱っこしてついてくる。



岩場

ここら辺が良さそうだと海を見てるレックスにウィルは説明をするように言う。

何をするかって?

これから魚釣りをするのだ!(※バッバーン!と効果音が付きます)

あれ?なんか変な効果音が……なんか体が幼いせいか思考が幼くなってないか?

ま、俺は釣れないけどな。
近くで見るだけ。

道具は昨日の夜に話をしながらレックスが作りました。

エサは砂の中の虫を使います。
ウィルは抵抗があるのか、う……っなどと言ってます。

「よーし……さあ、頑張るぞ!」

「ギャオー!(おおー!)」

「ミャミャー!」

READY GO!

じーっと水面を見る。

「あんまり身を乗り出したら危ないよ、ユエ」

「ギャウー(大丈夫ー)」

そして、かかった!

FISH ON!

レックスは魚を釣り上げた!

岩の上で魚がびちびちはねてます。
な、なんだ?このうずうずはー!

「ギャウー!」

「あ、こら!ユエ!ダメだってば!」

レックスは俺を抱き上げて止める。

離せー!魚が俺を呼んでいるー!

俺は結局ウィルに預けられ、抱っこされた。くそう。



レックスが魚を食べる分釣り上げた頃にようやく落ち着いた。

ね、猫科の本能ってやつか?動くものに反応しちまったぜ。

思考が完全に切り替わって……本能怖っ!!

それから焚き木をして魚を焼いて食べました。

俺は手がテコみたいに使えないから地面に置かれたものをそのまま食べました。
ウィルは魚を食べるのに最初は抵抗してたけど、食べ始めたら以外にいけたらしい。

レックスは田舎でこういう事をよくやってたそうだ。

俺は……ん?

あれ?

行った覚えはあるのに、誰と行ったか覚えてない?

人の顔や名前が思い出せない……

友達の顔は?名前は?

……両親の顔と名前は?

……

思い出せない。

それ以外の記憶は綺麗に残ってるのに……人に関する記憶が綺麗に消えてる……

なんでだよ……!

これも声の主の仕業か?

だとしたらなんで記憶を消すんだよ!

「どうしたの?ユエ」

ウィルとの話を終えたレックスが話しかけてきていた。

ハッとなった俺は慌てて首を振る。
今、この事を考えても解決策なんて見つからないよな……

「そういえば、その子に名前付けてたんですね」

ウィルがそう言い出す。

「うん、この子はユエ。昨日俺の護衛獣になってくれたんだ」

「ギャウ」

「そうなんだ。よろしく、ユエ」

「ギャウギャー(こちらこそよろしくなー)」

ウィルは召喚獣には少しだけ心を開いてるようだ。
逆に人には心を閉ざしてるような感じがする。

そんな事を思いながらも自己紹介は終わり、最初の浜辺に移動する事になった。

レックスはウィルがこの島に流れ着いてホントによかったと嬉しそうに言う。

ウィルが島に流れついた時、猫がウィルの事を起こしたとか。
そしてどこかに連れて行こうとしたけど、昨日のスライムに見つかってウィルを庇おうとしたらしい。

ま、ウィルにも色々あったんだと。
レックスもちゃんと教師としてっていうよりは素で大事な事をちゃんと教えてるし。

ちなみに猫の名前はテコ。
そんな感じで歩くからだそうだ。



とりあえず散策開始。

ウィルが助けてくれた事のお礼をレックスに言ったのだが……

途中まではよかったのだ。
それに俺は先生なんだからってセリフがアウトだった。

ウィルはやや警戒心を持った暗い顔をする。
せっかくレックスに心を開きかけてたのに。

俺はそれを言った瞬間尻尾についてるリングの部分が足に当たるように振った。

「痛っ!なにするんだユエ!」

ジト目で見る。

「えーと俺は何かまずい事を言ったのかな?」

こくこく。

ウィルはその様子を驚いたように見ている。

さっきのセリフ、ウィルは先生だから自分の事をしかたなく守ってるって思っちゃうよ!

ウィルは先生としてみたいな壁のあるものではなく、個人としてみてもらいたいと思ってる。なんか聞いた話だと複雑そうな家系みたいだし……自分とちゃんと向き合ってくれる人がいて欲しいんだと思う。

それにレックスは気付くのか?
鈍感そうだけど、気付くよな?

