ウルトラマチュア
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第9話:怪し過ぎる隣人
前書き
怪しい隣人が越してきて以来、謎の振動と気味悪い女性の呻き声が止まない家から調査依頼が来た。
訪れたアンヌが4次元空間に引きずり込まれ、脱出不可能となる!
地球防衛隊に隣家の様子が変だから調査して欲しいとの連絡が入る。
本来なら警察の仕事だが、警察が調査しても隣家破は無人で、かつ、時折、通報者の家だけに、謎の隣人が越してきてから軽い地震が起こっていたことから、警察が地球防衛隊に調査の代わりを要請してきたのだ。
警察の要請を受け、アンヌとアキがその家にやって来た。
家には若い母親のシングルマザーと小学校低学年の男の子が住んでいた。
母親に案内され、アンヌとアキは2階の男の子の部屋から隣家を見た。
「至って普通の家のようね。」
アンヌが窓を開け、隣家周辺を見ていた時!
『グラグラッ!グラグラッ!』
「きゃっ!」
「また、地震だわ!何だかいつもより大きいわ!」
地震は直ぐに収まったが、揺れたのはこの家だけで、他は全く揺れていなかった。
また、地震のあと、必ずと言って良いほど、女性の小さな声で…、
「うぅ…、あうぅ…。」
などと呻き声が聞こえてくる。
今も聞こえたらしく、この家に住む母親と男の子は恐怖に震えていた。
「やだ…、気味悪い…。」
アキまでも不安になる中、アンヌが再び窓の外から隣家周辺を見た。
(この地震と、女の人の呻き声…?どういう関係なのかしら?)
すると!
『グラグラッ!グラグラッ!グラグラッ!』
「きゃあーっ!」
「さっきより大きな地震だわ!みんな、机の下とかに隠れて!」
アンヌがアキや母親達を避難させようとしている最中、更に揺れが激しくなった!
「きゃああああーっ!」
「ア、アンヌせんぱーいっ!」
窓際にいたアンヌがバランスを崩し、階下に落ちてしまった!
激しい揺れの中、アキが窓際に来たが、階下の庭に落ちているはずのアンヌの姿はなく、どこかに消えてしまった。
アンヌはどこに消えてしまったのだろうか…?
アンヌは真っ白な、何もない空間の中にいた。
「ここは、どこ…?」
何もない空間をさ迷っている中、突如として目の前に見知らぬ男が現れた!
「…誰っ!」
アンヌが右腰のウルトラピストルを抜こうとしたが、謎の男は躊躇せずにアンヌに向かって歩いていた。
「と、止まりなさい!撃つわよ!」
アンヌがホルスターからウルトラピストルを抜こうとしたが、何故かウルトラピストルが抜けなかった?
否!
アンヌの右腕が自由に動かなくなった。
その間にも謎の男はゆっくりとアンヌに近付いて来た!
よく見ると、寸胴の、耳が猫のように生えている宇宙人だった!
「初対面でいきなり撃とうとするとは!」
「ウッ…、こうなったら…!」
アンヌがまだ自由な左手で左胸ポケットにしまっているウルトラゴーグルを抜こうとしたが、左胸辺りで左手も固まってしまった!
「な…、何?何なの!これ?」
アンヌがうろたえていると、
「俺はイカレス星人!この世界は4次元!地球侵略の基地だ!お前には大人しくしてもらう!」
イカレス星人が言い終わると、再び地震が起き、イカレス星人の後方に宇宙船が通り過ぎた!
「ま、まさか…、宇宙船がっ…!」
「宇宙船が隣の家だけの地震の正体さ!」
イカレス星人が言い終わると、イカレス星人の大きな耳から電波が飛び、アンヌの全身を電流が襲った!
「ぎゃああああああ!」
電流を全身で浴びたアンヌがその場に倒れた。
「ふっ、他愛ないもんだな、ウルトラマチュア君!」
イカレス星人が言い終わると、アンヌを残して姿を消した。
「…、ううん…。」
4次元空間の中でアンヌが目を覚ました。
何かのソファーに寝かされたような格好で宙に浮かんでいた。
(…、か、身体が、動かない…?)
辺りを見渡すために首をゆっくりと左右に振れるくらいで、拘束もされていないのに何故だか体を動かせなかった。
(何で?…、っ、ああっ!)
突然、両乳首と股間に振動を伴う電撃が走った!
「ぐああああ!」
(何?何なの?この衝撃は!)
両乳首や股間から全身に電流が流れているようであったが身体を自由に動かせず、どうすることも出来ずにもだえ苦しむだけだった!
「がはあああ!」
アンヌは誰もいない空間で一人悶え苦しんだ!
しかし、その叫び声は、アキ達のいる部屋にも聞こえた。
『いやあああ!』
「ア、アンヌ先輩っ!」
アキのアンヌを思いやる声も何故か4次元空間に閉じ込められたアンヌの耳にも届いた。
「ア、アキちゃん?」
「アンヌ先輩っ、無事ですか?」
「私は、ぶ、無事よ…、いやあああ!」
「アンヌせんぱーいっ!」
「アキちゃん!アキちゃああああーん!…、あんっ!ああああんっ!」
アキ達のいる部屋の中、それからアンヌの叫び声が聞こえなくなった!
「アンヌ先輩を助けなきゃ!」
アキは直ちに警察を呼び、母親達を安全な場所に移動させるように指示すると、アンヌを探しに走り出した!
「あはぁ…、んっ、…、くふぅっ、…、はああああん!」
(…、ダメ、何故かイッちゃいそう…?)
(何とかしなきゃ!)
自分ではどうすることも出来ない事態に、アンヌは悶え打ちながらも、逃げる機会を伺った。
その時!
「せんぱああぁぁーいっ!」
アキの叫び声が聞こえた瞬間!4次元空間が一気に消え、どこかの部屋の中にあるソファーに両手首と足首と腹部を固定されている事に気付いた。
更には、隊員スーツのファスナーをはだけさせられ、両乳首に小さいピンクローターを、股間にバイブレーターをテープで貼り付けられていた事に気付いた!
「いやっ!」
アンヌが恥ずかしがって居る間、アキはアンヌの拘束具とバイブ等を取り外し、アンヌを自由にした。
その時!
「よくも、私のバイブ映像と、盗撮用UFOの盗撮映像を壊してくれたな!」
激怒したイカレス星人が部屋に入って来た!
「4次元空間を使って盗撮した…?」
「私の恥ずかしい映像を取るなんて…!」
怒りに震えたアンヌとアキがイカレス星人をウルトラピストルで撃ち殺した!
「4次元空間を使って盗撮し、その時の嫌らしい声がお隣の家に響いてたのね。また、盗撮用UFOが移動するたびにお隣の家が揺れてたなんて、お気の毒だわ!」
怒りが収まらないアンヌに、
「アンヌせんぱーいっ!大丈夫でしたか?」
アンヌを助けたアキがアンヌに抱きつき、アンヌの身を案じた。
「アキちゃん!あなたのおかげで助かったわ!ありがとう!」
(あんっ、この子ったら、カワイイわね!)
アンヌの気持ちの中で、アキに対する気持ちが変化し始めた。
後書き
とある高原で、訪れた観光客が突然死するケースが多発した。
調査に赴いたツヨシとアキも何故か突然死してしまう。
アンヌは突然死の原因の主を突き止めるが…、ツヨシ達全員を生き返らせる代わりに途方もない要求をアンヌに突きつけた!
次回:第10話:魔の高原に飛べ!
みんなも見よう!
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