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体育倉庫の飛び箱の中に隠れて

作者:でんのう
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体育倉庫の飛び箱の中に隠れて

「お前、セックスやったことあるか?」
「せっくす!?」

 放課後家に帰って部屋でゲームしてると、いっしょについてきた悪友が唐突に話しかけてきた。

「な、ないよ! 僕、まだ……」
「でもさ、クラスでも何人かヤッてんだぜ、男子も女子も」
「そういうお前はどうなんだよ」
「ん? んー、まだ勉強中」
「勉強? エロ動画とかみてんの?」
「そんなんもう飽きたよ、今は生だ生」
「生!?」
「裏体育倉庫だよ、裏の体育倉庫の生中継~」
「裏!?」

 ――悪友いわく。
 学校の体育倉庫って、運動場の隅っこに有るのと。
 もう1個、校舎の裏にもあるんだそうだ。
 僕は知らなかったけど、裏の体育倉庫の方はあまり人気(ひとけ)が無くて、そこで……。
 
「ヤってんだってさ、先生と女子が」
「マジ!?」
「床にせーし落ちてたりするらしいぜ」

 男子は成長すると精通ってのが来て、おちんちんから精子が出るって、授業で聞いたことがある。
 その精子が女の子の体に入ると、赤ちゃんができるってのも聞いた。
 でも……僕はまだ精通が来てないから、セックスできないんだ。

「あそこにでっけー跳び箱があんだよ。放課後の掃除の時間にそこに隠れてろ。
 そーすっと、せんせーと女子がやって来て、パンツ脱いで……セックスすんだってよ」

 真っ赤になった顔をこいつにみられないよう、僕は顔をそらす。

「誰と、誰がしてんの?」
「ヒゲダルマっていんだろ、体育の」
「うん」
「あいつと女子が、何人か」
「一人じゃないの?」
「あのセクハラダルマ、女子といっぱいヤッてるらしーぜ」
「……!」


 ――翌日の放課後。
 言われた通り、僕は裏の体育倉庫の跳び箱の中にいた。
 うだるような夏の暑さの中、使い古しのマットとかボールとかのすえた匂いが漂う体育倉庫。
 僕はまず裏体育倉庫の床に精子が落ちてないか探してみた。……けど、見つからなかった。

(でも、見つからないってことは、まだセックスやってない)

 跳び箱の上段をずらして、その中に入ってじっと待った。
 たくさん汗をかきながら息を殺し、跳び箱の隙間から外をうかがう。

 がらがらっ。
 扉が開いた。
「マットが雑に置いてある、きちんとしないとな」
「はい」
「俺も手伝うぞ」
「はい」


 体育倉庫の扉が閉まり……内側から鍵がかけられた。
 とたんに、ヒゲダルマの声がいやらしい声に変わる。

「へへ、中から鍵がかけられるようにしたのは俺だ、頭いいだろぉ?」
「はい、先生」
「ま、やることやってから、ヤろうな?」
「はい」

(え? え? ええっ!?)
 僕は一瞬叫びそうになって口を押える。
 後ずさりして跳び箱にぶつかりそうになるのを、どうにかこらえた。

 禿げ頭で小太りの毛むくじゃら。
 『ヒゲダルマ』って呼ばれてる体育教師と――。
 体操服にブルマを履いた、クラスの学級委員長。

 背が高くて、おとなしくて、勉強ができて――すごくきれいな年上のお姉さんっぽい女子。それが委員長。
 好きというか……気高くって、僕にとって憧れの存在。
 なかなか一緒に話はできないけど……、遠くから見てるだけじゃなくて、いつか、もっと親しくなりたい。

 でも、今の委員長は……いつものクールな顔に、不安そうな、不快そうな表情を浮かべてた。
 体育教師が委員長の肩を抱いて、いやな笑いを浮かべる。
 
「じゃ、さっさと用事を済ますぞ」

 2人でマットの位置を変え、きちんと隅を揃えて置き直す。
 マットを持ち上げるために、委員長は僕の隠れてる跳び箱に向かって、ブルマを履いたお尻を向ける。
 僕よりも背が高くて、おおきな委員長のお尻が、紺色のブルマに包まれて僕の目の前に突きだされた。
 ブルマの端から、すこしだけお尻の肉がぷくっと出ていて、そこから白い太ももが下に2本、伸びる。
 その太ももの間、お尻の穴が有るあたりの下、ちょうど僕のタマがあるあたり。
 ブルマの左右が少し盛り上がっていて、その間がうっすらと凹んでいた。

