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アクセル・ワールド 〜赤龍帝の拳〜 (更新凍結中)

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第二話 赤龍帝の復活

 
前書き
二話目ですね。やっとアバター出せました。バトルは次回になると思います。感想ください! 

 

結局、あの後はあまり話さずに次の日、昼休みに二年の食堂で話すことになった。

「とは、言いましたが………」

この状況は非常にまずい…てか何で二年の食堂なんだよ。おかしいだろ。それ見ろ二年の女子生徒から敵意の眼差しが俺に突き刺さってるよ。

(実際にはイケメンが現れたことによる驚きと、お目当ての人物は誰なのかと詮索する眼差しだった。)

「ねえ、ここは二年のラウンジなんだけど、誰かお目当ての人でも?」

二年の女子生徒が聞いてくる。ずいっと、顔を寄せてくるため必然的にお互いの顔が近づいてしまうのだ。

「いや、えっと…その…」

俺は別に女に慣れてるわけではない。寧ろ苦手な方だ。だからつい、こんな風に挙動がおかしくなるのは、仕方ないだろう。
どうしたらいいかわからなかったその時だ。
パタンと、本を閉じる音がする。それは、なぜか厭に迫力があった。

「すまないな。彼は私の友人なんだ。離してもらえると助かる。」

奥の席で本を読んでいた黒い格好の少女。にっこりとしているが、その笑みはどこか暗く、そして怖い。

「そ、そうゆうことなんで〜それでは…」

俺が通ろうとすると、二年の生徒たちが一歩引く。俺はガリバーかって。

「どうも。黒雪姫先輩。」

「ああ。まずは座ったらどうだ?一誠くん?」

やめろ姫。その顔なんか怖い。俺泣いちゃうよ?
少しビビりながらも姫の向かい側の席に座り、彼女を見据える。すると姫はコードを取り出し、俺のニューロリンカーに接続、もとい直結しようとする。

「っておい!お前何やってんだ‼︎」

「なにって、こうした方が話しやすいだろう?」

「いや、そうゆう問題じゃ…」

直結とは、簡単に言えばニューロリンカー同士を接続して脳内で会話できるようにすること。だけではない。直結している間はお互いの個人情報ダダ漏れだ。故にこれはお互いに信頼しあった人でしかしない。具体的に言えばそう…恋人同士とか…
カチリと音がし、俺と姫のニューロリンカーがしっかりと接続された。
パッと一瞬警告タグが出たが、もちろん無視。

「“さて、これなら誰にも邪魔されずに話せるな。”」

「“ああそうだな。まさかこんな強硬策に出るとは思わなかったがな…”」

周りを見てみろ。男女問わず俺に対して敵意の視線が集中攻撃しているではありませんか。

「“仕方ないだろう。あのままでは、君が他の女子にうつつを抜かしてしまうからね。”」

「“俺が、いつ、女子に、うつつを抜かした⁈”」

「“今だ!”」

意味がわからない!なんなんだよこいつ。

「“はいはい。どうも悪うござんしたね黒雪姫様。”」

こうゆう時は流すに限る。だが、俺はこの時忘れていたのだ。今俺が向かい合っているのは、かの黒雪姫なのだ。
つまり、なにが言いたいかと言うと…

「“またそうやって君は私が見てないところで女の子をたぶらかす。やはりこの一年間も何人もたぶらかしてたのではないか?”」

めんどくささが常人の三倍。昔からこうだ。機嫌が悪くなるとすぐに俺の交友関係のことでぐちぐち言い始める。

「“いいから話を始めろよ。黒雪姫様。”」

そう言うと、彼女はふくれっ面になりそっぽを向いた。

「“なんだよ…なんか言いたそうな顔だな?”」

「“その呼び方…やめてほしい”」

「“あ、ああ。そうか…じゃあ…副会長様?”」

昨日生徒会の副会長だって言ってたしな。だがまだふくれっ面は治らない。

「“先輩殿?”」

二年生だし。だがまだふくれっ面は治らない。

「“ロータス様?”」

一番のふくれっ面になった。なんで?
“あっちの世界”で有名な名前なのに…綺麗じゃん。ロータスって確か薔薇…だっけ?とりあえず花の名前だよな。結構好きなんだけど。

「“昔のように姫と呼んでくれ!”」

「“お、おお…了解。”」

まったく…大声だすなよ直結してんだから響くじゃねえか…

「“で、さっさと本題に入ってくれよ。別に予定はないが”」

ちなみに友達も千百合以外いない。故に一緒に御飯食べる男子など一人もいない。だから予定が入るなどあり得ない。あれ、おかしいな。涙が……

「“まったく。君は悲しいことを真顔でいうな。”」

うるせー。言いたくて言ってるわけじゃねえやい。

「“さてと。いい加減本題に入るとするか。一誠くん。”」

「“なに?ああ。わかった。そうゆうことな。”」

俺と姫は目を閉じ、こっちは何もせず、姫は加速の言葉を一つ。

「バーストリンク!」

バキィィィンと世界が割れる。目を開けると、そこは先ほどまでの普通の学生食堂ではなく、黄昏時の草原へと変貌していた。

「その姿を見るのも一年振りだな。ウェルシュドラゴン。」

振り返ると、そこには美しい黒揚羽のドレスを身につけた姫がいた。

「俺も、お前の姿見るの久しぶりだよ。」

かく言う俺も普通の格好ではない。
と言うか人間のものではない。
今の俺はこの世界のバトルアバターとなっている。レベルはとある事情で一。ここら辺はまたの機会に。
紅く紅い龍の鎧。全身には刺々しい装飾が施されており、背中からは紅い尻尾のような物が伸びている。
だが、その両腕には他とは違い何かが足りない印象を与えている。それもそうだ。今の俺には、アレを装備する資格などないのだから。

「にしても、こっちに来るのも久しぶりだな。」

こっち。つまりは加速世界。あり得ない話だが、俺と姫は、今ニューロリンカーにインストールされているアプリ。“ブレインバースト”によって脳内を千倍に加速させているのだ。え、説明が雑だって?ググれ。

「黄昏ステージとは、またレアな物をひいたな。」

「まあな。俺は喧嘩と運だけならここぞとばかりに力を発揮するからな。それ以外は皆無だけど……」

二人で夕日に照らされながらにこやかに談笑する。そんなことをしている内に俺のバトルアバターネームと姫のアバターネームの間にある千八百秒のタイマーが減っていく。

「っと、それよか早くしようぜ?そろそろ時間切れだろ。」

「む?そうだな。と言っても今は君のアバターを見たかっただけなのだがな。」

「そんなことのために呼び出したのかよ……」

少し呆れるぞ。バーストポイント無駄にして。

「それでは、放課後。君の復活戦としようか。」

「はいよ。お姫様。」



そして、放課後。

「さて、大丈夫か?一誠君。」

「当たり前だ。俺を誰だと思ってる?」

姫はふふと、笑う。まったく。居心地悪いようないいような…
それじゃ、行きますか!
校門から一歩踏み出し、あの世界へと飛び出す。

「バーストリンク!」

 
 

 
後書き
赤龍帝は大地に立つ。復活祝いの相手は旧世代のバイクを駆るドクロ型アバター。アッシュローラー。レベル1のドラゴンはレベル2のアッシュのバイク攻撃に防戦一方。
そこで編み出した彼の秘策とは⁈
次回「レベル9erの復活戦」
はがないと、デアラもかいてます!良かったら読んでください!
感想待ってます!(泣 
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