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はたらく魔王様、天使の飼い方(鈴乃やエミリアともスルものの芦屋と漆原にもオッスオッスされる話)

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07漆原、長年の思いの丈を魔王に告げる

 鈴乃とのラブラブセックスの直後に、バックから芦屋に連結されてしまい、快楽堕ちまでさせられた真奥。
 さらにオッスオッスされて快楽落ちしている光景と、芦屋に中出しされてしまう所まで千穂に見せ付けてしまい、巨乳兵の2連装88サンチ砲が火を吹く前に脳を破壊して撃退してしまった。
 鈴乃には契約と言うか魔術法術を駆使した呪いを全身に書き込まれ、魔王の第一婦人は鈴乃に決定した。それは副官で真奥のケツの所有者である芦屋も認めた事実なので揺るがない。
 撮影を終えたビデオも一旦止め、次のテープを入れて漆原が飲んだ毒がキマるか、エミリア復活を待ったが、勇者は深い眠りから帰って来ないので、まずは堕天使が魔王を奪い取った。

「真奥、あんな酷いことされて辛かったね? 芦屋は酷い奴だ、魔王に無断でレイプするなんて、痛かったろ?」
「ぎぼぢよがった……」
「え?」
 多分、魔王もホモセックスを嫌い、芦屋も嫌うだろうと思っていた宛が外れ、今まで戦場でも背中を預けていた副官に後ろから刺されても「ブルータス、お前もか」とならず、「仲間なんだからケツの貸し借りぐらいオッケー」ぐらいの寛容さというかケツの穴の大きい所を見せられてしまった。
「真奥……」
 男としての初めてや、キスもセックスも魔王が初めてなら良かったと改めて思うが、女性としての初めてや、妊娠は愛する人と結ばれて出産出来るので、後は自分の中にあるセックスへの抵抗や汚らしいと思う心が消えれば、妻として、母として子供を産める。
 しかしその前にもう一つ、聞いておかなければならない問題もあった。
「ねえ真奥? ボクは汚い? こんな男女、触れたくない? 気持ち悪い?」
 漆原は審判を待った、これで汚いと言われれば、気持ち悪いと言われれば、もう生きては行けない、
 魔王城を出て、どこかで消えようと思った。エンテイスラの人間でも狩って、力の限り殺戮でもして、上級天使が堕天した原因を作った獣共にまた復讐して、災厄と死をばら撒く生活に戻ろうかと思った。
「いいや、お前は綺麗だよ。美形度では一番過ぎるからな、弟ぐらいに思ってた幼馴染から女だったって告白されて驚くぐらいのハンデやらないと気の毒だ。まあお前、あんま風呂好きじゃないけど、今日は入ったからキレイだ」
「真奥……」
 言葉は少なかったが、その判定があれば十分だった。満たされた漆原は、この人と交わるのだけは汚い行為では無いと思え、熱い口づけを交わした。
 ただそれはエンジェルボイスとエンジェルキッス、エンジャルブレスの合体技だったので、普通の男子高校生ぐらいの肉体の真奥には、急速充電以上のパワーがあり、ティンティンを巨大化させるだけでは収まらず、聖法気なんかも流し込まれて体も清潔にされ、「きれいなジャイアン」ならぬ、きれいな真奥キュンに改変されてしまった。
 何か体が光って、背中に羽根までは生えなかったものの、何か後光が差したりして、ババ臭い鈴乃が拝んだり、芦屋には触れられない体になった。
「あっ、漆原っ、それでは私が真奥様に触れられないではないかっ」
「いいんだよね~? これで「後ろから失礼します」とか言われないで済むよ」
「そうだな」
 魔王本体(ティンティン)が充填されてしまった以上、ヤル事は一つしか無い、鼻血が出る以上に何か注入されてしまったので、聖剣バターナイフハーフアンドハーフと化した魔王剣はガッチガチになり、上になっても大丈夫そうなので漆原を押し倒した。
「ああんっ(は~と)」
 さらにエンジェルキッスを求めて吸い出し、エンジェルディープキスでエンジェル唾液を吸いまくり、エンジェル首筋、エンジェル脇の下、エンジェル母乳まで求めて吸いまくって舐めまくっていた。
 普通の魔王なら、聖法気を纏った天使に触れるだけで消耗するが、この真奥はどこかの「あしたのジョー」みたいな存在なので、誰かの愛や夢を載せて歩み、おっつぁんの「俺と一緒に拳闘やらねえか?」みたいな夢を乗せて泪橋を逆に渡ったり、世界を狙えない、減量ができないマンモス西に引導を渡したり、「真っ白になるまで燃え尽きる」と伝えた紀ちゃんには「矢吹くんにはとてもついて行けないわ」みたいな感じで諦めさせてマンモス西と結婚させたり、葉子お嬢様とお祖父様には力石で叶えられなかった、少年院上がりからの世界タイトルの夢を見せて「矢吹くん、貴方のことが好きなの」みたいな愛の告白をされてみたり、登場人物全員の愛と夢を「総受け」する対象なので、漆原の愛まで受けて、パンチドランカーになっても「受け」を続ける存在であった。