(あれが、女の子のおまんこなのかな)

 ブルマに包まれた、僕のもつ性器と違うものがその下にあると想像したとき……。
 僕のおちんちんが熱くなって、固くなってきた。

 ボッキ、って、今までも何度かあったけど、今日のは少し違う。
 風船に空気を入れた時、ちょっと大目に……。
 これ以上入れるとパン! っていっちゃいそう?
 ってくらい、固くなってた。

 おちんちんがどうなってるか、ズボンを脱いで見てみたいけど、気付かれたら大変だ。
 僕はボッキしたおちんちんをいったん無視して、息を押し殺して跳び箱の外の様子に目をこらす。

「よし、綺麗に片付いた。……じゃ、ヤるぞ」

 委員長は少しだけためらいながら、ブルマを脱ぐ。
 パンツの足の間のところがちょっとだけ濡れてる。

(おしっこ?)

「ほう、もう濡れてんのか。いやらしいなお前は」
「……」
「パンツも脱いでみろ」
「……はい」

「!」
 白いパンツを脱いだ委員長の足の間を見た僕は、思わず声を上げそうになった。
 僕の母親以外、初めて見たおまんこ……。
 同級生の下半身は、母親と違って毛は生えてなくて……おちんちんのある場所に縦線が通っているだけ。

「へへ、まだ毛も生えてない綺麗なマンコのくせに、男のチンポを知ってやがるんだなぁ」

 委員長は手に持ったパンツとブルマを床に落とそうとして……ためらってから、マットの上に置いた。
 逆さに置いたパンツの足の間の部分が、オシッコの黄ばみとは別の、透明な液体で濡れていた。

 先生がしゃがみこみ、委員長の足の間に顔を近づけて、縦線をぺちゃぺちゃと舐める。

「う……くっ」
「おい、足開けろ」
「はい……ふ、う、ううっ!」

 委員長がくぐもった声を出す。
 体操服の上着をたくし上げ、その手をぎゅっと握りしめる。
 先生はさらに顔を近づけ、委員長の下半身にぴったりとくっつけた。

 ぺちゃ、ぺちゃと音がする。
 僕からは先生の禿げ頭しか見えないけど……足の付け根の、縦線の先にある凹みを舐めてるようだ。

「あ、あの、先生、わたし、さっきオシッコしたばっかりで……臭く、ないですか?」

 委員長は、くちびるを震わせ、とぎれとぎれに声を絞り出す。

「……ん? オシッコ出たての方が臭くねーんだよ。お前、ガキのくせにきちんと洗ってるな」
「先生に、臭いって言われたくないから……」
「ハハっ、お前の歳で臭いなんて気にすんな! ションベンの味もまだうまいんだよ!」

 足の間から顔を離して立ち上がると……今度はさっきまで舐め回してた縦線を指でいじくりはじめる。

「あ、先生、あぁっ!」
「おーおー、俺のツバだけじゃねーぞこの濡れかた。どういうこった一体?」
「せ、先生の舌が……舌で、んぅあっ!」
「舌と指でおまんこいじられて声上げてぐっちゃぐちゃに濡らして、最近のガキは進んでるなぁ、えぇ?」
「あ、はい」
「じゃ、おれのも濡らしてくれや」
「……」

 先生が委員長に背を向けてジャージとパンツを一気に下ろすと……。
 僕のおちんちんの長さも太さも2倍くらいの、先端がソーセージみたいになった濃い肌色のおちんちんが飛び出た。

(大人のボッキしたおちんちんって、あんなのなんだ!)

 父親のおちんちんはお風呂で何度も見てるし、先っぽもソーセージみたいになってるけど、あんなに大きくなかった。
 上を向いてるなんてことも、なかった。
 そして、ひくひくってするソーセージの先っちょから、しずくが漏れてる。

 先生が自分の手でおちんちんをにぎって、ソーセージと肌の境目あたりをこする。

「ほら、しゃぶれ」

 委員長は……先生の両足の前にいる。
 先生が立ち上がって、委員長が座って、足の間の……おちんちんを、舐めはじめていた。

 ちゅぷ、ちゅぱっ、ちゅっ。
 ガムを噛むの時の口の音を、すごく大げさにしたみたいな音がひびく。

(お互いの、オシッコするところをなめ合って、何をしてるんだろ?
 あと、濡れてるって……おちんちんやおまんこって、オシッコとせーし以外なんか出るのかな?)

