IS【インフィニット・ストラトス】《運命が変わった日》
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【第445話】
前書き
モッピー知ってるよ。
今回の話の主役はモッピーって事。
_/⌒⌒ヽ_
/ヘ>―<ヘヽ
((/ ̄ ̄ ̄\))
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/ | | //ヽ ヘ
| ハ | /イ | |
レ |/ レ| N\|||
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撮影が始まってから数分、俺達は言われるがままにポーズを変えて写真を撮られ続けた。
今は単独用の写真撮影の為に、互いが被らない様に気を付けつつ何枚も何枚も撮られていた。
篠ノ之も化粧で変わってはいるが、普段の篠ノ之を知ってる為か俺は特別彼女の事を綺麗だとかは思わなかった。
だが、美冬と未来の二人は別だ、普段からあまり目立って化粧はしない彼女達だが今日はあきらかに綺麗で可愛く、正直あの場でキスしてもいいかなとさえ思ったぐらいだ。
ポーズを変える一瞬の隙で二人を見る、備え付けられたソファに腰掛けた美冬と、壁に凭れかかってポーズを決める未来の姿が目に映った。
カメラマンの指示通りに表情を変える彼女達、これが雑誌に載るとかを考えたらイライラするのだが仕方がない、仕事だと思って割り切るしかない。
しばらく撮影を続け、単独から男子ペア、女子トリオに別れての撮影に入る。
馴れ馴れしく肩に腕を回す一夏に嫌悪しつつも、表情に表すのは不味いので作り笑顔でそれを乗り切る、一方の女子トリオは篠ノ之がセンターで美冬と未来がサイドに――まあこの辺り、多分篠ノ之束の妹というので気を使ってるのだろう。
ペアの写真撮影は早々に終わる、まあペアよりも一夏単独の方が映えるだろうし――と。
「じゃあここからは男女ペアで写真撮影ね? まずは……織斑くん、有坂さんの二人からお願い」
黛さんにそう言われ、一夏と美冬は返事をする。
指示された通り、二人はソファに座るのだが――。
「織斑くん、もっと有坂さんにくっついて」
「え、えっと……わかりまし、た」
端に座る美冬、表情に表さないが確実に嫌がってるのがわかる辺りは俺と美冬は双子なんだなと再確認した。
とりあえず直ぐ隣に座る一夏、だが美冬から放たれるプレッシャーがこれ以上近付かないでと言っていた。
とはいえ、仕事だからそういう訳にはいかず、一夏は美冬の隣に座る、篠ノ之からも殺気を感じるが美冬自身は一夏に興味はないため、濡れ衣だろう。
「有坂さん、織斑くんに身を預ける形で寄り掛かって、頭は織斑くんの肩に乗せてくれる?」
「……はぃ」
目の光が失われる、まるで虚無を見てるかの様な眼差しのまま、言われた通りに一夏に身を預け、頭を肩に乗せた。
たまにカップルがこんな事をしてるが、明らかに美冬のはもう可愛そうなくらい表情がなかった、だが撮影の瞬間はちゃんと笑顔になる辺りは頭の中で仕事と割り切った様だ。
数枚写真を撮り終え、もう離れても大丈夫と言われた時は美冬は跳ね上がる様に飛び上がり、俺の隣へと来ると寄り添うように身を預けてくる、まるで汚された自身の身体を浄めるように――。
「じゃあ次は飯山さん、織斑くんといいかな?」
「わ、わかり、ました……」
声に覇気がなく、とぼとぼとソファへと歩く未来。
指示を受け、未来はソファの真ん中に腰を下ろす、下着が見えないように間に熊のぬいぐるみを挟みながら――そして、ソファの真ん中に座る未来を後ろから抱き締めた一夏に――。
