ソードアートオンライン〜黒き疾風〜
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売られた喧嘩
前書き
喧嘩というのはいいすぎかもですが、他に思いつかなかったので…
ボスを倒した翌日俺はアイテムを換金するためエギルの店を訪れた。
「エギルーいるかー?」
返事がない。2階にいるのか?
「お、いたいた」
「おうサトシ。どうした?」
「いや、アイテムを換金しに来たんだけどさ…、ん?なんでキリトがここに…、あぁ逃げて来たのか」
「ああ、想像以上だったよ…。おかげで転移結晶まで使うハメになったよ」
「自業自得なんじゃないのー?あたし達だけの秘密だーって言ったのをバラしちゃったんだから」
「リズもいたのか」
リズは優秀な鍛冶屋で俺の刀もリズが作ったものだ。
「そーいやダークリパルサーはリズが作ったんだったな」
「そーよ、私の最高傑作」
見る限りじゃリズもキリトに惚れているようだ。
そんなことを考えていると階段を焦ったように登って来る音が聞こえ部屋の扉が勢い良く開けられた。
「どうしようキリト君、大変なことになっちゃった」
新しく淹れた茶を一口飲みようやく顔に血の気が戻ったアスナがポツリポツリと話し始めた。気を利かせたエギルとリズが一階におりて行き俺もそれに続こうとしたがアスナに残って、と言われたのでキリトと一緒に話を聞いている。
「昨日…あれからグランザムのギルド本部に行って、あったことを全部団長に報告したの。それでギルドの活動お休みしたいって言ってその日は家に戻って今朝のギルド例会で承認されると思ったんだけど……団長が………私の一時脱退を認めるには条件があるってキリト君達と立ち会いたいって……」
ふーん、ん?キリト君達?
「おいアスナ、達ってのはまさか俺もか?」
俺の問いにアスナはゆっくりと頷いた。
「なんで…」
キリトが疑問を口にする。
「私にも解んない…。」
「まぁアスナに聞いてもしょうがないしグランザムに行こうぜ」
「そうだな、大事な攻略パートナーのためだしな」
さすがの天然たらしだな、キリト。
「声に出てるぞ。誰がたらしだ」
55層グランザム、ここに血盟騎士団のギルド本部がある。俺たちはゲート広場を抜けて行った。少し歩くと一際高い塔が見えた。白地に赤の十字が染め抜かれた旗がはためいている。血盟騎士団の本部だ。
「任務ご苦労」
門の両脇にいる衛兵達がアスナに敬礼した。ギルドの中は見た目通り広い。最上階までいったらレベルの低いやつはバテるくらいには広そうである。
前を歩いていたアスナが止まる。どうやらついたようだ。アスナが気乗りしない表情でキリトと話していたがやがて意を決したように右手を上げると扉をノックし答えを待たず開けた。正面の机に座っているのはヒースクリフだ。
「お別れの挨拶に来ました」
アスナの言葉にヒースクリフは苦笑し、
「そう結論を急がなくてもいいだろう。彼らと話させてくれないか」
「話すのは67層のとき以来ですね」
「あれは辛い戦いだったな。我々も危うく死者を出す所だった。トップギルドなどと言われても戦力は常にギリギリだよ。なのに君は我がギルドの主力プレイヤーを引き抜こうとしているわけだ」
「貴重なら護衛の人選ちゃんとやりましょうよ」
俺の言葉に血盟騎士団のメンバーの1人が血相を変えて立ち上がろうとした。それを軽く手で制し
「クラディールは自宅で謹慎させている。迷惑を掛けたことは謝罪しよう」
「ちゃんと教育はしといてくださいね」
「善処するよ。さてキリト君、アスナ君が欲しければ剣で<二刀流>で奪いたまえ。だが君が負けたら君が血盟騎士団に入るのだ」
「いいでしょう、剣で語れと言うならば望む所です」
キリトの返事にヒースクリフは満足そうに頷く。
「で、俺はなんで呼ばれたんですか?」
「この機会にぜひ君とも戦ってみたいと思ってね」
「条件付きですがいいですよ」
「ふむ、ではその条件とやらを聞かせてもらおうか」
「一つ目はキリトが負けた場合に俺の入団と2人の1時脱退を賭けてのデュエルです。二つ目はもし俺が入団しても制服の着用を義務化しないことです」
「いいだろう」
その返事を聞いて俺は部屋から出て行きキリト達と解散した。
後書き
次の話でヒースクリフと戦います
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