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IS【インフィニット・ストラトス】《運命が変わった日》

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【第458話】

 
前書き
お待たせ( ´艸`)

毎日仕事で疲れてますが、書いたぜ( ´艸`) 

 
 一日の授業も終わり、放課後。

 とりあえず朝に起きた金持ちの坊っちゃんのISに触れる許可は下りなかった――というか、手続き的に一日でどうこうと触れるものではない。

 基本的に触れる機会のあるイベント等では予めそういった手続きを済ませてる物である。

 ――まあ何にしても、それほど学園で話題にならなかった辺りは俺や一夏で慣れたか、興味がないのか、はたまた別な理由か。

 それはそうと、今俺は第六アリーナに居る。

 居る理由はシャルに誘われたからだ、彼女自身、俺に訓練を見てもらいたいからだと頬を赤らめながら言われたら断るわけにもいかない。

 部分展開し、ハイパーセンサーを起動して中央タワー上空二〇〇メートル地点をズームアップすると、シャルが瞼を閉じて深呼吸をしていた。


『すぅー……はぁー……』


 呼吸をする度、実りのある乳房が小さく揺れる、前の男装の時は胸部装甲もあって男性的に見えていたのだが、やはり女性であることをカミングアウトしてからは余計な装甲を外し、軽くした様だ。

 絶対防御に頼りすぎるのもよくはないのだが、彼女の弾む乳房が見れるだけでも有り難いと思わなければいけない。

 ハイパーセンサーで捉えたシャルの表情は落ち着いていて、彼女は改めて眼下を眺める。

 タワー外周のガイドビーコンに沿って配置されたターゲット総数は五十七機。

 周囲に近付く敵機を補足すると自動射撃を行うタイプの物だ。


『行くよ、リヴァイヴ!』


 彼女がそう叫ぶ、呼応する様に機体は稼働し、直下へと急降下、それと同時に両手に粒子が収束し、形が形成されると五九口径重機関銃《デザート・フォックス》が握られ、それを構えた。

 眼光鋭く、速度は更に上げていき、ビーコンに従いながらそこに配置されたターゲットを撃ち落としていく。

 ターゲットによる射撃も多少被弾してはいるものの、基本的に装甲に掠った程度の物だ。

 小さな爆発が連鎖的に続き、地表近くへとターゲットを破壊し続けていく――だがここで弾切れを起こす、シャルは思い切って両手の重機関銃をかなぐり捨てて空中で粒子化、光が虚空へと消えていった。

 そして、新たに一対のアサルトブレードを呼び出すと、最高速のままですれ違い様に一閃、ターゲットを切り裂いていく。

 地表へと激突する寸前に急停止と共に体を反転させ、更に全身のスラスターを使って体を支える。

 スラスター噴射でシャルの機体周辺の砂が吹き飛ぶ――砂塵が舞う中、両手に構えたアサルトブレードをクロスして投擲、空を切り裂き、それを迎撃しようとターゲットは射撃を行うも勢いは止まらず、ターゲットに突き刺さると爆ぜて粉々に散った。

 瞼を閉じて息を吐き、呼吸を整えると俺の方に振り向き、満面の笑顔で――。


「ヒルトーっ! 僕の訓練、変じゃなかったー?」


 そう言いながら手を振る彼女のその姿は、容姿の良さも相まって非常に可愛く見える。


「ああ、特に変な所は無かったぞーっ?」

「なら良かったー♪ ――えへへ、そっちに行くねーっ」


 言いながらふわりと舞い、飛翔して此方に近付くシャル。

 ある程度の距離まで近付くと、突然空中でISを解除したシャル。


「……!?」


 慌てて両腕を広げて俺は受け入れる体勢に、シャルはそれを見て嬉しそうにそのまま飛び付き、抱きついてきた。

 その勢いで、倒れそうになるのを踏ん張ると共にシャルを抱えたまま一回転、そしてそのまま下ろすと俺は――。


「シャル、あんな解除の仕方は危ないぞ?」

「ご、ごめんね。 ――でも……一度ね、ヒルトにこうやって抱きついてみたかったの……」


 怒られたと思ったのか、表情に陰りを見せたシャル――俺的には怒ったつもりは無いのだが、もしかするとシャルにとっては語気が強く感じたのかもしれない。

 シャルの頬に右手を添えながら俺は口を開いた。


「シャルが怪我したら、俺が悲しいからな」

「ヒルト……。 ご、ごめんね、心配かけて……」

「ん、まあ怪我は無い様だし、構わないさ、これがな」

「うん……♪」


 頬に添えた右手を、シャルは両手で包むように掴んだ。

 両手の温もりが伝わってくる、彼女の暖かい体温が手のひらから伝わり、全身の体温が上がるのを感じた。


「し、シャル、とりあえず訓練はもう終わりか?」

「え? ぅ、うん、ヒルトに前に言った重機関銃のテストも兼ねてだったからね。 テストだったから弾薬があまり無かったけど、機関銃の性能はデータ通りだったから安心して使えるって感じかな?」