「お前、初潮は?」
「あ、え……ま、まだです」

(あ、女子は初潮が来て、おまんこから血がでるんだっけ)

「じゃ、今日も中でいいか?」
「……」
「返事は?」
「……中で、いいです」
「お前国語の成績いいんだろぉ? こういうときの頼み方知ってんだろ」
「……」
「ほら、 言えよ!」
「せ、先生の精液……わたしの初潮前のおまんこに、いっぱい……な、中出ししてください」

 委員長の声が、震えていた。

「へへっ、まだまだだな。ま、いいや。次ん時におねだりの仕方、たっぷり教えてやんよ」
「……ありがとうございます」

 下品な笑い声と、委員長のか弱い声。
 だんだんと委員長がかわいそうになってきて、乱暴に扱う先生に腹が立ってきたけど……。
 僕のおちんちんは怒りとは全く無関係に、もっとパンパンに固くなっていた。

 ……一生懸命ボッキしてる自分の小さいおちんちんがどうなってるか、先生の大人ちんちんと見比べたい。
 我慢できなくなって、そーっとズボンとパンツを下ろす。
 先生の大人おちんちんと比べると、随分ちっちゃくて、白くて、アスパラガスみたいな、昼の朝顔みたいな先っちょから……。
 ちょっとピンク色した、ソーセージよりちいさなウインナーが見えた


 委員長が、跳び箱に向かって近づいてくる。
 
「跳び箱にもたれて、尻を突き出せ」
「はい」

 そぉっと跳び箱の隙間から様子をうかがうと……4本の足が見える。
 白い綺麗な足と、その後ろに毛むくじゃらの日焼けした足。

 先生のおちんちんが、委員長の足の間の縦線を何度もこすっていた。

「入れるぞ」
「はい」

 縦線を指で拡げた先生が、委員長の縦線……おまんこにおちんちんをさしこむ。

ちゅぷっ。
「う、うぐぅっ!」

 跳び箱の板を挟んだ数十センチ向う側で、委員長が呻き声を上げた。

「うぉ、絞まるっ。やっぱりガキンチョマンコはいいなぁ……。動くぜっ」
「あ、う……ああっ!」

 委員長が何かを言う前に先生が腰を動かして、縦線に突き刺したにおちんちんを往復させはじめた。


「あっ、あん、あっあっ、くっ……!」
「あんま、声出すなよ」
「あ、は、はい……く、ふっ うっ!」

 短く途切れる委員長の声が小さくなり、押し殺したような吐息に変わる。
 ぱっぱっぱっぱっと、2人の肌が軽くぶつかる音が聞こえだした。
 
(セックスって……動くんだ。おまんこにおちんちん入れたら、しゃせーして終わり、じゃないんだ)

 僕はがたがたと揺れる跳び箱の中から、おちんちんで左右に押し広げられた縦線と、そこを往復するおちんちんをしばらく眺めていた。
 先生のおちんちんが、だんだんと白い泡や透明のおしっこで濡れていくのが見える。
 
「う、くっ、あ、あふっ…あ、あ、あっ、あん、あん、ああっ!」

 委員長の声がだんだん高くなり、大きくなってきた。
 
「おい、声!」

 先生が腰を止めて、いちどおちんちんを抜き取る。
 ちゅぱっと、あめだまを口から出したみたいな音がした。
 さきっちょソーセージのデカおちんちんがべったべたに濡れて、先っぽは白く泡立っていた。
 
「あ、先生、おちんちん……」

 後ろを振り向いて、悲しそうな声を上げる。

「ガキのアンアン声大好きなんだけどよぉ、……ここじゃ誰かに聞かれるとまずいんだよ。TPOわきまえようぜ。おまえ、分かるか? TPO」
「時と場合と場所によって……」
「そう。ホテルでも行ったときに、いい声で鳴いてくれ。分かるだろ? 優等生」
「はい……」

 委員長は体操服をたくし上げてその端を口に含み、噛んだ。
 白くてすべすべのお腹と、ちょっと膨らんだおっぱい。
 それに……僕のより少しおっきいけど、もっと色の薄い乳首も見えるようになった。

「ん……」

 また尻を突き上げ、先生に向ける。

「よし、いい子だ、続けるぞ」

 今度はいきなり、委員長の足の間におちんちんを突き刺す。

「んんっ!」

 体操服を咥えて声を出せない委員長が、身をくねくねさせてくぐもった声を出した。

…………。
 2人のおちんちんの往復運動を見ている間、僕のおちんちんはもう破裂しそうに膨れ上がってた。

(セックスって、最後にしゃせーするんだよね。これ、もしかして僕も……)

