ファンタシースターオンライン2 蒼穹の剣士
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第二十話 絶望の戦場
前書き
登場人物の武器紹介
カリーナ
シロクロー
猫の手を象ったフォルムで可愛らしい見た目なのだが、イクリプス社の技術でその攻撃力は凄まじく、本来はナックルの武器なのだが、カリーナのハンター適性に合わせてワイヤードランスの機能も付いている改造武器である
(モデルはPSO2のシロクロー)
ユウリ
弐蓮神威(にれんかむい)
二振りの忍者刀のようなツインダガー、かなりの軽量化がされており、女性でも扱いやすい武器となっている。しかし軽量化してもその切れ味は衰えておらず、絶大な威力を誇る。ユウリがバウンサーになってからは、これがツインダガーではなく、デュアルブレードとなっている
死神蜘蛛の襲撃は苛烈さを増しており、途切れのない猛攻でキース達の体力を奪っていた。
しかし、アルトの歌の効果で何とか持ちこたえている状況であった
その歌は屋上にも届いていた
ジルベール「これは…アルトの歌か…」
ジルベールとアルティナにも歌の効果が届き、アルティナの傷が塞がって体力も戻った
ジルベールも消耗した体力が戻り、万全の状態となった
ルシード「ちッ!!忌々しい歌だな…」
とルシードがアルトの方に目線を向けた
それを見逃すジルベールでは無かった
ジルベール「よそ見して良いのか?」
ルシード「!?ぎゃあああっ!」
ジルベールは刹那で接近し、強烈な抜刀一閃を懐に決めた
ルシード「ぐぅうう…くそう…あの歌…」
アルティナ「あたしを忘れてない?」
ルシード「!?」
アルティナは右手を出して掌に風のフォトン玉を作り、ルシードの頭上に放った
その後、アルティナはその玉に向けて矢を放った
アルティナ「風梟!」
矢が玉に当たると、無数の風の矢がルシードに降り注いだ
ルシード「ぐあああっ!」
ルシードはその場から退き、体勢を立て直した
ここでジルベールはアルティナに
ジルベール「アルティナ、キース達の援護に行け…」
アルティナ「え、ちょっと…ジル!」
ジルベール「心配するな…俺は大丈夫だ…信じて」
アルティナは少し考えて
アルティナ「わかったわ…でも…無茶は厳禁よ!もし無茶なんてしたら…一週間、毎日デートだからね!///」
ジルベール「…わ、わかった///」
アルティナはその場から退き、キース達の援護に向かって行った
ルシード「良いのかよぉ?2体1で有利だったのによぉ?」
ジルベール「お前如き…一人で十分だ…それと、俺は一人じゃない!」
ルシード「何?」
ジルベールは目を閉じ、剣を構えて
ジルベール「確かに今は一人だが…俺には…信じ合える仲間がいるんだ…故に、俺は一人じゃない!みんなと戦っているんだ!」
そう言ってジルベールはルシードに突撃した
ハルシオン学園 校庭
エルシア「ふう…流石に二人では…きついかも…」
リネア「口動かすより体動かしてよ!まだ来るよ!」
エルシア「わかってる!」
エルシアはジェットブーツで蹴り倒し、リネアが後方で援護射撃をしていた
しかし、リネアの武器はランチャーなので一発の威力は圧倒的だが、連射が効かないのがデメリットである
アルティナ「二人とも大丈夫?」
エルシア、リネア「「!?」」
襲撃者の集団が一陣の風によって吹き飛ばされた
エルシア「アルティナ!?」
アルティナ「援護に来たわ!」
リネア「ちょ…ジルは?」
アルティナ「屋上でルシードって奴と戦ってるわ」
エルシア「ルシード!?」
大きな声で叫んだエルシア、あの時の回想が思い出す
キース「彼奴が来たのか!?」
カリーナ「そんな!だってアイツはジルがぶっ飛ばしたにゃ!」
