万華鏡
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最終話 芝生の上でその六
「最近」
「そうね、確かに」
「それで飴を舐めて」
「そうしてね」
そのうえでだというのだ。
「ジュースもまた飲んで」
「解散したらね」
それからというのだった。
「どうしようかしら」
「そうだな、天気いいしな今日は」
美優が言う。
「それに暖かいし」
「風もないしね」
景子も言う。
「今日は快適よね」
「それじゃあな」
それならと言う美優だった。
「皆で何処かに行くか」
「何処かって?」
その美優に彩夏が問う。
「ああ、気持ちよくなれる場所にな」
「気持ちよくなれる場所って」
「皆で手軽に行けて休めるな」
そうした場所にというのだ。
「皆で行かないか?」
「それ何処なの?」
「これから考えるけれどさ」
具体的に何処に行くかは、というとこう言うのだった。
「それでもな」
「何処か行くのね」
「そうしような」
「わかったわ、それじゃあね」
彩夏だけでなく他のメンバーも美優の言葉に頷いた、そうして。
五人は会場から部室に戻った、無論着替えてから。そして部室で部長達にこう言われた。
「皆お疲れさん」
「これで今年度のライブは終わりだから」
「路上ライブは春休みにするかも知れないけれどね」
副部長と書記も言う。
「とりあえずはね」
「卒業ライブは終わりよ」
「皆成功したらしいじゃない」
部長はその副部長と書記を左右に置いたまま満面の笑みで話す。
「他の科の娘達もね。ライブは大盛況だったわ」
「本当によかったわね」
「上手にいって」
二年生達が言う。
「最後のライブも」
「無事にね」
「ええ、それで春休みの部活はね」
こちらはどうなるかというと。
「ランニングとか中心にやってくから」
「軽くね」
「そうしていくのね」
「そう、基礎をやっていくから」
ライブではなく、というのだ。
「そういうことでね」
「じゃあね、皆春休みもね」
「楽しく頑張っていこう」
副部長と書記も言う、今回の部活の後のミーティングは簡単に終わった。そうしてそのうえで解散となった。
解散となり皆部室を出る、だがここで。
琴乃は高見先輩と宇野先輩が一緒にいたのを見てだ、二人に声をかけた。
「あの、先輩達は」
「実家に帰るかって?」
「そうするかっていうのね」
「はい、どうされるんですか?」
「一回位は帰るつもりよ、岡山に」
「私も広島にね」
そうするとだ、二人はそれぞれ琴乃に答える。
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