 先生が、委員長におちんちんをなめさせる前にやってた、手で前後に動かすやつ。
 僕のおちんちんは、しぼんだアサガオみたいになった先っぽが引っ張られて、ピンクのウインナーが、はっきり見えはじめていた。
 
(これ、剥けるのかな)

 僕も、おちんちんをにぎって、下に引っ張ってみる。

 むきゅっ、って音がして、ウインナーの先っちょがむきだしになった。

「ぁ……!」

 僕はその時思わず声が出そうになって、慌てて左手で口をふさぐ。
 そっと外の様子を見てみると……2人ともセックスに夢中で気が付いてない。
 ちょっと痛かったけど、気持ちいいような、むずむずするような、ふしぎな感じの自分のおちんちんを観察してみる。

(……透明なおしっこ!)

 ウインナー……というにはもうすこし尖った、変なかたちのピンク色の先っちょ。
 途中でくびれて、直接肌とつながっている。
 委員長の縦線よりもずっとずっと小さい、オシッコが出てくるところの縦線から、透明なしずくがあふれてきてた。

「ん、くっ、う……ぐっ!」
「お、腰使えるのかお前? マセてんな」

 委員長のおっぱいを、先生の黒い指が乱暴につねる。
 
「んー!!!!」
「う、また、締まっ!」

 2人の動きがちょっと激しくなったのを見ながら……自分のおちんちんを握って、こする。

 最初はどうすれば気持ちいいかわかんなかったけど、ウインナーの上に被った皮を、剥いたり戻したりする。
 そうして、ウインナーを出したりひっこめたりすると、一番気持ちいいことがわかった。

 ぱちゃぱちゃぺちゃぺちゃ。
 ガムを大きく口を開けて噛んでるみたいな音が少し大きく、早くなってきた。
 跳び箱の外、セックスのおちんちんの突き刺しのペースに合わせて、僕もおちんちんの皮の剥き戻しを繰り返す。
 だんだんと、オシッコがでるような、むずむずっとした感じが強くなっていく。
 そして、おちんちんの根元、タマの付け根くらいのところがキューっと熱くなってきた。
 
「う、ふっ、ううっ、はぁっ」
「ん! んっぅっ、んくっ! ふっ!」
「だ、出すぞっ、中に出すぞっ」

 がたがたと大きく揺れる跳び箱の中で、僕はおちんちんをこする手を早める。

(出す……せーし出すんだ! しゃせーだ!)

 おちんちんをこすりながら、また隙間から外をみる。
 先生と委員長のセックスの最後の瞬間を見届けながら、……おちんちんのむずむず感と熱さが、すごく強くなってくる。

「出! う、ううっ! ぐっ、ふっ!」
「んんんっ! う……くふっ!」

 ぱちゃぱちゃぱちぱちゃ……!
 腰をぱんぱん動かしてた先生がぴたっと止まると、いっしょに委員長と跳び箱の揺れも止まった。

「う、ぐっ、ぐっ、う”っ」
「ふーっ、んぐふっ……ぐっ……」

 たぶん、跳び箱の外はヒゲダルマが委員長に射精……中出ししてる最中。

 でもその時の僕は、急に頭がカーッとして、熱くなったおちんちんが一瞬消えたような感じがして――。

「あ、うあ……っ! あふ、っ!?」

 ――熱くて痛くて、でも気持ちよくって、外の事なんかどうでも良くなっていた。

「はぁ、はぁ、ふぅ……」

 おちんちんが消えたような感覚がおさまって、また跳び箱の隙間から外を見る。
 ちょうど先生の腰が、委員長のお尻から離れたところだった
 
 おちんちんが抜けた後、ちょっと間を置いてから……。
 白いとろろみたいな液体が、委員長のおまんこからどろどろと流れ落ちる。
 その液体は、おしっことちがう、変なにおいがした。
 
(あれが、せーしなんだ! すごいいっぱい出てる)

「良かったぞ」
「あ、先生、ん……」

 振り向いた委員長と、先生がキスを交わす。

「綺麗にしてくれ」
「はい」

 セックスの前みたいに、委員長は先生のおちんちんに向き合い、ぺろぺろと舐めはじめた。


「片付けとけよ」
「はい……先生」
 先生が出て行った後で、委員長は自分の縦線――おまんこに指を入れて、先生の精子をかき出していた。
 足を開いて、指でかき回すたびに、ぼとぼとと白い液体が床に落ちる。
 生臭い様な、甘ったるい様な、今まで嗅いだことのないにおい。