とそこにキース、カリーナのペアが来た
その後ろからユウリ、クルルのペアも来た
ユウリ「恐らく…狙いはエルちゃんじゃなくて…ジルさん…!」
クルル「じゃあ!助けに行かないと!」
アルティナ「ジルは…大丈夫だって…でも…」
レイジ「アイツを信じろ!」
とレイジも来た
レイジ「ジルが大丈夫だって言ったら大丈夫だ!それにこっちが終わったら援護にいけば良いじゃんよ!」
真也「その通りでござるな…」
そして真也、結花理、アルト、ミスティ、アテナ、リンの五人も駆け付けた
結花理「こちらも片付けましたわ!」
リン「行こう!ジルさん助けに行こ!」
アルト「そうね!ジルはあたし達のリーダーみたいな存在だからね」
アテナ「ジル…死なせない…!」
ミスティ「そうと決まればさっさと行くぞ!屋上から邪なオーラが感じるぞ!」
と全員が屋上を見上げると、屋上の空が赤黒く、黒い靄がかかっている…つまり、個々からでは屋上で戦っているジルベールの姿が確認できないのだ
サクヤ『皆さん…聞こえますか…』
と避難している人々の護衛に着いてたサクヤから通信が入った
キース「どした?なんかあったのか?」
サクヤ『また敵が来ます…今度は…大勢です!』
結花理「な、なんて数ですの!?」
結花理が校門の方に目を移すと、そこにはおよそ500人は軽く越えるであろう程の集団が一斉に襲い掛かってきた
レイジ「くそっ!!これからジルの所に行こうと思ったのに!」
カリーナ「空気を読めだにゃあ!」
リネア「敵にこっちの空気なんて読めるはず無いでしょ」
サクヤ『避難の人々は他の人にお願いしました…私も加勢します…』
現在サクヤはハルシオンの地下シェルターから校庭に向かって走っていた、服装は制服ではなく、バトルスーツへと変わっている
キース「サクヤ…お前ジルの所に行ってくれないか?」
サクヤ『はい?』
ユウリ「え?どうしたんですか?一体?」
キース「俺に考えがある…奴等を纏めてぶっ飛ばす秘策がな…」
リン「まさか…あれを使うの⁉」
キース「ああ…すまねえ皆、ちょっと…」
レイジ「ああ、聞いたぜ」
エルシア「手伝って欲しいんでしょ?」
アルティナ「早く片づけて、ジルの所に行こう!」
キース「すまねえ…皆、俺の後ろで支えてくれ!」
キースはツインバスターライフルを合体させ、エネルギーを溜め始めた
リン「皆、キースのツインバスターライフルの最大出力は反動が強いの!みんなで反動に耐えられるように支えて」
ユウリ「は、はい!」
クルル「了解です」
ミスティ「急げ!」
リネア「よっしゃあ!」
結花理「これでいいですの?」
キースの後ろに支えるように並び、いつでも踏ん張れる体制が整った
キース「行くぜ…ツインバスターライフル、エネルギーチャージ開始…」
ツインバスターライフルの銃口から黄色のフォトンが徐々に光り始めた
キース「皆!踏ん張れよ!行くぜ!」
キースはガンサイトで突っ込んでくる敵集団を捉え
キース「食らえ!ファイナルバスタァァァァァッ!!」
銃口から超極太のフォトン粒子ビームが放たれ、同時にものすごい反動がキース達を襲った
アテナ「…くっ…」
アルト「凄い…反動…」
真也「ぐううっ…頑張るでござる!!」
そして放たれた粒子ビームが敵集団を呑み込んでいった
ハルシオン学園 屋上
ジルベール「おおおおおおおおっ!」
ルシード「ヤッハアアアアアッ!」
二人の剣と鎌がぶつかり合い、激しい剣劇となっていた
時折衝撃波が発生し、その状況は初めて二人が戦った様になっていた
ジルベール「ルシード!貴様はここで倒す!」
ルシード「やってみろぉ!出来ればなぁ!」
さらに剣劇が激しくなり、物凄いラッシュの打ち合いが展開されていた
ジルベール「冥雷裂光刃!」
ルシード「暗黒無限刃!」
