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魔人虎ライコウ

作者:ウーパー
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地下都市” ヨミハラ”


そこにある娼館” アンダーエデン”の懲罰房……通称” 肉壺”で幻影の対魔忍こと水城不知火は白濁液に満たされた肉壺内に閉じ込められていた


二年前……不知火はある任務でここ”アンダーエデン”のあるヨミハラに潜入調査をしていた


そして任務中にヨミハラの自警団達に捕まり、自警団の者達にここ” アンダーエデン”に受け渡されナノ寄生体を身体に埋め込まれ、奴隷娼婦としての調教を受けていた


(……大丈夫、身体の疼きは止まらないけどまだ私は正常……だけどこのままだったら確実に負ける……その前に皆、ライコウさん……早く助けに来て!)


不知火は二年もの間、奴隷娼婦としての調教を持ち前の忍耐力で何とかしていたが、それもそろそろ限界に達していた


そんなとき、不知火のことを閉じ込めていた肉壺が裂けて、周りを満たしていた白濁液が”ドボドボ”と裂け目から出ていった


そして肉壺の外では、” アンダーエデン”の主であるリーアルがボロボロになっており、虎の姿をした真っ白な生物に現在進行形でいたぶられていた


「な、なんなんだ貴様っ!お前の言う通りに不知火は解放しただろう!だから……だから私を助けてくれ‼」


『ほぉ……だが不知火の身体の中にある戒めの生物はまだ除去されていないだろう……それもさっさと取り除け!取り除かなければ貴様を今すぐ殺すぞ!』


リーアルは生物にそう言い、獣は身体から白いスパークを”バチバチ”と放ち鳴らせながらリーアルにナノ寄生体を除去するように脅迫する


「……ナノ寄生体を……除去する方法は無い……だから不知火は……永久に奴隷娼婦として生きるしかないんだぞ」


『そうか……なら不知火にその十字架を背負わせた罰として……ここで死ぬか?』


” バチバチバチバチ”


そう言って生物はリーアルに一瞬意識が飛ぶレベルの電撃を流す


『喋らなければ次はもっと痛くする……本当に治す方法は無いのか?あ』


「あ、あります‼ナノ寄生体を除去する方法は存在します、その方法もお教えしますからどうか……どうか命だけは」


リーアルは蝋人形のように顔を真っ青にして怯えながらそう答え、不知火の身体からナノ寄生体を取り出す処置をした


「こ……これでよろしいでしょうか」


『ああ、良くやった』


これで自分はこの生物から逃げることができる……リーアルがそう考えたとき、一筋の雷がリーアルの身体を貫いた


『だが貴様のやったことは万死に値する……俺の雷に貫かれて死ね!』


雷に貫かれ、全身黒焦げの焼死体になったリーアルに生物はそう告げる、そして肉壺の裂け目から出て動かなくなっていた不知火の側に歩いていって語りかける


『こんなになるまで良く耐えたな不知火……探すのに二年もかかって悪かった……今さらだが助けに来たぞ』


「……ありがたいけど……あなたは誰?」


『そっか……そういやこっちの姿で会ったことは無かったっけな……』


不知火が生物を見てそう言い、生物は少し困った感じに首をかしげる、そして次の瞬間……生物は不知火のよく知る人間の姿になった


「これなら分かるだろ、不知火」


えっ……そんな、本当なの……等という感情が不知火の頭のなかを駆け巡った


「ライコウさん……あなたなの?」


「そうだよ」


その答えを聞いた瞬間、今までの疲れが祟ったのか不知火は目の前が真っ暗になった 
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