 そして僕は……委員長からも、なんとなく酸っぱい、オシッコとは違うにおいが出ていることに気付いた。

 おまんこの中を掃除したあとは床を雑巾で掃除して、パンツで下半身をきれいに拭いてから……。
 委員長は元の格好で静かに体育倉庫を出て行く。
 ドアを開ける前に振り返り……跳び箱をじっと見つめる。
 一瞬(バれた!?)と思ったけど……。委員長はまたドアに向かい、出て行った。
 最後に見たその目には、……涙がにじんでいた。


 跳び箱の外のセックスは、もう終わった。
 もとの静寂に戻った体育倉庫の中で、僕は……。
 2人のセックスの射精の瞬間に、跳び箱の中の自分に起きていたことを思い出す。

(なにかが出た感じがした。おしっこじゃないよね?)

 おちんちんはボッキが収まって、もとのアサガオに戻ってたけど……先から白い滴が垂れていた。

(あっ!)

 跳び箱の中に這いつくばって、薄暗がりの中をしばらく探し続ける。
 ……白い滴が、床と、跳び箱の裏側に散らばっていた

「白い!……せーし、出てる!」

 その小さな滴をたぐって鼻に近づけると、先生のと同じ生臭いにおいがした。

「しゃせー、したんだ」

 僕も、委員長とセックスしていた先生と同じ瞬間に……精通を迎えた。
 彼女が半ば無理やりにセックスさせされてるのをみて……僕はおちんちんをこすって、射精してしまった。

「でも僕、委員長に酷い事した気がする。セックス嫌がってたのに、僕はそれを見て、おちんちんを――」

 委員長の涙が頭に焼き付いて離れない。
 跳び箱の中の精子も片付けず、まだかすかに2人のにおいの残る体育倉庫を後にした。


 ――次の日、また僕の部屋に悪友が来た。

「見ただろ?」
「見た」
「セックス、すごかった?」
「うん、すごかった。……腰、すっごく動かすんだ」
「お前知らなかった? おまんこにチンチン入れてズコバコすんの」
「うん」
「ところでさ、避妊してた?」
「ひにん?」
「せーしが女の子の中に入らないようにすること」
「ううん、中に出してた」
「うわ、やっべ」

 悪友が、気まずそうな顔をして舌を出す。

「やばいの?」
「赤ちゃんできちゃう。ママになっちゃうぜ」
「……でも委員長、初潮来てないって言ってたよ?」
「おれ、あいつナプキン持ってんの見たんだよ」
「……?」
「生理、来てんだ」
「……!」

 僕と悪友は互いの目を見ながら、少し真剣な顔になった。
 放っておいていいのか……委員長を。

「言った方が、いいかな」
「誰に?」
「担任の……」
「バカ! ヒゲダルマはどうでもいーけど、そんなことしたら委員長が! あいつ、学校にいらんなくなるぜ!」
「……そっか」
「俺らでヒゲダルマだけ追い出す方法は考えるわ。しっかし最っ低だなあのヒゲダルマ。ゴムくらい使えよ!」
「ごむ? ゴムってなに?」
「お前、見た事ない?」
「うん」
「しょうがないなぁ」

 そういうなり、悪友がカバンからお菓子の包みみたいなものを取り出す。
 包みの中に、輪ゴムの中に膜が貼られたような、見たことが無いふしぎな物が入ってた。

「これをおちんちんに被せて、せーしを受け止める」
「で?」
「女の子の体の中にせーしが入らないから、赤ちゃんができない。……これを、避妊って言うんだ」

 悪友がこんな物まで持ってるって……僕、知らなかった。

「ところでさ、お前、……しゃせー、するの?」
「あ、うん。する」
「初めて、いつごろ出た?」
「きのうの、跳び箱の中」
「え!? 委員長とヒゲダルマのセックス見ながら……お前も!?」
「……うん」
「白くて、どろっとしたの出たのか?」
「出た」

 僕は悪友の顔を見て、はっとしてすぐ目を逸らした。
 顔が赤くなって、目が潤んで……様子がちょっと変だ。
 
「なあ、俺、お前と……」
「……セックス?」

 悪友が小さくうなづく。

「お母さん、6時まで帰ってこない」
「なら大丈夫だな。おれ、お前のせーし見たい」
「……」

 委員長と違って、髪は短くって、肌は日焼けして真っ黒で、僕に悪いことばかり教えてくる悪友。
 ……そういやこいつも、女の子だったんだ。
 ちょっと前まで、全く男と変わんないと思ってたのに。

