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魔法少女リリカルなのは ~Emperor of the ⅣGOD~

作者:不死廃人
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始まりの前日 〜朝は奇妙な視線〜

 
前書き
第一話です。
遅れて更新して申し訳ありません。
どうぞよろしくお願いしますm(_ _)m 

 

ーーーーリリリリリリッーーーーーーー

「........ん....。」

少し肌寒い初春の朝、起床の時間を知らせる目覚まし時計のけたたましい音に起こされた。続くようにカーテンの隙間から朝日が俺の顔に当たり目覚めを促す。
まだ暖かい温もりが残っている掛け布団の誘惑を押しのけ身体を起こし、ベッドから離れた。

「ふわあぁぁ.....ふぅ、眠ぃ............。」

時刻は朝の6時半____________いつもよりも早く起きれた。これも目覚まし時計と春の朝特有の寒さのおかげだろうか。それとも先ほどまで見ていた夢のせいだろうか.....。今朝は少し寝覚めが悪いようだ。

(それにしてもあの夢は........)

なんだったんだろうか、と_________



ーーーーーー少年が巨大な影と戦っているような気がする。気がするというのも、自分わ遠目から見ているだけで少年が誰なのか、影は何者なのか、場所だってどこだかわからない。
ただ、自分は上から見ているだけ。まるで幽体離脱したような感覚だ。
それはまるで夢のような光景だった_________実際は夢だったな、うん。
少年の周りが光だしたと思ったら、その光はあの巨大な影に向けられ周りが弾けた。と思ったら、影は逃げ出しており、少年はそのままバタンッとその場に崩れ、
「ーーだーーーたーけ、てーーーーーーっ。」
何かを言っていた気がするが聞き取れなかった_____。




ーーーーーそこから先は、あまり覚えてないというか忘れた。だが、ここまではっきりした夢はいままでで初めてだ。何故、自分が上から眺めてたのかはわからないが、まあどうせ夢の類だ。特に気にする必要は無いだろう。

「さて、学校あるんだから早く支度しなきゃね。」

俺の名前は空野 燈嗣 (からの ともつぐ)。歳は9歳で小学3年生やってます。基本的にいつも寝坊助なのだが、今日はたまたま早く起きれたみたいだ。早起きは三文の徳ってじいちゃん言ってたし、早く起きた時は早めに学校に行こう。
サッサと洗面所で顔と髪の毛をお湯で洗いながし乾かした後、私服へと着替えて.....

ドゴンッ「おっはよーーーー!!!!我が弟よぉぉ!!!!!今日も朝がやってきたぞ??がははははははは!!!」

___________ねぇ?今、ドゴンッていったよね?ドゴンッて.......うちは引き戸のはずだからそんな音はしないはずなんだけどなぁ........ふぅやれやれ......。

「おはよ、兄貴。今日も朝から無駄に元気だね。あと、戸はもうちょっと優しく扱ってよね?
そのうち、俺の部屋だけ戸無し部屋になっちゃうよ.......。」
「・・・・・・・・・・・。」

ん?返事がないな。どうしたんだろう。振り向くとそこには戸の前で固まっている巨躯があった。

「.....な、なんだってぇぇぇぇ!!!??トモが1人で起きているだと!!??
なんでだ!?なにがあった!!トモぉぉぉ!!!」

こちらにむかって掴みかかろうと走り迫る巨躯を俺は寸前で躱す。

「うわっ!あぶないよ、兄貴!!兄貴図体デカいんだから、それでタックルされたら俺ひとたまりもないよ!?
というか、確実にノックアウトされちゃうよ!」
「くっそぉ、今朝は起きなかったらハグしてやろうと思ったのに.....。」
「兄貴のはハグじゃなくてスリーパーホールドって言うんだよ?間違えないでね。」
「何故か弟から避けられているような気がして兄ちゃんさみしいぞ??」

この俺が兄貴って呼んでる人は、空野 剛士〈からの ごうじ〉俺の兄弟である。兄貴は地元の高校1年生でとても身体がデカい。身長が190以上で知らない人が見たら高校生なんてわからないくらいだ。また身長に見合って筋肉隆々であり見た目は完璧にプロレスラーだ。もしかしたらプロレスラー顔負けかもしれないな。

「にしても、トモが早起きとは珍しいな。今日は雨でも降る日か?がははは!!」

豪快に笑う兄貴は腰に両手を当てながら言った。

「失礼な......俺だってたまには早起きできるよ。もう子供じゃないんだし。」
「ん〜?なぁにを言ってるかと思えば、まだまだお前さんは子供だよ!」

うりうり〜と頭を撫で回してくる兄貴。身長差もあって俺は抵抗ができない。

「ていうか兄貴汗臭いよ!!?ちゃんとお風呂入ってきなよ!」
「ん?ああ、そうだったそうだった。ちょっと朝稽古してたからな。風呂にはいる前にトモを起こしてやろうかと思ってきたんだが。」
「その状態で俺に抱きつこうとしたんだね....。起きててよかったよ。全く........。」

