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八条荘はヒロインが多くてカオス過ぎる

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第三話 女難、当たった!その四

「食べてね」
「わかりました、それじゃあお願いします」 
 詩織さんもこう僕に答えてくれた。
「お願いします」
「それじゃあね」
 こう話してだ、まずはお好み焼きとやきそばを食べて。
 それでだ、たこ焼き屋さんのところに行った、そうしてだった。
 たこ焼きと明石焼きを二つずつ頼んだ、詩織さんはまずはその明石焼きを食べた。そうして僕に言って来た。
「あの」
「どうかな」
「はい、美味しいですね」
 こう僕に言ってくれた、それも笑顔で。
たこ焼きとはまた違う感じで」
「そう、明石焼きってね」
「こうしたものなんだね」
「そうなんだ、こっちも美味しいんだ」
 味を知った詩織さんに話す、勿論僕も明石焼きを食べつつ。店の中の席に向かい合って座りながら話す。
「神戸だけみたいだけれどね」
「明石焼きがあるのは」
「大阪にはないよ」
 大阪には何度も行っているので知っている、このことも。
「あそこはね」
「たこ焼きばかりですね」
「本場だからね」
 そのたこ焼きのだ。
「だからね」
「ないんですね」
「明石焼きはね」
「そうなんですね」
「けれどね」
 それでもだった。
「明石焼きもね」
「この通りですね」
「うん、美味しいから」
 だからだと詩織さんに話した。
「これからも食べてね」
「わかりました」
「学校の中にもお店あるから」
「あるんですか」
「そう、大学の方にね」
 八条大学のだ。
「あるからね」
「食べたいと思えば」
「八条大学に行ってね」
「そこのお店で、ですね」
「食べればいいから」
 こう詩織さんに話した。
「そうしてね」
「八条大学ですか」
「そう、ただね」
「ただ?」
「あの学校は広いからね」
 八条大学全体がだ、とにかく広い。その敷地面積はそれこそ北海道にあってもおかしくない位である。とにかく広い。
「迷わないでね」
「高等部も広いですけれど」
「大学はもっとなんだ」
「そういえば何か」
「農学部もあるし」
 そこにはというと、僕は詩織さんにこのことも話した。
「牧場とか農園もあるから」
「牧場が、ですか」
「あるんだ」
 大学の中にだ。
「だからね」
「相当に広い大学なんですね」
「うちの高等部の農業科もそこを使わせてもらってるんだ」
 言うなら高等部の農業科は弟分だ、農学部に進学する人もいる。 
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