「ちんちん、触っていいか」
「いいよ」

 僕のおちんちんは、跳び箱の中の時みたいに、またカチカチにボッキしていた。
 ズボンの上からそーっと、悪友のキツネ色の指がおちんちんにふれる。

「……すご、固い」
「あのさ、僕」
「なんだ?」
「ゴムの使い方知らない」
「へっ、教えてやんよ。ズボン脱ぎな」

 僕がズボンを脱ぐのと一緒に……悪友も半ズボンを脱ぎ始めた。


「あ、その肌」
「ん?」
「白と、肌色と……きつね色」
「まーね」

 ズボンを脱いだ悪友の肌は、太ももがきつね色で……。
 足のところ、ちょうど水着の境目までが肌色。
 そして、その上とお腹は、すべすべの白色だった。

「3色になってる。お前、肌白いんだな」
「おいおい、冬のおれは日焼けしてないぞ?」
「そうだっけ?」
「ゴム付けるぞゴム!」
「あ、うん」
「早くちんちん出せよ」
「お、お前も脱げよ、パンツ」
「じゃ、一緒にな」
「よし、せーのっ!」

 2人同時にパンツを下ろす。

 ぺちっと音がして、僕のボッキおちんちんがお腹にぶつかった。
 悪友の足の間には当然僕と同じものは付いてなくて……委員長と同じく、肘を曲げた時の腕のしわみたいな縦筋がきざまれてた。

「あ、でも」
「どうした?」
「えっと……毛」
「ん? あいつ生えてなかったのか」
「うん」

 こいつの縦筋の上にはほんの少しだけ、もじゃもじゃってした毛が生えてる。

「お父さんに聞いたら、大人になったら生えるって言ってた……。お前、大人なんだな」
「まーね、おれも生理来たし」
「え!? マジで?」
「びっくりしたよ。歩いてたら急にお腹痛くなって、血がここからだらーって……」
「わっ!?」

 くちゃっ、と音がして悪友が足を大きく広げる。
 僕のウインナーよりも、もっと濃いピンク。
 縦筋にぽっかり穴が開いてるだけだと思ったら……なんかよく分かんない、説明できない複雑なかたち。
 こいつの縦筋の中も、ちょっとオシッコ臭くて、すっぱくて……やっぱり複雑なにおいがした。
 口の中みたいな鮮やかな色した悪友のおまんこ。
 
(こいつにも、こんなのが付いてんだ!)

 目がくぎ付けになる。

「男子ってさ、ちんちんからオシッコとせーしが出るだろ? おしりの穴からウンチでるだろ? そんだけじゃん」
「うん」
「女子はここからオシッコが出るんだぜ」

 開いた縦筋の真ん中より上、ごくわずかにちっちゃな穴が開いてる。
 悪友は最初にそこを指さしてから、その下に開いてる大きめの赤い穴を、指でちょっと拡げてみた。

(これ、女の子のおまんこのにおい……。なんだろう。このにおい嗅いでから、すっごくおちんちん痛い)

「そしてここ。血とか愛液とか、……赤ちゃんが出てくる」
「あいえき?」
「男子のちんちんを膣に入れやすくする、ぬるっとした汁だ」
「ちつ? ここがおまんこ?」
「ん、この割れ目の中身全部おまんこだけど……ま、お前からしたらそうかもな。ちんちん入れて、せーし出す場所。
 あとさ、このオシッコの穴の上、外から見える縦筋の間のピンクの柔らかいとこの上に、膨らんだ場所があんだろ?」
「う、うん」
「クリトリスって、女子がすっげー気持ちいい場所なんだ」
「くり、とりす?」
「触ってみっか?」
「ん」

 昨日、ヒゲダルマが舐めたり指で弄ってたあたりだ。
 小さいしこりを、そっと触ってみる。

「ちょっとだけ、くにくにってしてみ?」
「こ、こう?」
「あ、そ、もうちょ、強くても……いい」

 ひとさし指の先でしこりに触って、トンボの目をくるくるさせるよりも少し小さめの円で回してみる。

「ん、ん?……ん」

 僕をじっと見たと思ったらぷいと逸らしたりつぶったり、顔を左右にふったり、下を向いて自分のおまんこを見たり。
 悪友が忙しい動きをしてから、大きく息を吐き出した。

「はーぁ……っっ」
「気持ちいい?」
「おれもわかんねーんだよ……痛いんだか痒いんだか」
「僕のおちんちんみたいだ」
「あ、お前もそうなのか?」
「うん、さっきからじんじんする」

