| 携帯サイト  | 感想  | レビュー  | 縦書きで読む [PDF/明朝]版 / [PDF/ゴシック]版 | 全話表示 | 挿絵表示しない | 誤字脱字報告する | 誤字脱字報告一覧 | 

詩織の【野外でヌード体験】

しおりを利用するにはログインしてください。会員登録がまだの場合はこちらから。 ページ下へ移動
< 前ページ 次ページ > 目次
 

初めての野外露出。


その夜の彼は優しかった。

一糸まとわぬ無防備な私を丁寧に扱ってくれた。

後戯。
乳房にそっと置かれる彼の手。

「あと、まだやっていないことは……」


無理だ。
野外露出なんて。
私は、初めて、“説得”された。

免許とりたての彼がレンタカーで私を運んできたのは、とある新興住宅地の奥にある、無人の神社だった。

夏の午後1時。快晴。平日だが、海水浴場はカラフルな水着で賑わっているはずだ。

私だって水着を着ていた。
下着がわりの青いビキニの上にブラウスとミニスカート。
白の上下だから、透けていないか確認した。

車を降りる前に服を脱ごうかと思ったが、勇気が出なかった。

とりあえず、“撮影会”ということで“説得”された私。

彼は指一本触れず、私が脱ぎたくなったら脱ぐ、というルールだ。


林を切り開いたような境内。
お祭りの日には、駐車場になるのだろう。舗装はしてないが、きれいな広場だった。

自然に歩いて、としか彼は指示しない。
拝殿の階段ではパンチラ風の構図になったが、彼は淡々と撮っていく。

脱ぐところは撮らないで、と言って、ビキニになったのは20分ぐらい経ってからだったろうか。

この夏の初水着は、林の中の神社かぁ。確かに記憶には残るだろう。

高校生の頃から、海ではビキニを見せていた。

スクール水着とどっちがいい?

彼に質問すると、かわいい“へそ”が見えるほうと言った。

へそフェチ?

そうかも、と彼は言った。

テレビで見た甲子園のチアのコスチュームがへそ出しスタイルだった時は、異常に興奮したという。

ふーん。
チアといえばパンチラだと思っていた私には新鮮な意見だった。
その直後、私はビキニを下ろして、お尻を披露したっけ。
正直に暴露してくれた彼へのご褒美のつもりだったのよね。


ビキニの私は、動かされて、撮られた。

新体操の動きだよ、エッチじゃないよ。というアドバイス。

わけのわからない指示だが、確かにブラウスよりは動きやすいから、いろいろ試した。

拝殿の回廊では床運動の形もできた。

気持ちいい。

汗ばんでくる肌に、時折吹く風。
新鮮な空気に体全体で触れている。

もっと……。

ごくごく自然に、

私はブラをはずした。



彼は平静だった。
軽く失望?……ううん、嬉しい。

映画や深夜ドラマの撮影現場で、一人だけヌードになった女優は、どんな気持ちなんだろう?
役に入りこんだら、恥ずかしくないのかな?

今の私の気持ちは……うーん、やっぱり、ちょっと恥ずかしいな。
そして、嬉しいのも確か。
恥ずかしいから、嬉しい。

自然な立ち姿を、あらゆる角度から撮られた。
いま、お尻を至近距離から撮られているけど、彼の姿が見えないから、まだ耐えられた。

本当に指一本触ってこない。

襲われて、最後まで剥かれることも想定していたのに。

それなら、

高校生でやったよね。

私は最後の一枚に手をかけた。

あとから考えると、全裸までの所要時間は30分ぐらいだった。早かったかもしれない。

全裸は、もっと気持ちよかった。

もう脱ぐものないの? なんて、変なことを考えるぐらいに。

ヌードモデル撮影会そのもの。

あくまでも自然体。

性器も意識しない。
あるものは写るでしょ。仕方ないよ。

回廊に寝そべると、乳房の形が変わる。
触ってくれないから、自分で触る。左手で。

――我慢しなくていいよ。

タイミングのいい、彼の指示。
そして、初めてのルール違反。

彼は私の空いている右手を取り、それを私の……に当てさせた。

撮らないよ、という彼の声。

でも、見るよね。

いいよ、始めちゃうよ。


「う、うーん」

それでも最初は恥ずかしいから、そっと触る。手が触れてしまったという感じで。

初めて見せるオナニーが野外で全裸とは、大胆すぎるかも。

もっとも、ほとんどの女性のオナニーは全裸なのだけど。

「ああ、ああ、う、ああ、あ、あん」

濡れてくる。

乳房も遊ばせない。
強く揉む。

彼は、私が乳房に加える力の強さに驚いているようだった。

「はあっ、はあっ、あ、あー」

声の大きさにも驚いている。

濡れて、したたってくると、指を入れた。

「はあっ、はあっ……お願い、クリトリスを……」

ついに言ってしまった。

彼は、腹を決めたというように、半分顔を出していた真珠に、手を伸ばした。



凄かった、と彼は言う。

確かに自分が誘導したが、ここまでやるとは思わなかったのだろう。

ふふ。
まだ甘いわ。

絶頂はまだ一回目。
まだ私は一糸まとわぬ全裸なのよ。

起き上がると、素早く四つん這いになる。

今日はまだ一度も見せたことのない究極の形。

さらに、お尻を彼に向ける。

見て!

うつぶせのオナニーよ。



「ああ、ああ、ああ、はあっ、あん、あん、う、うう、はあ……」

夏の、林に囲まれた神社の境内。

私のあえぎ声はいつまでも聞こえていた。
――――――――――
(終わり) 
< 前ページ 次ページ > 目次
ページ上へ戻る
ツイートする
 

全て感想を見る:感想一覧