「もっと甘えていいのよ、ほら、真奥、ママって呼んでみて?」
「ママ……?」
 漆原の攻撃、エンジェルボイスにより、誘惑、魅了、幻惑、命令、妄想、困惑? の効果があり、普通の男子高校生の肉体には耐え難い命令により、早くに亡くした母親の幻影が現れた。
「真奥、もっと甘えて、ママの中に帰っておいで」
 常人なら一生帰ってこれないような強烈な誘惑で籠絡し続ける漆原。
 鈴乃の契約でもこの効果は軽減できず、真奥はオネショタ状態に陥って、ママみたいな女の人に抱かれてパフパフされ、そのまま眠ったりしたら一生目を覚まさずに体も朽ちて死んでしまう系統の悪質な幻惑に包まれ、それでいて下の方はギンギンという奇妙な状態に置かれた。
「ああっ、ママッ、ママッ」
 漆原の胸の谷間に優しく抱かれ、産まれてすぐ母に抱かれて以来の安らぎに包まれる真奥。これでイク時の掛け声は「ママーーーーーッ!」に決定した。
 マザーファッカーになってしまった真奥は、何やら泣きながらママのオッパイに吸い付いて、ギンギンな下の方はエンジェル太ももに擦りつけて発射オーライ。
「そう、その調子よ、もっと吸ってごらん、坊や」
 エンジェル母乳も与えて籠絡し、男に「永遠にこの状態でいたい」と思わせる祝福を与える。
 鈴乃や芦屋が使ったような呪いでは無いので、祝福は解呪も何も出来ないし、そんな方法も存在しない。これで千穂とエミリアの完全敗北が決定した。
「ちゅーーー、ちゅーーーー」
「うふふっ」
 性的には満たされていないが、女としては満たされている漆原。まだ性行為への抵抗はあったが、悪魔の薬の効果により、年頃の女のように、授乳によって股間が反応を始めた。
「さ、坊や、ママの中に帰っておいで」
「うん……」
 漆原は元天使とはとても思えないデーモニッシュな笑顔で、サッキュバスのような病んだ目で真奥を迎え入れようとして股間の女性器を開いた。
 エンジェルバルトリン氏線液を与え、出始めたエンジェル本気汁も飲ませる。指でも触らせたり、舌でも味あわせ、普通の女と普通のセックルなど出来ない体にして、天使の肉体を味あわせてやる。
「いいわ、坊や、さあ、お帰りなさい」
 そして指ぐらいしか入らない、フィストファックもスカルファックも無理な「ママのお腹の中に帰る」にはどうすれば良いか自分で考えさせ、最上の方法を思いつかせる。
「ママ……」
「そうよ、良い子ね、ママの中においで」
「うん……」
 これで実印を押させれば漆原の完勝である。エンジェルマソ*の感触を味あわせて、天上の快楽を味あわせてしまえば、もう人間の女とのセックスなどでは満足できない。堕天使はデーモニッシュな笑いで真奥を迎えた。
「マッ、ママッ、僕ママの中に帰ってるよっ、すごくきもちいいよっ」
 真奥はヤンデレ全開の女に伸し掛かり、メンヘラリスカボーダーヤンデレ女という最悪の物件に充てがい、エンジェル初物に突入して、その膜を破った。
「うっ、痛っ……」
 一生使うことが無いと思っていた器官を使用し、自分が信用できる唯一の男に捧げられたのを感じ、真奥にも、この行為を可能にしてくれた人間の女にも多少感謝してみる。
「ああっ、ママッ、すごいよっ」
 もう汚されたりしないよう、焼け火箸でも差し込んで焼き切ってしまおうかと思っていた器官を、愛する男との交尾に使用し、よもや子供を成す可能性まで残っていたとは思わず、歓喜の涙を流す。
「こんなの初めてだよっ、僕、僕ぅっ」
 可愛い坊やが、ママが痛がっているのにも気付かず腰を使うのは特に気にならなかった。
 もしこんな行為をすればエミリアのように嘔吐するか、自殺したくなる気分になるとばかり思っていたが、痛みでさえ心地よく受け止め、その男根も精液も心地よく受け止められる。
 まさか自分にもこんな日が来るとは思っていなかった漆原は、真奥の腰を手足で抱いて引き寄せた。
「さあ、ママの中にいらっしゃい、沢山出すのよ」
「うんっ、いっぱいだすよっ、もう出ちゃう、おしっこでちゃうよっ」
「来てぇ(は~と)」
 エンジェル射精命令が出されてしまったので、最後の安全装置を外して「ママ」の中で射精しようとする真奥キュン。これもまた最悪のメンヘラリスカボーダーヤンデレ魔女の中に実印を押した。
「マッ、ママーーーーーーーーーーーッ!」
 先程四回も射精したばかりなのに、エンジェルブレスなどで全回復していた真奥キュンは、男子高校生の溜まりに溜まった精子まで回復していて、ありったけの精子を、精巣の中身を全て天使の中に放出して、エンジェル子宮とエンジェル卵管とエンジェル卵巣にまで移植した。
 こうして真奥は先程快楽堕ちして銀河鉄道に乗った時のように、もう一度「メーテルゥーーー!」みたいな感じで鳴いて、ママの若い頃の体?と交尾して失神した。
 実の母親のクローンである綾波レイとヤった時なども「母さんっ!」と鳴いてイケるぐらいのマザーファッカーなマザコン野郎だった。
「ああ、坊やのが全部流れ込んでる、ヒック、嬉しい、こんなにも嬉しいことだったなんて、知らなかった……」
 漆原は痛みや恐怖により快感は感じなかったが、女としては満たされ、心の傷はふさがり、心も体も満たされていくのを感じて歓喜の涙を流した。