 「くりとりす」をこねこねする手を止める。
 ボッキしたちんちんを昨日みたいに剥いて、先っちょのウインナーを見せてやった。

「あ、大人ちんちんにできるんだ」
「大人ちんちん?」
「ちんちん剥けて、せーし出たら大人。……ま、剥けなくてもせーし出たら大人だけど」
「大人おちんちん、さっきの穴に入れたら、セックス?」
「……うん」

 僕のおちんちんの先と悪友のおまんこの穴から、おなじタイミングで透明な液が垂れた。
 男みたいな顔した悪友が、すこし息を荒くして顔も赤くなって、目が潤んで……。
 昨日の委員長みたいな顔になってる。

「おい、しようよ」
「ん?」
「セックス」
「あ、ああ」

 口ではそう言いながら、ちょっともじもじする悪友。
 赤い穴に指を当てて……すりすりと前後に往復させてみる。

「あひゃっ!? ば、ばか、止めっ!」
「これ、気持ちいい?」
「や、くすぐった、あ、あっ!」

 僕はこのとき初めて、悪友の……こんな上ずった声を聞いた。
 ふざけてくすぐり合いとか電気アンマとかした時の声と似てるけど……。
 なんか、もっと甲高くて途切れ途切れの、ちょっと違う声。

「あ、あっ、や、やだ!」

 くちゃくちゃって音がして、指がねとついてくる。
 こいつが「あいえき」って言ってたちんちん入れるときの汁が、ぐじゅっ、ってあふれてくる。

「ねぇ」
「あ、あ、あっ」
「聞いてる?」
「あ、う、うっ……うん」
「そろそろ、おちんちん入れたい」

 足を開いて顔を真っ赤にした悪友に、またボッキおちんちんを剥いて見せつける。
 気が付くと、僕のおちんちんも昨日のヒゲダルマみたいにひくひく揺れてるのがわかった。
 べたべたになった指の汁を、おちんちんのウインナーの付け根に塗りつける。
 そして指のかわりに、おちんちんを縦筋の中身にすりつけようと腰を近づけたとき……。
 
「おい待て、そのままヤったらお前もセクハラダルマと同じだっ!」
「?」
「避妊しろ、ひにん!」
「……ゴム?」
「そう! このまま入れたらおれ、妊娠しちゃう!」
「あ」

 精通が来た男子と初潮が来た女子がセックスしたら……。
 精子と卵子が受精して、赤ちゃんができるんだった。

「おれ、お前の赤ちゃん産むのまだ早い!」
「そ、そうだね、僕もお父さんになるのはちょっと大変だと思う」
「だろ? そうだろ? 男子はゴム付けなきゃダメなんだよ!」
「えっと、じゃぁ付けてよ、ゴム」
「う、うん」

 悪友がさっきのお菓子包みの封を切った。

「これをお前のちんちんに付ける」
「どうやって?」
「見てな、やってやるから」

 中の輪ゴムみたいなのを取り出すと、それは哺乳瓶のさきっちょみたいな形をしてた。
 もう一度おちんちんの先を全部むき出しにして、悪友がゴムを僕のおちんちんにあてがう。
 そして指でゆっくりと押し下げ、ゴムを伸ばしていく。
 輪ゴムの部分は……薄いゴムがグルグル巻きになってて、そう見えてただけだった。
 
「あっ」

 女子の……悪友の指が触れた瞬間から、またおちんちんのじんじんが強くなってく。
 僕のボッキおちんちんは、根元までゴム手袋? 哺乳瓶? みたいな薄いゴム風船で覆われた。
 これで射精しても、哺乳瓶の先っちょが精子を受け止めて……悪友の「ちつ」の中に精子が入って行かない?

「ふぅ、これでよし。……お前、せーしもうすぐ出そうだな」
「分かるの?」
「キンタマ、めっちゃキューってしてるから」
「……あのさ」
「ん?」
「お前、もしかして、セックス、他の男子と……」
「……ある。ごめんな、お前に黙ってて」
「その時、ゴム付けた?」
「もちろんだ。誰にも中出しさせてないぜ」

 ゴムボッキおちんちんを指先でちょんとつついて、ぶるっと震える反応を楽しんでた悪友が、僕を見上げてそう言い切った。

「なぁ」
「ん?」
「いつか中出しさせてって言ったら?」
「お前が?」
「そう、僕が」

 悪友の目を見つめて、はっきりとうなづく。

「まだ、ずーっと先だよ……考えとく」
「ね、もうゴム付けたおちんちん入れていい?」
「いいよ。そーいや昨日の委員長、どんなポーズだった?」
「ポーズって?」
「おちんちんの挿れかた」
「えっと、跳び箱に手をついて、お尻を先生に向けて」
「同じポーズで、するか?」