「一夏、くっつきすぎ、後十キロ離れろ」
「し、仕方ないだろ!? こ、こういう指示なんだし……」
一夏が未来を後ろから抱くその姿に、目眩がする――美冬にも正直いえばあんなに近寄ってほしくないのに。
「う、浮気者……!」
ふつふつと怒りが渦巻く篠ノ之、声は一夏に届いてなく、一夏は不思議そうに篠ノ之を見るだけだった。
未来はというと、早く撮影終わらないかといった表情を見せていた。
そして、これも何枚か撮影を終え、離れてもいいよと合図が出ると未来はシワになった服を正しながら俺の隣にやって来た。
「……織斑くんに身を預けるのがあれだけ苦痛だったなんて……」
「ぅん。 ……やっぱり、モデルって私には合わないかも」
美冬に未来とそう口々にする、今度は篠ノ之が呼ばれ、さっきの美冬や未来にした行為を一夏に対して咎めた後、頭に拳骨一発食らわせた。
――たんこぶは出来てないが、とりあえず一夏と篠ノ之も撮影が終わる、終わった頃には篠ノ之も上機嫌だった。
まあ一夏に腰を抱かれたのが嬉しかったのだろう――と。
「じゃあ次は有坂くんと……篠ノ之さん、お願いね?」
「な、何だと……!? こ、この男と、さ、さっきみたいな事をしなければならないのかッ!?」
「うん、それがスポンサーの意向だもの。 撮影放棄しちゃうと、ディナー券貰えないわよ?」
「くっ……! こ、これもディナー券の為、だ……!」
やはり物には弱い篠ノ之、撮影ブースの真ん中へと移動した俺と篠ノ之だが互いに距離は離れている。
「有坂くん、篠ノ之さんを抱き締めて? 篠ノ之さんは抱き締められたままカメラ目線でカメラを見てくれる?」
「わ、かり、まし……た」
嫌々なのがわかるぐらいの表情を見せた篠ノ之、俺も別に篠ノ之を抱きたいとは思わないのだがカメラマンを待たせるわけにはいかないため、早々に篠ノ之を抱き寄せた、すると――。
「ば、馬鹿者! いきなり抱き寄せるな! 私にだって気持ちの整理があるのだ!」
「あ、悪い。 んじゃ、二秒で整理つけろよ、じゃないと待たせることになるんだし」
とりあえず一旦解放すると、飛び退く様に離れた篠ノ之――俺だって篠ノ之を抱き締めたいって思ってない、幾ら容姿が良く、今の服装みたいに胸や太ももを強調しても全く魅力を感じないのだから。
とりあえず二秒たったので嫌でも抱き寄せる、甘い香りが鼻孔を擽り、やはり篠ノ之も女なのだなと改めて思う。
ふくよかな胸の膨らみも、布越しとはいえちゃんと感じられ、下手するとさっきの言葉は訂正しないといけないかもしれない。
抱き締められた篠ノ之は大人しかったが、放たれたプレッシャーみたいなのを感じる、一夏からも視線が突き刺さる為、早く写真撮影終わらないかなと切に願った。
一枚、二枚と写真を撮られ、更にカメラマンが場所移動して角度を変えての三枚目、そこで漸くOKとスタジオ内に響き渡るとホッと俺は息を吐いた。
「は、早く離せ、馬鹿者……!」
「そうだな。 ……ほら」
解放するとさっきと同様に飛び退く様に離れた篠ノ之、一夏からの突き刺さる視線も無くなり、俺としてはもう篠ノ之との撮影はこりごりだと内心思った。
「良いわねぇ、織斑くんとのツーショットも良かったけど、案外この二人のツーショットも悪くないわね!」
写し出された出来映えを見て頷く黛さんに、止めてくれと内心思う。
次またツーショットあると、今度は篠ノ之に刺される可能性だってあるかもしれない。
額の汗を拭っていると、今度は――。
「じゃあ、次は有坂さん――双子でツーショット、よろしくねっ」
