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神の左手を持つ雀士

作者:湯鵜
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14話-男子個人戦編 その5-

 
前書き
持ち点が30000点スタートになっております。

あと、申し訳ありませんが毎日更新できなくなるかもしれません。
が、2日に1本は絶対にあげます。もちろん、一毎日更新できるように努力はします 

 
『さぁ、南1局 親は上利君です。ここまでは
1位 志村選手 36900
2位 上利選手 29100
3位喜多方選手 29000
4位 三嶋選手 28000となっています。』
『まだまだ、長いからねぇ。特に何もしかけていないドラゴン君が不気味だねぇ』
『そうですね。数巡進んで三嶋、喜多方 両選手がイーシャンテンです。
先にテンパイするのはどっちだ。』

「立直。」
『先にテンパイしたのは喜多方選手。
しかし、三嶋選手もすかさずテンパイ。おや、悩んでいるようですね』
『ふふっ、ドラゴン君も1年間の三嶋用に磨いてきたものがあるようだねぇ』
『磨いてきたもの?』

『そうだね。まぁ、次の局からドラゴン君の動きをよく見れば分かるよ』
『そうですか。三嶋君はテンパイをくずしておりました。』
「ツモ。立直、一発、ツモ、ドラ4 3000-6000」
『跳満ツモです。これにより、喜多方選手がトップに立ちます。』



『南2局ですが、何故相手の手を読むことに優れている三嶋君が当り牌でも無いのにおりたのでしょう』
『それは三嶋のツモ番の時のドラゴン君を見れば分かるよ』
『はい…三嶋のツモ番ですが喜多方選手は....あれは⁉︎小手返しですね』
『そうだねぇ。ドラゴン君は小手返しを頻繁に行うことで三嶋の読みをずらしている。
おそらく、三嶋の中ではドラゴン君の手牌は8割ほど当てているが当たり牌を含む大事な2割が分からないと言った感じだろう』

『しかし、三尋木プロ。小手返しなら三嶋選手もやられたことくらいあるんじゃないでしょうか』
『そうだろうけど、普通、小手返しを使ってずらしても、いつもと違うところに牌があると必要以上に気になる。それは麻雀を多くこなすほどその傾向が強い。そして、三嶋はそれを見逃さない。
しかし、彼は全く同じルーティンで打っているこれはおそらく1年間やって来た成果だろう』

「ロン。8000」
『またもや、喜多方選手が志村選手から満貫のあがり』
『いかんせん。裏ドラがのるからリーチに気を取られがちだけど、彼は普通に上手いからねぇ』



『さぁ、南3局 親は志村選手です』


「ロン。白のみ1000」『ここは上利選手が白を鳴いてあがりました。』



『そして、南4局に入ります。もちろん親は喜多方選手。ここで試合を決定づけるか?
ドラは撥ですね。えっ‼三嶋選手がなんと手牌を左手でひいてきた。
このなにもない場面でひいてくる有効牌は撥の暗刻です。』
『なるほどね。上利選手の妨害をしなお、あがり易い役付きの暗刻とは考えたねぇ』
『そうですね。撥、ドラ3で4翻確定ですからね。
おっと、さらに左手でツモる。もちろん、有効牌、イーシャンテンとなります。』
『上利選手もいい手牌だけどまだリャンシャンテン止まりだね。』
『ここのまま、行くか?三嶋選手、今度は右手のツモで..入りましたテンパイ
もちろん「立直。」これは』
『無理だろうね』
『三嶋選手もちろん左手でツモる。』
「ツモ。立直、一発、ツモ、三色、撥、ドラ....」
『さらに、左手でドラをめくったー....がのらず。』
「ドラ3。4000-8000です。」
『これで半荘一回目が終了。』

順位
1位 三嶋選手  41000
2位 喜多方選手 41000
3位 志村選手  27900
4位 上利選手  24100


 
 

 
後書き
ちなみに私は小手返し出来ません。
いや、でもプロとか見てたらかっこいいなと思いますよねー。 
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