少年少女の戦極時代Ⅱ
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禁断の果実編
第96話 翼の盾
「「変身!」」
《 カチドキアームズ いざ出陣 エイ・エイ・オーッ 》
《 ヒマワリアームズ Take off 》
夕焼け色の甲冑が紘汰を、ヒマワリ色の機動翼が咲を鎧う。彼らをアーマードライダーへ変える。
鎧武と月花は同時に己の得物を構え、レデュエと対峙した。
『ちょうどいいや。ジュグロンデョ付きの戦士と戦うとどうなるか、ワタシも試してみたくてね!』
レデュエが階段の上から、杖槍から翠の気弾を撃ち出した。これには月花が前に出て、前方に展開したヒマワリフェザーで全て打ち落とした。
月花は上へ飛ぶ。前が空いた鎧武がカチドキ旗2本を手に、レデュエに斬りつけた。紘汰の闘志の表れか、カチドキ旗は火の粉を散らしている。一撃、二撃、三撃、レデュエの胴に攻撃を入れた。
『まだまだぁ!』
月花はレデュエの背後に回り込み、機動翼を水平にして竹とんぼのように回る。レデュエは最初こそ杖槍で防いでいたが、回転数を上げて杖槍を弾き飛ばし、本体にダメージを与えることに成功した。
『お前は光実に何をさせたいんだ!』
両者が杖槍とバナスピアで切り結ぶ。
『あいつは見てるだけで面白い。ワタシがいじるまでもなく勝手に踊って壊れていく。最高によく出来たオモチャだ』
『貴、様ぁ!!』
(そんな理由で、光実くんを、あたしたちの仲間を!)
鍔迫り合いが解けた。月花は鎧武の隣に着地した。何をせんとしているかは口で確認せずとも分かった。
『『でえ――やあああああ!!』』
人の大事な仲間を弄ぶあのオーバーロードを、全力でブン殴る――!
二人分のパンチを受けてレデュエが後方へ吹き飛んだ。
その隙に、鎧武は金の鍵を取り出し、カチドキロックシードに射した。
《 ロック・オープン 極アームズ 大・大・大・大・大将軍 》
無数の果実の鎧が鎧武を装甲し、白銀の甲冑へと変えた。
鎧武は鍵を回し、ソニックアローを呼び出し、それを月花に投げた。月花はソニックアローをキャッチし、レデュエの頭上へ舞い上がる。――制空権はこちらのものだ。
弓からヒマワリ色のソニックアローの雨を、レデュエに向けて降らせた。
地上では鎧武が影松でレデュエの杖槍と切り結んでいる。
前と上からの攻撃の嵐。いくらオーバーロードでも同時に捌くのに手間取っている。
するとレデュエは杖槍の穂を地面に刺した。周囲のヘルヘイムの植物が伸び、鎧武を拘束せんと向かっていく。
植物の蔓が伸びる寸前、月花は舞い降りて、鎧武の背中から抱きついた。
広がり、二人を覆う、ヒマワリ色の機動翼。それはまさしく翼の盾。
『でぇ……やああああああああ!!!!』
翼が開く衝撃で、蔓の全てが吹き飛んだ。
後書き
原作のこの回観てからずっとやりたかったんですよ翼で植物から紘汰を守るの!(>_<)
念願叶いました。
そして極鎧武が出した武器を別のライダーが使うという案を下さった方にもお応えできましたでしょうか?
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