「あ、はい。 わかりました」
美冬はそう言い、早足で俺に近付くと俺の手を取った。
「……私となら気を使わなくていいから、お兄ちゃんも気が楽でしょ?」
言ってからウィンクする美冬、早速写真撮影が始まり、兄妹の仲睦まじい写真をメインに撮り始めた。
互いの頬をくっ付けあったり、或いは普通のカップルの様に美冬から腕を絡ませたり等――篠ノ之と違って気を使うことなく、自然体での笑顔が出て、スムーズに撮影は進んだ。
最後はソファに俺が座った状態のままでのお姫様抱っこという謎の撮影――美冬がパンチラしないように気を使いながら抱き抱え、一枚を撮り終えるとそこで美冬との撮影は終わった。
「うんうん。 途中から兄妹ってよりも、恋人同士に見えたけど――写真写りとしては最高よ、またうちでモデルをしてもらいたいぐらいにね♪」
笑顔で一枚一枚を確認する黛さんとカメラマン、とりあえず美冬との撮影は終了、因みに一夏達はスタッフが用意した飲み物を飲みながら小さく談笑をしていた。
お姫様抱っこした美冬を下ろすと同時に、黛さんが言葉を発した。
「じゃあ最後、飯山さん。 有坂くんとお願いね? 一応撮影はこれで終わる予定だから、スタッフの皆も気合いを入れてね!」
その激に、スタッフ一同声をあげて返事をした。
美冬は呆気にとられながらも、ブース内から出ると代わりに未来がやって来た。
「最後は私とだね。 ……よ、よろしく、ね?」
上目遣いでそう言う未来、胸元が強調されたブラウスの為、ちょうど視界に未来の胸元の谷間が見える。
美冬も谷間が強調されていたのだが、それを気にする時間もなく撮影が開始された――が、今思うとちゃんと見ておけばという思いに駆られた。
そうこうと考えている間に撮影が再開、カメラのフラッシュが何度も焚かれ、俺と未来のツーショット写真が何枚も撮られていく。
美冬や篠ノ之の時の様な派手さは無い、だが要求されたツーショットでの撮影はまるで俺と未来が恋人同士の様なポーズで要求される。
最初は手繋ぎ、次は未来が俺の手を取って絡ませて身を寄り添う写真――そして次が……。
「じゃあ有坂くん、飯山さんの腰を抱いて」
黛さんの指示が飛ぶ、インパクトのある写真が欲しいのかもしれない――とはいえ、人前で腰を抱くような抱きかたというのは案外照れるものである。
ドキドキしつつ、未来の腰に手を回すと、そのまま未来は俺に身を預けてきた。
突き刺さる様な視線を感じる――相手は美冬だ、一夏でも篠ノ之でも無いのは明白だし、カメラマン等の男性スタッフはあくまでも『仕事』だから表立ってやっかむ事はしないはず。
残りは消去法で、他の女性スタッフがそこまで俺に興味をもってるはずも無いだろうから美冬しかいない、そう答えを導き出す。
その間も何度もフラッシュが焚かれ、撮影は続く。
「うんうん、悪くないわね。 でももう少しインパクト欲しいかなぁ……。 せっかくの幼なじみ同士なんだし」
言いながら腕を組み、天井を見上げて瞼を閉じた。
スタッフも一時撮影を止め、各々で軽く水分補給をとったりする中、俺と未来は互いに抱き合ったままだった、正直お互いの心臓の鼓動が聞こえ、呼応しあっている。
嫌な汗が背中を伝うのを感じる――と、手を叩き、名案が浮かんだのか黛さんの表情が華開いた。
「そうだ! 飯山さん、有坂くんの首に腕を絡めてみて? 後はそうね……徐々に顔を近付ける感じでどうかしら? さあ、やってみて!」
有無を言わさず、スタッフにも号令をかけて撮影が再度再開された。
俺も未来も、互いに戸惑いの色を隠せないが時間が押してるという黛さんの言葉を思い出し、鼓動が高鳴る中、未来を見つめた。
