『自分:第1章』
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『電話』
久しぶりに電話しに行った。
ユウは何事もなかったかのように、あっけらかんと聞いてくる。
『CD届いたか?』
『...ほんまごめんな、ありがとう...ほんまに...』
『淋しいよな。オマエが誰かに懐くこともなかなか無いのに。そんな人が急に居らんなったら...
職員に聞いたから解ってるし怒ってないぞ。ただ、リストカットはヤメる約束やろが?それは許さん。おしおきに次逢ったらホッペつねっちゃるっ!するなよ、もう、俺が死にそうな。
アレ(ユウのお母さん)も聞いたときオマエのこと心配して半泣きやったぞ!
オマエ、アれに俺より大事にされとるしっ!』
最後、笑いながら言ったユウ...
いつから涙腺壊れるようになったんやろぉ。
制御できん。
悔しさ、悲しみ、怒り、殺意...今迄は、そんな涙しか無かった。
いつからか、愛しい、淋しい、嬉しい...そんな想いも涙になるようになった。
少しは血の通う人間らしくなってきたんかな?
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