冥雷の刃と暗黒の刃がぶつかり合う…闇と雷の激しい対決であった
ルシード「おっと…」
とここでルシードが体勢を崩した…しかしそれを逃がすジルベールでは無かった
ジルベール「もらったぁぁぁぁ!」
刹那で一気に近づいた…が
ルシード「馬鹿め!まんまとかかりやがって!」
そう言いルシードは左掌をジルベールに向けた途端、ジルベールの動きが止まった
ルシード「暗黒糸・縛…これから逃れた奴はいない…死ねええええええええええっ!」
ジルベール「ぐああああっ!」
ジルベールは右肩から左脇腹までの切り傷を負ってしまった…
ルシード「とどめだぁ!」
鎌を振り上げ息の根を止めようとするルシード
サクヤ「マスター!」
いきなりサクヤが現れツインマシンガンを乱射した
ルシード「ちっ…邪魔すんな!」
キース「させるかよ!」
アルティナ「ジル!大丈夫?」
ジルベール「お…お前ら…来たのか…」
屋上に今まで校庭で戦っていたキース達が来て完全にルシードが不利となった
ルシード「ちっ…寄って集って俺の邪魔を…」
ジルベール「言った筈だ…俺は一人で戦っているんじゃないと…」
アルト、アルティナの回復を受けたジルベールはゆっくりと立ち上がり
ジルベール「信じあえるこの仲間達がいるから…俺は戦える!」
ルシードは虫の居所が悪いように顔をしかめ、テレパイプを置いた…
ルシード「今回はこの辺にしといてやるよ…だがジルベール!お前を殺すのは…この俺だぁ!」
そう言い残し、ルシードは去って行った
ジルベール「行ったか…お前ら…大丈夫か?そんなボロボロで」
ジルベールはみんながかなりボロボロの状態を気にかけた
キース「ああ…気にすんなって…それに…アイツがまた来てたとはな…」
エルシア「…」
アテナ「エル…大丈夫…?」
エルシア「あ、うん大丈夫よ…」
サクヤ「マスター…私がもっと早く来ていれば…申し訳ございません」
サクヤはいきなり謝った
どうやらジルベールに怪我をさせてしまった事を悔いているのだろう
ジルベール「サクヤ…お前が来てくれなかったら…俺は死んでいた…いやサクヤだけじゃない…みんなが来てくれなかったら、あいつを追い返すことは出来なかった…礼を言いたい…ありがとう」
ジルベールは皆に感謝の意を述べた
アルティナ「やめてよ…助け合うのが仲間でしょ?それに仲間を助けるのに理由なんていらない…そうでしょ?」
ジルベール「ああ…そうだな」
カリーナ「あ、一つ提案だにゃあ!」
とカリーナが手を挙げて言った
カリーナ「ここにいるメンバーでチーム作るのはどうかにゃあ?」
全員驚いたが、すぐに全員一致で賛成となった
カリーナ「よーっしじゃあ団長はあたしだにゃあ!」
アルティナ「ちょなんであんたなのよ!」
ミスティ「そうじゃぞボケ猫!ここはジルの団長がお似合いじゃ!」
カリーナ「だって言い出しっぺはあたしだもん!ねえいいでしょジールゥ…」
とジルベールに聞いた
ジルベール「俺は構わない…それに…こういう大所帯のリーダーは荷が重すぎる…俺は下っ端で十分だよ…」
カリーナ「よーっしここにいる仲間でチーム結成なのにゃあ!」
ジルベール「ああ!」
キース「おう!」
アルティナ「うん!」
レイジ「へへっ!」
サクヤ「異論はありません」
ユウリ「お願いしますね!皆さん!」
クルル「わ、私もお願いします!」
エルシア「ハーイ!はっぴーうれぴーよろしくねー!」
ミスティ「うむ!」
結花理「はいですわ…」
アルト「よろしくねー!」
アテナ「…よろしく」
リン「了解っす!」
真也「おろろ…拙者も入っているようでござるな…」
リネア「あたしも入っちゃってるけど…まあいいか!」
こうして俺達はここにいる16人でチームを作った
俺にとってチームを立ち上げたのはアークスになって初めてだった