 その頃の鈴乃と芦屋。
「見ておれん、そこに転がっているメスブタの検品をしよう。中古品なら速攻で追い出してやる」
 これで千穂が「中学の時にセンパイにあげちゃった」とか「援交で10マンでオジサンに処女買ってもらった」とか、勇者も「この世界に来てひとりだったから最初の何ヶ月かはオジサマと暮らしてたの」なら路上に放置、誰かにお持ち帰りしてもらって監禁でもされて、二度と見なくても構わない。
「左様ですな、魔王様に中古品は似合いません」
 漆原に聞こえるようにイヤミを言ったつもりだったが、二人だけの世界に入って、天使の翼で優しく包み込んで、恋人同士の愛より強力な母子相姦プレイで誘惑している相手にも、されている相手の耳にも入らなかった。
「臭っ」
 鈴乃は千穂の汗だくのパンツを引剥がして確認しようとしたが、猛烈な異臭で固まった。
 自転車を漕ぎまくって汗だく、サドルに座った時には股間の汗だけでなく「膣内から出た汗」「下り物」も混じって、白いパンツにマン拓でも取ったかのような茶色い染みが左右二本、大陰唇の外側に沿って型が残り、汗と中から出た汁でヌルヌルでヌットヌットのグッチュグチュになり、さらに体温によって生乾きという猛烈なメスの女子高生の臭気を放っていた。
「これはたまらん、女の私には毒でしか無い」
「ええ、(ホモ)にも毒です」
 異臭を放つ物体をコンビニ袋で掴んで廃棄して隔離、使用済みの割り箸を使って、汚くて赤黒い、女子高生の陰部を開いて膜を確認しようとした。
「うっ、これは目に来る、玉ねぎを切る時の眼鏡が必要だ」
 男にとっては麝香より良い香りがする物体でも、女同士ではクッサイ異臭でしか無かった。
 芦屋もオス汁の匂いや汗が芳しいと思える回路が付いているので、現役女子高生の臭気は汚物か毒物の臭気としか感じなかった。
 廃棄されたパンツも、千穂本人か鈴乃がコスプレしてブルセラショップに持ち込めば、少なくとも数千円。末端価格に換算すれば、持ち主の写真付き(目線入り)で、臭ければ臭いほど高く、数万円の値で取引される逸品で、グラム単価なら阿片やイエローケーキより高い物品の一つである。
 これは履き替えて初日のパンツであるが、数日から一週間履き続けたパンツや靴下は、さらに高値が付く。生理用パンツ、使用済みナプキン、タンポンとなれば尚更。
 先日、男子高校生が三年間使用し続けた「相撲部のふんどし」がオークションで高値が付いたのが話題になったが、基本相撲のふんどしは洗濯をしない。
 購買層が少ない属性の「男子高校生」「相撲部のアンコ型男子って言うかデブ」「三年洗濯していない逸品」それでも数十万の高値が付くのだから、購買層が多い女子高生物なら、制服とのセットで売るか、数日ごとに履き古したクッサイパンツを持ち込むだけで、魔王城の月間総生産を上回る金額になる。

