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『自分:第1章』

作者:零那
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『逃亡/再会』

重い荷物を抱えて高松駅の方に走った。
道沿いに銀行探した。
特急の金額知らんけん全額おろした。


真っ昼間からAVやデリやら怪しいキャッチがいっぱい。
無視して歩きながらでも声は聞こえる。

給与1日3万以上確実。
マンション寮もある。
保証人要らず。

こんな状況...
頼りたくもなる。

何とか振り切って駅に辿り着いた。
時間聞いたらギリ。
急いだ。
周りからの視線は異様。
明らかに家出少女丸出しやから?



特急が着いた。
見慣れた場所。
戻ってきてしまった。
公衆からユウに電話。
相当ビックリしてた。
今から行くって。
マサと一緒に来た。
通り過ぎて行った。

あ、頭パッキンのままやから?
マサが先に気付いてユウは3度見位して『違う』って言い去った。
そんな反応も懐かしい。

マサの家で緊急会議。
初めて逢うユウ達の友達も居た。
普通に話してくれて受け入れて貰えて嬉しかった。
またマサの部屋に泊まらせて貰うことに。

翌日はユウの家のビルの屋上に行った。
此処にはモナリザの絵が置いてある。
部屋が解放されてて電気も付く。
扉が無いだけ。

ユウが毛布1枚持ってきてくれた。
座って巻き付いて寝た。


ただ、ごっつい不気味で怖い。
この部屋より屋上に出てしまった方がマシ。
でも、水道のタンク?に死体があるとか、飛び降りた人が居るとか。
嘘かホンマか解らんことを普段言ってたのを思い出した。
怖い。

ユウが弟君と一緒にタバコ持って上がってきた。
タバコ吸いながら話してて、弟君にも協力して貰うことに。

2人は同じ部屋に布団2つ並べて寝てる。
荷物と靴は部屋の端っこに置いて、服でも掛けとけば解らん。
玄関入る時とトイレ行く時が問題。

玄関入って左側に風呂とトイレと洗面台。
右側に台所、リビング、兄弟の部屋。
両親は、リビングの横の襖の向こう。
リビングを抜けれたら何とかいける。
古いビルやから玄関の音やトイレのドア、物音は勿論、畳でも足音が解る。

2人じゃないのがバレるからユウが自分をおんぶして部屋に入る。
入ったらすぐ布団に潜り込んだ。

『あんたらまたタバコかっ!ほんまにもーっ!見られるなよ!!』

危機一髪!!!
心臓飛び出すかと思った。
ユウのお母さんは何回か逢ってる。
零那のことも知ってくれてる。

マサの部屋に溜まってた頃、マサの親がユウのお母さんに文句言いに行ったらしく、皆一緒に怒られたことがある。
ガッツあってカッコイイ。


そんなお母さんやから好きになってた。
コソコソして申し訳ない気持ちになった。


...で、翌朝バレる。


今迄の出来事、事情を話した。
そもそも何故たったそれ位の事で其処に入れられたんかって事になる。

零那の今迄の経緯を話さなあかん事に...

お母さんは泣いてた。
色んな事が、ごちゃ混ぜになったんやろうけど...

 
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