アークスロビー チームカウンター
カリーナ「これで申請よろしくにゃあ!」
カリーナがチーム発起申請を受付に出して
「了解しました…ではこれがチームルームのカギとなります」
カリーナはチームルームのカギを取り
カリーナ「みんな行くにゃあ!」
数分経ち、ジルベール達はチームルームに着いた
そして中央にあるフォトンツリーと呼ばれる支援機能の前に認証装置があった
どうやらここで認証をするらしい
カリーナ「じゃあまずあたしにゃあ!」
カリーナは一度咳をし
カリーナ「カリーナ・アイテール…このチームを立ち上げたからには…一番の楽しいチームにするわ!」
認証装置にアークスカードを置き
『認証…カリーナ・アイテール…アップロード完了』
認証が完了したアークスカードは更新され、チームのアークスカードとなった
そして次々と認証に向かって行ったメンバー
リン「リン・イクリプス…足手まといにならないように…精進あるのみ!」
『認証…リン・イクリプス…アップロード完了』
真也「緋村真也…我が刃…この人達のために振おう!」
『認証…緋村真也…アップロード完了』
リネア「リネア・ルーシェ…まあ成り行きでチームに入ったけど…最高の仲間に出会えたわ!」
『認証…リネア・ルーシェ…アップロード完了』
アテナ「アテナ・スウェア…みんなを…仲間を…この槍で…守る!」
『認証…アテナ・スウェア…アップロード完了』
アルト「アルト・クラレント…みんなをあたしの歌で癒してあげる!」
『認証…アルト・クラレント…アップロード完了』
結花理「岬城結花理…私の命、このチームに預けますわ!」
『認証…岬城結花理…アップロード完了』
クルル「クルル・エンブラス…頼りないかもしれませんが…あたし…みんなと一緒にいたいです!」
『認証…クルル・エンブラス…アップロード完了』
ユウリ「ユウリ・ラトアーヌ…私は…チームの一員として頑張ります!」
『認証…ユウリ・ラトアーヌ…アップロード完了』
エルシア「エルシア・ラトゥール…みんなをハッピーにしてあげるね!」
『認証…エルシア・ラトゥール…アップロード完了』
サクヤ「サクヤ・ナハト…マスターのみならず…ここにいる皆の事を守ります!」
『認証…サクヤ・ナハト…アップロード完了』
レイジ「レイジ・ムラサメ…俺は絶対…どんな状況でも諦めない!」
『認証…レイジ・ムラサメ…アップロード完了』
ミスティ「ミスティ・ネレイス…わらわはこのチームに…わらわの力を預けるぞ!」
『認証…ミスティ・ネレイス…アップロード完了』
キース「キース・イクリプス…俺はこの銃で、敵を全てぶち抜いてやるぜ!」
『認証…キース・イクリプス…アップロード完了』
アルティナ「アルティナ・シュトラーフェ…わたし…このみんなとならどんなことでも出来るような気がするわ!」
『認証…アルティナ・シュトラーフェ…アップロード完了』
そして最後…ジルベールの番が周って来たのである
ジルベールは認証装置の前に行き目を閉じた
ジルベール「ジルベール・ナハト…俺はこれまでいろんな事を体験し、学んできた…ナハトの技、アークスとしての心得、人と人の絆、そして仲間の大切さ…俺は…この剣で!このナハトの技で!仲間を守り、俺達の未来を切り拓く!」
『認証…ジルベール・ナハト…アップロード完了』
そしてジルベールはみんなが待っているフォトンツリーの向こう側に行った
そこには強化ガラス越しに無限の宇宙が広がっており、星々が輝いていた
そして俺達のチーム名はどんな時でもここに帰って来る
『a place to call home』いつか帰るところである
後書き
第二章終了
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