 一旦退却し、便所掃除用の厚手の使い捨てゴム手袋と、目を守るゴーグルを装着してきた鈴乃は、携帯のカメラを構える芦屋の前で千穂をパックリと開いた。
「ううっ、く、臭いっ」
「うおっぷ」
 生理でも終わった直後なのか、両名も離れた場所で交接中の漆原も異臭に悶絶した。
 もう「ヤダ、この子のオマ*コ腐ってる」ぐらいの臭気、換気扇がガンガンに回っている部屋で尚、スカンジナビア半島特産のシュールストレミングみたいな猛烈な臭気を発する千穂の臭マンに圧倒されながらも膜の存在を確認して撮影した一同。
「ちーちゃんの匂いがする」
 このメンバーでただ一人、真奥だけが「臭い」では無く「匂い」と言った。それも天使のフェロモンや匂い、味、肌触りを感じて射精しながらも命も落とさず、天上の快楽を味わった直後に失神したにも関わらず、意識を取り戻して現実世界に復帰した。
「うん、ちーちゃんのいい匂いだ」
「「ええ~~~っ?」」
 驚く二人を尻目に、あろうことか上級天使様の体を離れ、抜かずの10連発ほどさせて快楽堕ちさせる予定だった漆原からティンティンを抜いて、くさやの干物みたいなクッサイクッサイ女子高生のマン臭キツ子さんに近寄り芳香を嗅ぐ。
 さすがにアンモニア臭と、酢酸の瓶でも開けたような刺激臭に、一瞬「オエッ」となったが、躊躇わずに異臭の中心にキスをした。
「ちゅーーーーーーっ」
 ちーちゃんのファーストキスは、愛しの真奥キュンと果たせたのだが、自分の股間にある下のお口、それも一般人が異臭に悶絶するほどの臭い場所に決定した。

「ま、真奥……」
 まさか上級天使である自分が、そこらへんの駅にでも行けば、10万人ぐらいいそうな安物の女子高生、乳がデカくて乳輪もデカい以外に何の取り柄もない、グラマーと言うよりどちらかと言えばデブ、ケツはデカイし脂肪でダルンダルン、太ももなんかもケツの幅に合わせて鈴乃やエミリアのウェストより太い、足首やふくらはぎなんかも子供を産む適正年齢なのかガッシリしまくって極太、天使以外の女達とも比べ物にならない安物、100グラム98円ぐらいの値打ちしか無さそうなデブデブの物体に、それも目に来るぐらいのクッサイ、キッツイ臭いがするマソ*に自分が負けたのに絶望する漆原。
 他の一同も、あんな臭マンに上級天使が負けたと知って驚いた
「魔王様……」
 まるで発酵したエイの煮物でも食べるように、鼻の中をアンモニアを通すのが通の食べ方とでも言いたげに、途中「ごふうっ」とか「むほ~っ」とか言いながら食す?真奥。
 学校でもマグロナルドでも、女連中からは「あんた臭うわよ」と言われ、脇の下臭もキッツイ女子高生は、男子からは匂いフェチアイドルで、生理中などは千穂の臭いを嗅ぐために別のクラスからも男子が引き寄せられ、クッサイ経血臭に群がる行列ができる。
 店外からも強いハンバーガーの臭いに隠れない臭気を辿って、千穂の生理日には男性客が絶えないのも事実である。
 やがて猛烈な臭気も、エンジェルブレスの影響が残っていた真奥の口によって臭気が消え、普通の安物の特に取り柄もないデブの女子高生に戻った。