それに応える様に、俺の首に腕を回す未来――身長差はあるものの、自然と腕が回り、更に未来の身体が密着、ふくよかな乳房は俺の胸板に押し潰される様に形を変えた。
僅かに潤みを帯びる未来の瞳、まるで一種の宝石の様な輝きを見せる。
頬の赤みが更に増す未来、指示通りに少しずつ顔を近付ける俺、フラッシュが焚かれる中、未来は自然と瞼を閉じて上顎を上げる。
人前だというのに、このままだと確実に俺は未来と口付けを交わす――だが、止めるのも難しく、俺も瞼を閉じて、唇に触れるか触れないかの所で黛さんの声が届く。
「はーい、お二人とも盛り上がってる所悪いんだけど……キスはダメよ?」
「……!?」
二人して我に返る、いつの間にかスタッフ一同俺達二人がそのままキスをするのではないかとハラハラし、免疫の無いスタッフに至っては恥ずかしそうに視線を逸らしていた。
俺も未来も、二人して恥ずかしくなり、慌てて二人して離れる、まるで磁石の反発作用の様な離れ方で、黛さんはそれが可笑しかったのか笑みを溢しながら言った。
「あはは、お疲れ様! うんうん、少し盛り上がり過ぎたかもしれないけど、これはこれで悪くなさそうね。 じゃあ、今日は一日ご苦労様! スタッフは後片付け、カメラマンは私と一緒に今回の画像データ確認よろしく!」
場を仕切り、そう告げるやスタッフは一様に機材を片付け始め、カメラマンは画像データを抜き出すと備え付けられた端末にそれを移し始めた。
「あ、服はスポンサーがあげてもいいって言ってたから、持って帰っちゃって良いわよ? それとディナー券、後日携帯電話にディナー券のデータを転送するからアドレス教えてね? あ、でもデータに限りがあるんだった……」
不味いといった表情を浮かべた黛さんだったが、未来と美冬(いつの間にか側に来ていた)が黛さんに告げた。
「私と美冬はいいですよ? ちゃんとヒルトの事、取材してくれましたし」
「うん。 それに、服は貰えますし、ディナー券のデータは織斑くんや篠ノ之さん、お兄ちゃんに渡してください」
「良いの? ……ありがと、じゃあ有坂くん後でアドレス教えてね? じゃあお疲れ様!」
言ってから一夏や篠ノ之に駆け寄り、同様に説明をし始める黛さん。
二人にもアドレスを後で教えてと告げると、足早に画像データの確認の為に端末へと移動した。
「じゃあお兄ちゃん、着替えようか?」
「……だな、てかもっと時間拘束されるかと思ったが、思ったよりも早く終わったよな」
「そうだね、ちょうどお昼ぐらいだし……少しお腹空いちゃったかな」
言ってから僅かに舌を出す未来、確かに腹が減っていつお腹の音が鳴ってもおかしくなかった――と。
「ヒルト、着替えに行こうぜ」
「ん?」
一夏がそう声をかけてきた、篠ノ之の姿が見えないが――。
「箒なら先に着替えるって言って出ていったぜ?」
「成る程。 ……じゃあ着替えるとしようか、美冬、未来、着替え終わったら入り口前で待っててくれよ」
「わかった、じゃあ私もみぃちゃんも着替えてくるね?」
ニコッと微笑み、二人は手を繋いで出ていくと、それに続いて俺と一夏も出ていき、着替えのあるロッカールームへと移動した。
後書き
奈良での新店舗は疲れた、棚造りはさほどでも無かったがその棚の部品運びが
後は土、袋パンパンの園芸用やら土嚢用やら、他には庭石とか
あとは個人的な事だが、久しぶりにスマブラ買った( ´艸`)
最近CM見ると思ったら発売してたのねって事で購入
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