 言いながらシャルは機関銃を再度粒子化、それを俺に見せた。

 人に弾丸が当たれば下手すると体が千切れるかもしれないと思うと、背筋にゾクッとした感覚が襲った。


「と、とりあえず終わったなら着替えないとな?」

「そ、そうだね。 ……今日はヒルトと一緒に着替えようかなぁ……」


 小声でそう呟き、何度かチラチラと俺へ視線を送ってくるシャル。

 頬を掻きながら俺は――。


「ま、まあたまになら良いかな」

「……ぅんっ♪ じゃ、じゃあ、早くもどろっ?」


 腕を取り、まるで恋人の様に絡ませてくるシャル。

 むにゅぅっと腕に当ててくる乳房の柔らかさに意識が行くも、軽く咳払いをして俺はエスコートする形でロッカールームへと戻っていった。

 そんな俺の様子を見て、シャルはニコニコ笑顔でご満悦な感じがした。


――第六アリーナロッカールーム――


 静まり返ったロッカールーム、俺とシャルの二人だけしか居ないというのもあってか否応なしに二人っきりという状況を認識してしまう。


「じ、じゃあ着替える……ね? あ、あんまり見ちゃダメだからね……?」

「わ、わかってるって」


 訓練も終ったという事は、ISスーツも脱ぐわけであって、互いに素っ裸になるという事でもある。

 ――いや、まあ俺は部屋で脱げば良いのだから素っ裸にならなくても良いのかもしれない。

 とりあえず制服を取り出し、着替えようとするとシャルが――。


「あ、ああっ!? そ、そそそそういえば! ぼ、僕、汗かいちゃったんだった!」


 若干狼狽するシャル、言葉にも緊張の色があった。

 そんなシャルの様子が気になりつつも、俺は普通の受け答えをし――。


「え? ――ならシャワー浴びるか? 確かシャワールーム併設されてたっけ?」


 ――と、俺は聞く。

 普段男子はあまり使えない(基本女子比率の高いIS学園では女性優先は当たり前、尚且つ世論は女尊男卑な為)ので、俺も特別シャワールームを気にする事はなかった。


「う、うん、直ぐ側に併設されてるんだよっ!? べ、便利だよねっ!?」

「あ、あぁ」


 何やらいつもと違うシャルに、疑問符を浮かべる俺。

 シャルの表情はと言うと、顔を赤らめ、何やら言いにくそうにしながら自身の指を弄び、視線が周囲を泳いでいた。

 ――と、シャルはきゅっと瞼を閉じ、何度か深呼吸を繰り返す。

 何か言いたい事があるようなので、俺は黙って彼女の様子を眺める事にした――そして、意を決したのか、先ほどよりも真っ赤に染めながらシャルは。


「ひ、ひひ、ヒルトッ!!」

「ん? 慌てなくて良いから、言ってみなよシャル」

「う、うん……! ――ぼ、ぼぼ、僕……と……。 ~~~~し、シャワー、浴びないッ!?」


 言い切るや、肩で呼吸を整えるシャル、耳まで真っ赤になっていて、既に風呂上がりの様にも思えた。

 一方の俺は、言葉の意味を一つ一つ噛み砕いていき、それの意味が解ると伝染するように全身の体温が上がった。


「なっ――ば、ばか、だ、大胆すぎだろ!? そ、それに……」


 言葉が詰まる、少なくとも今の俺の状況だと、シャルと一線を越える可能性がある――ていうか、確実にこの間の続きをするのは明白だ。

 だが、そんな俺の考えを他所に身を預けるように寄り添い、俺のISスーツをきゅっと掴むと上目遣いで瞳を潤ませて言葉を紡いだ。


「こ、この間の、ね……? ひ、ヒルトの指が忘れられなぃ……の。 ――ぇっちな子だって、思われちゃうかもしれないけど……。 ~~~~っ」


 後は言葉にするのも恥ずかしかったのか、俺の胸に顔を埋めたシャル。

 ここまで言われて俺の理性は持つわけがなく、下半身に血液が集中するのを感じると俺は――。


「……わかった。 ……でも、止まらないかもしれないからな……?」


 念を押してそう告げる、胸に顔を埋めたシャルは静かに頷いた。

 同意を得たという事も有り、言葉少な目に俺とシャルはシャワールームへと入っていった――。 
 

 
後書き
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