NARUTOで男娼になりました。
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奮闘記
第三次忍界大戦
3話 忍者巫女トモエ!?
<土の国 国境付近・岩落としの滝付近>
お久しぶりです。僕、九十九 秋人と申します。
今僕は、茂みに身を隠しながら先程紅に探知してもらった場所へ移動しております。
さて・・・邪魔者は、紅と熊手にならば問題ないでしょうし、僕は大物獲りに入りましょうか。
僕は両手に嵌めた、忍者手袋に包まれた手を、ぎゅっ、と握り締めた。
ザァァアァ・・
暫くすると水の流れ落ちる音が聞こえた。
鬱蒼と茂った雑草に身を隠し進むと、ふと、視界が広がり、僕の視界に光が満ちた。
そこには、滝の流れ落ちる水を見据える黒髪の美女が座していた。
◆◇◆
<土の国 国境付近・岩落としの滝>
ザァァアァ・・
岩落としの滝、この幅がいくらあるかもわからない程の巨大な滝を真正面から見据え続ける美女がいました、その凛とした姿に、僕は魅せられたように見つめ続けた。
彼女は紅白の忍装束を纏い、頭に額宛を巻いて帯刀した美女だった。
艶やかな長い黒髪、鋭い双眸、意志の強さを感じさせるきゅっと引き締まった赤い口元、
だが何より目を引くのはそのスタイルだった。禁欲的な服を着ているはずなのにあっちこっちがはちきれんばかりのパーツが色気を隠しきれていない。
僕は知らずのうちに、ごくりと喉を鳴らした。
「・・・・誰ですか。」
どれほどの時間が経ったのか、時間が止まったかの様な錯覚を抱き始めた頃、凛とした彼女の声がうるさい程の水の音が溢れるこの場所に静かに響いた。・・それは何処か、この岩落としの滝が彼女の声を姿を汚す事を恐れているようにも思えた。
がさっ・・・
僕は、身を潜めていた雑草の中から進み出た、忍失格だと何処かで鳴る警報を無視し、それでもこうするのが正しいのだと確信して進み出た。
彼女は僕の姿を見据えると、少々困惑した声を発した。
「童?・・しかし・・。」
彼女は傍らに置いていた刀を取り立ち上がり、凛とした雰囲気に似合わぬ顔をこてんっ、と傾け僕を見据える。
僕は、そんな彼女の様子が場違いにも可愛らしく思いながらも、彼女の有り様に少しでも近づける様に背筋を伸ばし名乗ります。
「おうっ、僕は木ノ葉の忍、九十九 秋人!!」
僕の名乗りを聞き彼女は一つ頷くと僕をその鋭い双眸で見据え答た、
「あぁっ、私は岩隠れの忍、トモエ!!」
瞬間、僕と彼女は同時に動き出した。
キンッ
シャリィン・・・
僕のクナイが弾かれる音と、彼女、トモエが手に持つ刀が抜かれる音がこの岩落としの滝に響いた。
トモエは僕のクナイを弾くと、そのまま突っ込んでくる。
「風月斬」
「ぐっ!」
トモエは刀で弧を描き、 刀に光り輝く燐光を纏わせて斬撃を繰り出すが、辛うじて躱すが服のたわみを切られた。
・・・・接近戦は分が悪すぎる!!
なら・・僕が印を組んだその時トモエの姿が消えた。
「え?」
一瞬呆けた時、頭上に気配を感じる。
「くそっ!」
「遅い!!」
慌てて上を向くとそこには空中で逆さまになってドリルのように回転しながら 急降下するトモエの姿があった。
「奥義・断裂斬!!」
トモエの声が響くと、僕の心臓を刀が穿った。
ぼんっ!
「っ!!」
次の瞬間丸太に変わった。――忍法・変わり身の術、ただ・・
ジジッ・・・
「なっ、きばく・・・」
ドカンッッ!!
起爆札付きです。
僕は、煙が充満するなか、木の上に身を潜めながら新たに印を組む。
・・・・この程度で倒れる程甘くはないですよね、トモエ
瞬間煙が横一線に切れ、トモエが姿を現しました。
「回転斬り」
「・・・ですよね。」
僕は、不思議と納得し、あらかじめ作成していた影分身と共に術を発動します。
――土遁・岩手の術
――土遁・石柱槍の術
トモエの足元から岩で出来た手が伸び、手をかかげた僕の頭上には優に人間百人分以上はある太さの巨大な石柱が3つ出現した。
しかしトモエは軽やかに岩で出来た手を切り飛ばし、懐から符を取り出し、刀の周囲に纏わせます、すると刀の周囲に取り巻く符が次の瞬間渦巻く火炎に変化し、まるでトモエが太陽を手にしているようにすら感じます。
「・・・・。」
「・・・・。」
僕とトモエは自然と見つめ合うと術をぶつけ合います。
「秘奥義・新御霊旋風斬!!!」
「いけぇぇぇぇ!!!」
ドゴォォォォォン!!!!
岩落としの滝に爆音と共に、猛る業火の斬撃と巨大な石柱がぶつかり合った。
周囲には二つの大規模な術がぶつかり合った為、盛大に土埃りが舞う、その中に立つのは紅白の忍装束を土で汚し、それでも神聖な雰囲気をそこなわない、トモエが立っていた。
「ふぅ・・とても童とは思えない実力でしたよ。」
トモエは自分の力を見せつけた少年の顔を一瞬思い出し、ふっ、と頭を横に振ると、一礼をし刀を鞘に戻した。
その時・・・
「・・お褒め頂き、ありがとうございます。」
「っ!」
地中から少年が飛び出して来る、トモエは刀を振ろうとするも、一度鞘に戻してしまったため対応が遅れた。
トモエは自分に迫る少年のその勇ましい男の顔をしっかりと記憶に刻むとふっ、と微笑んだ。
「はぁぁぁぁ!!」
瞬間、九十九の両手を覆うスーパー手袋で強化された拳が、トモエに突き刺さった。
見事、トモエは心の中で一つ呟やくと、意識を失った。
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