バカとテストと召喚獣 吉井龍明の受難
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第二問 友達と絆とクラスメイト
前書き
バリバリのキャラ説明の回です。
…それ以上でもそれ以下でもありません。
『人は一人では生きてはいけない』
古今東西様々な作品で使われる言葉だが・・・いやしかし。実にその通りであると俺は思う。
人間と言う生き物は生きて行く上で自分以外の色んな人間と出会い、知り合い、様々な『繋がり』や『絆』を作り繋がっていく。
世の中には絆の力で日の本を統一しようとする人が居たし、友情パワーで奇跡のドローを引き起こすデュエ○ストも居る。(※どっちも創作物)
そこまでとは言わないけど、俺も高校でもそんな・・・掛けがいのない友達を作ろうと。そう思っていたんだ・・・それなのに、それなのに!
「なんで初対面の人に面と向かって○○○(自主規制)なんて怒鳴られなきゃならないんだー!!!」
ガックリと膝を着いて絶叫してしまう程俺の精神はダメージを受けていた。
「・・・おいおい誰が初対面だっつーの。冗談だよ龍明」
「え?冗談?」
顔を上げてよくよく相手の顔を見るとそこにはとても見知った顔がニヤニヤしながらこっちを見ていた。
「・・・き、煌だったのかよ!」
「よっ龍明。一億二千年ぶりだな」
「俺とお前はそんな因縁の関係じゃない!」
「はっはっはっ~」
そこには中学時代からの腐れ縁の仲である葵煌がいた。
普通の男子よりちょっとだけ長い緋色の頭髪に挑発的な釣り目。高校一年生のクセに身長180センチで、誰の目から見ても完璧なイケメン(俺は決して認めない)不良に見える俺の友達がそこにはいた。
「て言うか、なんで煌がここに居るの?」
「おやおや。そんな事も解らないのかな龍明クン?キミはほんとうにBAKAだなぁ」
「黙れ。そんな青い猫型ロボットみたいな喋り方をしてないで質問にこたえてよ」
「ま、簡単に言えば己の過ちに気づくのが遅すぎた・・・ってトコか」
「・・・と、言うと?」
「名前書き忘れた」
「BAKAだね」
「くっ!悔しいが何も言い返せねぇ・・・」
本来ならここではなくAクラスの教室に居るべき悲しき友の台詞だった。ご愁傷様。
「逆に聞くが、お前の方こそなんでFクラス何だ?俺の記憶だとお前そこまで馬鹿じゃなかったハズだろ」
「あーいや、まぁ、なんとゆうか、そのぉ・・・ねっ?」
「イヤイヤ何察しろみたいなアイコンタクトしてやがる。わかるかっつーの」
「・・・色々あったんだよ。色々ね・・・」
「ふうん。ま、どうでもいーや。これから一年間よろしく」
「うん。こっちこそね」
そう言って煌と握手を交わす。端的に言ってコイツは頭がいい。しかも並大抵の良さではない。
中学時代は色々合って取り消しになっていたが、かなりレベルの高い高校に推薦貰っていた。コイツが居ればこれからの学校生活(主に試召戦争)が大分楽になるだろう。
「もう殆ど集まってるんだね」
「ああ。そうみたいだな。あと、俺以外にも知り合いがいるぞ」
「え、そうなの?」
「ああ。例えば・・・ほらお前の真後ろに」
「へ?ってうわ!」
「・・・おはよう龍明」
「もう!こんな朝からびっくりさせないでよ綾人!」
「・・・ごめん」
煌の言葉で振り返るとそこにはまたしても俺の悪友眞壁綾人が全く気配を出さずに立っていた。
灰色の髪を短く切り揃えて整え、俺よりちょっと小さい小柄で細身の男。それがコイツだ。
それにしても、この距離でも感付気づけさせないなんて・・・
「また腕を上げたね綾人」
「・・・フッ」
何を間違ったのか綾人はある人・・・俺達の先輩の『保険体育が異様に得意なあの人』に憧れて立ち振る舞いとかその他諸々を真似している。本来のコイツはもっとお喋りのお調子者で、たまに素がでてしまう事もある。
「・・・まだまだ。この程度では師匠に遠く及ばない」
「志高いねぇ。なんだかカッコ良く見えてきちゃったよ」
やってる事は覗きや盗撮とかのハズなのに。
「あ~!タッくんやっと来た~!」
「な!?」
その恥ずかしい呼び名を軽々操るこの声の主は・・・まさか!?
「み、雅?」
「うん。雅だよ?タッくんおはよ~」
おっとりとした物言いに鈍くさそうな動き方。間違いはない。俺の・・・いや、俺とアキ兄の幼なじみ、不知火雅その人だった。腰の辺りまで垂れた綺麗な黒髪サイドテールと、高校生とは思えないワガママボディーの凶悪な胸部をゆっさゆっさと弾ませながら近づいてきて吸い込まれてしまいそうな程綺麗な紫色の瞳で俺の顔を覗き込みながら話掛けてきた。
「そろそろその呼び方やめない?いい加減恥ずかしいんだけど・・・」
「私にとってタッくんは何時までもタッくんだよ?だからタッくんって呼ぶの♪」
「あっそう・・・」
どうやらまだしばらくタッくんのままのようだ。何だか同い年だっていうのに雅は『お姉さん』として振る舞うし、実際それっぽい。思えば昔から俺やアキ兄の事も弟みたいに遊んでくれてたよな・・・俺はともかく、アキ兄よりも年上っぽい。
「ん?なぁにタッくん?」
などと考え込んでいたら雅の方を意図せずに見つめていたようだ。適当に誤魔化そう。
「いや、雅はお姉さんだなって。そう考えてた」
「?私達同い年だよね?」
「あぁ、いや。そういう意味じゃなくて」
そんなこんなで一通り知り合いと挨拶を終えて席を適当に選んで座る。アキ兄が言うにはFクラスはちゃぶ台と座布団のコンビに傷んだ畳と、本当に教室なのかと耳を疑う話だったが例え一年生だとしても例外ではないようだ。
しばらく煌達と話しながら先生が来るのを待っていると、ガラガラと建て付けの悪い戸を開く音が。
「あ・・・」
先生かと思い目を向けた先には・・・
「ア、アリス・・・」
「えっと、おはよう御座います龍明君」
見ている人全てを和ませてくれるであろう可愛さの美少女。花の咲いたような笑顔で朝の挨拶をして来る『永久野有栖』の姿がそこにはあった。
後書き
キャラ説明如きにこれほどの時間を要するとわ・・・
納得行かなくて何度も書き直してました・・・次の更新はもっと早く出来るように頑張ります!
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