うん、本当に起きててよかったと思ってる。稽古後の汗とか正直言って誰だって嫌だ。

「まあまあ、未遂だから許せ。じゃあ汗流してくるから、またあとでな〜。」
「はいよ〜。じゃあ俺は朝ごはん食べてようかな。」

廊下を出て食卓へと足を進める。俺の家は木造建築で昔ながらの武家屋敷といった構造で作られている。廊下を進んでいくと縁側があり、その縁側からは俺のじいちゃん自慢の手のひらサイズの石を敷き詰めた庭がある。その中には庭の端のほうに土蔵があったり、松の木が植えられており、現代に似合わない厳かな雰囲気を出ている。友達を家に呼んだ時は、昔の時代にタイムスリップしたみたいと、驚かれたほどだ。山のてっぺんにあるのもあってか近所では空野城とまで呼ばれている。
縁側に出ると空野城当主、空野 三郎 (からの さぶろう)がいた。まあ、俺のじいちゃんなんだけどね。

「じいちゃんおはよー。今朝も早いねじいちゃんは」
「燈嗣か、おはよう。ほう珍しいじゃないか。お前が早起きなんてな。」
「それ兄貴にも言われたよ......。俺だってもう普通に起きれるってのに。」

少し不満そうに言うとじいちゃんは厳つい顔を緩め、はははっと笑った。
じいちゃんは強面のヤクザっぽい顔立ちをしている。しかも左頬に十字傷があるのでとても恐い感じがする。だが、実際会って話してみるとほとんどの人が帰り際には、

「今度飲みにいこうじゃないか」
「いいですね!親方、お酒強そうですものね。」
「親方はやめてくれよ。酒は大の好物だからな。」

などととても仲が良くなっているのだ。親方やご隠居などの愛称でよく慕われている陽気なじいちゃんなのだ。顔の傷はいつついたものなのかわからないがあまり気にしたことはなかった。

「じいちゃん、ごはん食べに行こうよ。もう7時過ぎてるよ?」
「むっ、もうそんな時間か。そうだな、よし一緒にいくか。」

よっと掛け声をしてじいちゃんは立ち上がった。お年寄りとは思えないほど、背筋がいいじいちゃんは武道をやっている。兄貴が朝稽古と言っていたのはじいちゃんに教えてもらっていたのだろう。うちには離れのほうに道場もあるから、いつでも稽古ができるのだ。かくいう俺も時々じいちゃんから教えを受けている。

「燈嗣よ、早起きになってきたのならそろそろお前も朝稽古始めるか?兄と同じで筋がいいんだから朝稽古もやれば上達するぞ?」
「え〜、朝稽古はヤダなぁ....朝は身体が重いんだよ。それに基礎と型だけでしょ?」
「基礎と型だけとはなんだ。基礎は大事だぞ。いつでもどこでも使える身体の動かし方だからな。歩法だけでも日常茶飯事使える、ぞ!」

と、左に歩いていたじいちゃんはいつの間にか俺の右側にいた。

「じいちゃん〜、いちいち見せつけんのはやめてくれよ。それこの前街中でやったとき目立ったの覚えてないでしょ。自分があまり目立ちたくないくせに.....。」
「はははっ、お前が少しでも興味を持つように見せてやっておるのではないか。最初に見せたのもこれであったろう?それで興味を持ってくれたんじゃないか。」
「ま、まあそうだけどね。だからって朝稽古やんないからね!!夕方だけ教えてください!」
「む〜、意固地なやつだのう。」

そうこうしてるうちに食卓についた。食卓には母さんと父さんがすでにいた。

「おはようございます、お義父さん。おや?トモ珍しいなぁ、お義父さんと一緒に来るなんて。いつもギリギリまで寝てる寝坊助君」
「父さんまでそんなこというの.....。それ三回目だよ今日は......。」
「そうよ父さん、トモだってたまには起きれるわよねぇ」

そうそう、俺だってたまには...って

「母さんまで〜!ムゥ〜、もう寝坊なんて絶対しないからなぁ。」

ドッと笑い声が食卓に響く。俺以外のみんなが笑っていた。......くやしいぜ。
父さんの名前は、空野 丈 (からの じょう) どこだか覚えてないけどそこそこ有名な会社のイラストレーターという仕事をしている立派な社会人。空野家には婿としてきたらしい。よく冗談ばかりいってくる。
母さんの名前は、空野 アリア (からの ありあ) 日本人とイギリス人のハーフらしい。専業主婦というものらしい。とても優しくいつも明るい人だ。じいちゃんとばあちゃんの娘でばあちゃんはイギリス人だ。そのおかげか母さんは日本人顏だけどブロンドの髪を持っていて、俺の髪の毛は暗い銀髪だ。

「トモ、お兄ちゃんは?」
「兄貴なら風呂入ってる。たぶん長くなると思うよ。」
「あら、そう?ねぇお父さん、お母さんは?今日も神社??」
「うむ、今朝も早くからでかけていったよ。たぶん神社でいつも通り手伝いであろうよ。」
「そっか、じゃあ先に朝食にしましょうか。」

いただきまーすの掛け声とともに朝食が始まった。


朝食を食べ終えた俺はいつもどおり歯磨きを済ませ制服に着替え、「いってきまーす。」と学校に登校した。

家の山門から出て山を下る途中、突然不思議な視線を感じ、振り向いた。が、そこには誰もいない。気のせいか?と思いつつ学校に向かう。

ーーーーーーーーーーー家の上空には赤く光る奇妙な物体があることはこの時俺はまだ知らなかった。



___________to be continue_________ 
 

 
後書き
以上です。お楽しみいただけましたか?
まだ、始まりですので量が少ないですが随時書き出していきたいと思います。
誤字、脱字があったら申し訳ありません。
読んでいただきありがとうございます。それでは 
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