ジト目を続ける。

「うーん、何がまずかったのか……」

「ユエ、もういいよ……」

必死で考えてるレックス。ウィルは俺に止めるように言ってくる。

諦めたような顔すんなって、レックスならお前の事気付いてくれるさ。

そう思って一声鳴く。

「……期待してもいいのかな?」

ポツリとレックスに聞こえないように呟くウィル。

「ギャウ!(おう!)」

「そっか、ユエが言うなら信じてみるよ」

明るい顔になったウィル。
俺の頭を撫でてくる。

とりあえず、ずっと悩んでるレックスに猫パンチならぬ虎パンチをして目を覚ました後、散策を続けた。



岩浜

ウィルが人影を発見。呼んでみると声が返ってくる。

そして人影に近づくと……

テンガロンハットをかぶった金髪の少女と全体的に紫な男の人がいた。

ウィルと少女はお互い見た瞬間驚き、レックスは船を襲った海賊!と叫ぶ。

え?こいつら海賊?
全然そう見えねぇ……

てか少女よ。あんたガンマンやろ。
紫の人はなんだろう。すごく変わった格好ですね。

少女はレックス達が無事だった事に驚いてる。
そこに紫の人が少女に話しかけてるのだが……

おねぇ!この人おねぇだ!
でも不思議と気持ち悪さを感じさせない……

不思議おねぇだ!

っていうか少女(ソノラというらしい)の話によるとレックスは海賊達を一人で倒したらしい。
そういえば軍に言ってたらしいし、訓練はしてるんだな。

って思ってる間にレックスがソノラを怒らせたようだ。
戦闘が始まりそうになる。

テコも戦うらしい。

俺も虎初心者だけどやってやんよ!

「グルルルルル!」

戦闘開始!

レックスはソノラと戦うらしい。というかソノラがレックスに攻撃を始めた。

俺とテコは紫の人と戦う。

「あら?かわいい子達がアタシの相手をしてくれるのね♪」

「ギャオー!(負けねぇからな!)」

「ミャミャー!」

短剣で素早い攻撃をしてくる紫の人。
初めて武器を持った相手と戦ってるのになぜか怖くない。

短剣で攻撃されても、かわすか、かわせないときは角に当たるようにする。
俺の角は頑丈らしい。

テコはぽこぽこと殴ってるがなんだか痛くなさそうな攻撃だな……

俺は今のところ体当たりしか攻撃手段が無い。
だからかわされやすいのだが……

「ギャウ!(テコ!)」

「ミャ!」

言葉は通じなくとも意思は伝わる!

テコは相手の動きを封じ、俺は思いっきり体当たりする。

「っく!なかなかやるわねぇ!」

紫の人は体勢を立て直そうとしたけど、横からレックスが来て短剣を叩き落した。
俺は落ちた短剣を素早くくわえる。

「ギャオーーーー!(勝ったーーーー!)」

勝利の雄たけび!

って何してんだ俺!あれ?なんか言動が若干子供じみてきてる。
やっぱり幼児化してる!そして虎化してる!やべぇ……



戦闘終了後

ソノラは負けた事を悔しがっていたが紫の人に止められた。
紫の人はレックスが戦闘経験有りという事に気付いてた。

その後は、紫の人が負けたのはアタシ達だし煮るなり、焼くなり好きにしてちょーだいと潔い事言い始めました。

でもレックスは、俺達を二度と襲わないんならそれでいいという。
なんか底抜けにお人よしだな。

紫の人は自分達が約束をホントに守ると思ってるの?と聞くが、その時は容赦しないだけさと答えた。

なんか紫の人に気にいられてます。船に来ないかと誘われてますよ。

船がある事にウィルは驚く。

壊れているものの直せば出港できるし、食べ物もベットもあるそうだ。
修理を手伝うのであれば近くの港まで乗せて行ってくれるという。

紫の人すげーいい人!

レックスはその話に乗る。
ウィルは驚き、ソノラは勝手にそんな事言っていいのかと紫の人、スカーレルに言う。

だが、スカーレルはいいのいいの。カイル(多分船長と思われる)もきっとこの子を気に入るわよ、それに……

愛があれば何だって許されるわという。

おいおい……

ま、俺はレックスが行くんなら行くけどね。
この海賊は信用しても良さそうだし。

なにかな……野生の勘?
俺の獣化は進む……(涙目)

スカーレルに案内されてついていく。

途中でウィルがレックスにホントに海賊を信じるのか?自分は反対だといっていた。
レックスは話の出来る人達みたいだし、それだったら信じたいよっていってた。

スカーレル達とは歩きながら自己紹介した。

「ふーん、ユエちゃんね。男の子だと思ったけど女の子なのかしら?」

「ユエは男の子だよ」

「ギャウ!」

「そうなの、よろしくねユエちゃん♪」

ちゃん付けは変わらないのか?

