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IS【インフィニット・ストラトス】《運命が変わった日》

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【第264話】

 
前書き
一夏対セシリア戦です 

 
 模擬実戦が開始され、空中投影ディスプレイに二人の戦う姿が映っていた。

 距離をとって射撃を行おうと、引き撃ちしながら後退するセシリア。

 そんなセシリアを追撃しながら、一夏は白式の左武装腕、【雪羅】から零落白夜の盾【霞衣】を張る。

 白式前面に張られた防御膜は、セシリアのライフルから放たれたビームを無効化していき、距離を詰めていった。

 ……試合は思った通り、セシリアの劣勢なのだが、経験の差もあってか何とか零落白夜の光刃にシールドバリアーが触れず、身体をスウェイしながら避けていく。

 エネルギー残量に関しては開始時点からあまり変わらないように見受けられた。


「……やっぱり、セシリアが劣勢だね。 ……織斑君の能力に、セシリアの機体の武装で有効なのはミサイル型のビットだけだもん……」


 映し出されたディスプレイを見ながら、美冬が一人でごちる。

 ディスプレイに映るセシリアも、策が無いものかという焦りの表情が伺えた。

 距離を離そうにも直ぐに瞬時加速で追い付き、セシリアの苦手な接近戦メインで挑む一夏は、手応えを感じてるのか常に攻勢に出ていた。


『くっ……! 距離を離しても直ぐに追い付かれますわ……っ!』

『うおぉぉぉおおおっ!!』


 叫びと共に振るう刃は、セシリアのシールドを掠めたのかそこからシールドバリアーが崩壊――大幅なエネルギー減少が見られた。

 崩壊したシールドバリアーは直ぐに修復されるも、そのエネルギー消費も大きく、改めて零落白夜の威力を知るところとなった。

 何とか一夏の一瞬の隙をつき、腰部アーマーに備わったミサイル型ビットを放つと、最初は真っ直ぐ突き進み――途中から多角的軌道を描いて硬直した白式に直撃を浴びせた。

 激しい爆発と爆炎が、白式を一瞬にして飲み込んでいった。


『や、やりましたわ! これでブルー・ティアーズを展開する時間が稼げ――』


 そんなセシリアの言葉を遮る様に、爆煙の中から煙を晴らす様に高出力の荷電粒子砲による一撃。

 咄嗟に身体をずらすも、セシリアの機体を荷電粒子砲が掠めていく。

 晴れた爆煙から現れたのは、装甲の所々に煤のついた白式を纏う一夏の姿だった。


『……っ。 やはりそう簡単に事を運ぶ事は出来なさそうですわね……!』


 足を止めたままスターライトmkⅢを構え、スコープを覗き込むセシリアは、一夏をロックオンすると、無駄だとは解っていてもライフル射撃を行う。

 だがこの一撃も一夏には届かず――。


『無駄だぜセシリア! 霞衣起動!!』


 左腕を翳し、其処から零落白夜の盾が前方に膜を張る。

 セシリアの放ったライフル射撃は四散し、やはり有効打を与えられなかった。

 ――でも、捉え方によってはあの霞衣も張ってる間は、かなりのエネルギー消耗があるはず。

 セシリアのライフルによる一撃が当たるよりは消費は少ないだろうが、塵も積もれば山となる。

 小さな積み重ねが一夏を窮地に追い込む事も可能だと思うのだが――何分、今の一夏には勢いがついている。

 勢いついた対戦相手というのは厄介で、人によってはそのまま飲み込まれてしまうからだ。

 例えるなら、甲子園で強豪高校のエースがふとしたきっかけで連打を浴び、そのまま崩れていくといった所だろうか?

 そんな考えも他所に、少しずつ、少しずつ追い詰められていくセシリア――。


『っぅ……! こ、このままでは……!』

『はあぁぁあああッ!!』


 徐々に間合いを詰められ、遂に四枚あるフィンアーマーの内の一枚を使って斬撃を受け始めたセシリア。

 その間に、腰部アーマーのミサイル型ビットを再装填――この距離で放つと、爆発に巻き込まれる為にセシリアは使用する機会を窺いつつ、左手に粒子を集束させていく。

 防いでるフィンアーマーに、零落白夜の光刃によって装甲表面が徐々に溶解――その様子に、一夏は――。


『このまま押し切るッ! うおぉぉぉおおおッ!!』

『くっ……! まだ、やらせませんわよ、織斑さん!!』


 力押しで雪片でセシリアのフィンアーマーを切り裂こうとする一夏に、セシリアは左手に集束されたショートブレード【インターセプター】を呼び出して装甲の無い箇所に直接突き立てる。

 ショートブレードが絶対防御を発動させると、大きくシールドエネルギーを減らした一夏の雪片から零落白夜の光刃が消えていく。


『しまった!? ……もう、エネルギーが!?』

『これで……フィナーレですわ!!』


 勢いをつけるために、一旦バックステップしてからの追撃。

 ショートブレードの突きによる一撃が、一夏に強襲するが――。


『接近戦では、俺の方が分があるぜ。 セシリア!!』


 一旦バックステップしたのが敗因だろう。

 勢いをつけるために後ろに引いたその瞬間、一夏も体勢を整えて、セシリアがショートブレードによる突き攻撃が見えたため、それを避け――後は……。


『ハァッ!!』

『キャアッ……!?』


 大きく、セシリアの背中に向けての袈裟斬り。

 小さく悲鳴をあげると絶対防御が発動し、そこでセシリアのシールドエネルギー残量がゼロになり、試合終了のブザーが鳴り響く。

 ……零落白夜が切れてなければ、セシリアの背中は下手すれば斬り裂かれていたかもしれない。

 試合には負けたが、勝負には勝ったという所だろう……。

 だが、それでもやはりこれまで何度も模擬戦を行った相手で、尚且つ全勝していた相手に負けたとあってはセシリアもショックだろう……。

 ……敗因はさっき言った通り、バックステップにある。

 仮にそこから更に距離を放してライフルを撃っても、体勢を整えた一夏には避けられ、残り一回分の瞬時加速で迫られてやられていただろう。

 ……この辺りは、セシリアの近接戦闘の経験値の差が出たといってもいい。

 悔しそうに唇を噛み締めるセシリアのその表情――俺は、忘れることが出来ないだろう……。 
 

 
後書き
どうも、頭がお花畑の黄昏のウサギ団です

前にも書きましたが、万人に受ける話を自分は書けないです。

後、ある程度のリアリティーは取り込んでますが、全部が全部、リアルに書くつもりはありません

そして、ちゃんと書いてますが作者はバカです

ですがバカなりにちゃんと考えて、二つ前の話でも40キロの重りを担いで20キロを一時間で走れるかを計算しましたが、フィクション何だからあまりリアリティー追及しても仕方がないなと思ってあのまま書きました。

ですから、また厳しい事言いますが自分が書くISが合わないなら他にも良い作品は多々ありますのでそちらを推奨いたします

それでも、自分の作品を読んでくださる方には頭があがりませんが

この文を読んで不快な思いをした方には、この場で謝らせていただきます。

申し訳ありませんでした

これからも拙い文ですが、どうぞよろしくお願いします 
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