「あっ… うっ…」
 気絶していても尚、真奥の舌技に感じてメスの声を上げているデブを姑の目線で見る鈴乃。
 やがてメスブタは自分の喘ぎ声で目を覚ました。
「え? 真奥さん?」
 イケメンなら許される行為、気絶して眠っている女の子のパンツまで脱がして「まんぐり返し」の格好にして、ビデオ撮影しながら局部を舐め回す。残念ながらビデオには臭気は記録されない。
 イケメンでなければ大騒ぎされて泣き叫び、レイプ、強姦と暴れまわり拒否する行為も、イケメンなら許されて「ヤダ私こんな格好で恥ずかしい」程度で済まされる。
 自分が臭いの根源なのも気付かず、最臭兵器彼女は、恋人と股間とのディープキスに恥じらった。
「やあ、ゴメン、ちーちゃんのいい匂いがしたからつい」
 歯に千穂の陰毛で剛毛が挟まったまま、白い歯で微笑んだ真奥。本来即警察を呼ばれて収監されるはずだが、イケメンなので許された。
「真奥さん……」
 いつもいつも、クッサイクッサイ言われる自分の股間を、良い香りと言われて微笑んだ千穂。
 もしこの物件を入浴の習慣の無いエンテイスラに持ち込むと、最臭兵器彼女はエンテイスラを滅ぼせる。作物は枯れ果てて、木々も腐る、草原の緑は茶色に変色して来年から生えてこない。
 この部屋からも隣からも、ゴキブリや蜘蛛すら逃げ出して引っ越し、近所の野良猫も昏倒し、先程の漆原が髪の毛から放った芳香を快く感じていた近所の者も窓を固く閉めた。
 生物兵器でもある巨乳兵はABC兵器のバイオ、ケミカルの類に分類された。

 その頃、勇者エミリアのスキニージーンズを苦労して脱がせ、処女なのを確認した鈴乃は、さらに被害拡大を目指し、エミリアの携帯を掴んで電話をした。
「夜分遅くに失礼する。この電話の持ち主、遊佐恵美殿が服毒自殺を図られてな、急で申し訳ないが代理で電話させて頂いた」
「ええええっ? ちょっhjhjふぃおうぇひぱゐ@qwgふぃうpfr」
 先程の千穂のように謎の呪文を唱え始めた気の毒な女、鈴木。
 もう関係者なので逃がすわけにも行かず、芦屋の子供を産ませてしまうか、魔王でも堕天使でも好きな相手を選ばせて交尾させるつもりでいた。
「いや心配はご無用、飲み込む前に昏倒させたので命に別状はない。しかし、ご自身の出生の秘密を知ってしまったので、生きる力を無くしているのも事実だ。母親が天使というのを自慢し、優しい父親も好いていたようだが、その関係とは実は猟師が捕まえた気の毒な天使で、愛など欠片もない憎しみの対象に監禁され乱暴されて薬で心まで踏み躙られ、無理に子供まで産まされた非人道的な「羽毛や体液を収穫するための家畜」であったと知り、天使を狂わせる毒を一瓶丸ごと飲もうとした。こちらでも心を救おうと色々考えている所だが、正直一人にしてしまうと何を仕出かすかわからない。遅くに急で申し訳ないのだが、恵美殿の数少ない知人である貴方からも力付けてやって欲しいので電話させていただいた。どうだろうか? ちょっと遠いが現場まで来て頂けないだろうか?」
「すっ、すぐ行きますっ、場所はっ?」
 電話相手には顔が見えないので、鈴乃は全力の悪魔の笑顔で微笑んだ。
「そうであるか、申し訳ない、場所は……」
 鈴木はバイでホストでジゴロ野郎な芦屋に籠絡され、稼ぎの全てを貢がされる気の毒な生活を始める事になった。
 阪神大震災経験者では有り得ない、軽い震度で倒壊する危険の有るボロアパート、屋根の上に土砂が数トン乗っている物件に住んで、それでも芦屋のために尽くす羽目になった。
 
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