そんなこんなでアジト付近。

何か様子がおかしい。

船の近くで、金髪の人と灰色の髪の人がはぐれ召喚獣だという魚人と思われる奴とスライムに襲われてた。

金髪の人はソノラの兄らしく、ソノラは飛び出しそうになるのをスカーレルが止める。

レックスは見過ごす事が出来ないようで剣を抜く。
ウィルはそれに驚いてる。

彼らを助ける義理はない、彼らはとウィルは言うけどレックスは仲間だと普通に言った。
だから守るとも。皆驚いてたけど、俺はうすうすそうなると思ってた。

俺も見過ごせねぇ!だから助ける!

VSはぐれ召喚獣

勝利条件:敵の全滅 敗北条件:レックスorカイルorユエの戦闘不能

戦闘開始!

一番近くにいた魚人、サハギンに突進!
思いっきりぶつかってやった。吹っ飛んだサハギンにソノラがナイフを投げてトドメをさす。

スライム、マリンゼリーが遠距離から攻撃してくる。
突然地面から水が噴出すのだ。

勘でかわしているものの、いつまで避けられるか……
くそー、俺も遠距離で攻撃できたら!と思って吼えたらゼリーの上から岩が降ってきた。
なぜ?

別の敵に同じように吼えると岩が降って来る。

おおー!すげー!俺ってこんな事出来たのか!
でも、疲れるから何回も出来るわけじゃなさそう。

おもしろいんだけどな……

そう思いつつも敵を倒していくけど、敵の数は減っていかない。
数が多すぎる!

そんな中、レックスはどうしても引いてくれないのか?と敵に聞くも相手は聞いてない。
レックスは始めてあった時に持ってた剣を抜く。

そしてその剣の力で敵を追っ払ってしまった。
なぜ最初から使わなかったのかは聞かない。なんかあの剣は嫌な感じがする。

あまり頻繁に使っていい代物じゃないだろう……

それとなんか、灰色の髪の人は剣の事知ってるらしい。
剣は緑の賢帝、シャルトスと言うらしい。

海賊がレックス達の乗る船を襲った原因だとか。
ま、話の前にお礼が先だとスカーレルがいい、船に案内された。

そこでお礼を言われ、自己紹介をした。

「それにしてもこいつ、小さいくせに強かったな!」

金髪の人、船長であるカイルがそういいながら俺をつかむ。

乱暴な持ち方すんな!と抗議の声をあげるも豪快に笑われるだけ。

「その子はユエって言って俺の護衛獣なんだ。ちなみに男の子だからね」

「そうか!よろしくなユエ!」

「それにしてもユエは見た事ない召喚獣ですね。白く角の生えた虎である牙王アイギスに似てる感じもしますが、明らかにアイギスではないですし」

灰色の髪の人、ヤードがそう言い出す。

「ユエは……ちょっと特殊で……」

「特殊?」

「まあ、話が長くなりそうなので話せる時に話します」

そんな感じで話は終わり、疲れてるだろ?という事で寝る事になった。

俺はレックスの護衛獣だし、同じ部屋。

今は子虎だしなー。
枕の隣、ベットの隅を借りて丸くなる。

「おつかれさま、そして今日もありがとう」

「ギャウ(おう)」

頭を撫でてくるレックス。
なんだか眠たくなってきた。大きく欠伸をする。

「おやすみ、ユエ」

「ギャオ(おやすみ)」

そうして召喚されて2日目の夜は終わった。






 
 

 
後書き
勝利の雄たけびは某明星の犬から。主人公の精神は子供化+虎化は進む。

主人公のステータス。サモンナイト風味?
ユエ Lv7くらい クラス:護衛獣 Move5/3/3 
攻撃法:打撃 装備:出来ない
召喚ランク:次回紹介。
スキル:獣属性耐性アップ・勇猛果敢(無意識)・闘気(無意識)・憑依一部無効(無意識)・遠距離攻撃 岩石・俊敏

普通のユニットとユニット召喚獣が混じった感じ。サモ4の子龍みたいな。人化はできないけど。
ランクアップはする様子。

物理攻撃タイプです。
 
ページ上へ戻る
ツイートする
 

感想を書く

この話の感想を書きましょう!




 
 
全て感想を見る:感想一覧