 返事をする前にこいつは先に壁に手をつく。
 そして足を少し広げて、昨日とおんなじポーズになった。

「こんな感じだったろ?」
「あ、そうそう、そんなふうに、おっきく広げて」

 ぐちゃぐちゃに湿って赤くなったおまんこを指で拡げる。
 僕の視点とは逆方向から先生が見ていた委員長の縦筋も、こんなのだったんだろうか。
 おちんちんのむずむずが止まらなくて、根っことタマのところが重くて痛くて……。
 こいつの言う通り、もう出そうになってた。

「ゆっくりだぞ。この穴にちんちんの先っちょあてがって、ゆっくり腰を押し出してみな」

 左手を壁についたまま右手で僕のおちんちんをおまんこの穴にみちびく。
 ぷちゅっ、って音を立ててウインナーの先っちょがこいつの中に入った。

「お、おちんちんすごく熱い……奥、入れるよ」
「あ、うん、入れて、動いて」

 両手を壁についた悪友が、腰を少し振って合図をした。
 いちどおちんちんを奥まで入れて、腰をくっつける。
 そして両手で腰を掴んでから、おちんちんが抜けないようにゆっくりと前後に動かしてみた。
 
「あ……うっ」

 こいつの穴が、僕のカチカチのおちんちんを、全部の方向からきゅーって締めてくる。

「あ、あっ、お前のちんちん固い!」
「ぼ、僕のおちんちん、むずむず、むずむずっ!」

 くちゃ、くちゃと腰を動かしてるうち、また昨日みたいに頭がぼーっとしておちんちんの感覚が無くなってきた。
 でも、昨日と違うのは……ボッキおちんちん全体が、こいつの体の中にぎゅーって包み込まれてる。

「ああっ、どっか行っちゃうそうな僕のボッキおちんちん! お前のおまんこがぎゅーってつかんでる!」
「あっ? 出る、せーし出る?」
「うん、たぶん、あ! で、出るっ……!」

 昨日のあの時、先生は委員長に腰を思い切り押し付けてた。
 射精の時は、奥に精子を出すから、きっとそうするんだろうなー、って思った。
 でも今日の僕は……こいつのおまんこの強い締め付けに負けたのと、出てくるのがオシッコかも? って気がして……。
 逆に、腰を引いてしまった。

「あ、あ、あっ……あれ、っ?」
「あっ、出る、出た……えっ?」

 ゴムで覆われたボッキおちんちんが抜けて、へその下ででビクビクってなる。

「抜け……ちゃった?」
「うん」

 壁に手を突いていた悪友がこっちを向いた時……僕のおちんちんが大きくゆれ始めた。
 
「あ、ああ、ああっ! 熱いっ!」

 びくん! びくびくん! びくん! ってゆれて、腹に当たる。
 そのたびに、熱いものがおちんちんの付け根からどくどくわき出してくる。
 
「あ、これが男子の……しゃせーなんだ」

 また頭がぼーっとなって目が宙を泳いで……ちょっとして落ち着いた時……。
 僕と同じようにぼーっとしてた悪友と、目が合った。
 
「あ、あああ……あれっ!?」
「ああんっ!」

 膝ががくん!ってなって、僕はバランスを崩して目の前に尻を突きだしたままの悪友にしがみつく。
 しがみついた瞬間、女子っぽいかわいい声を上げた悪友の縦筋の後ろのお尻あたりで……。
 僕と悪友の身体に挟まれたおちんちんの震えがまだ続いていた。


「初めては、外出しになっちゃったな」
「外出し?」
「ちつがいしゃせー。おまんこの中じゃなくて、外で出しちゃうこと」
「ごめん」
「いいよ。おれ、男子のしゃせーしてるちんちん初めて見た。……あんなにびくびくするんだな。
 びくびく! ってするたびに、ちんちんの先っぽから白いのがびゅっ!って出て、ゴムの先っちょどんどんふくらんで……。
 びっくりした。女子のおまんこの中でちんちんあんなになってんだ、って」
「うん、自分でもびっくりした」
「あ、ゴム見せてみ?」

 まだボッキが続いている僕の前にしゃがんで、悪友がおちんちんをじーっと見る。

「白いの、先っちょにいっぱい溜まってる」
「精子?」
「そう、せーしがいっぱい」
「……昨日より、多いかも」
「委員長のセックス見てる時より、いっぱい出た?」
「うん、出た」
「おれのおまんこ、気持ち良かったんだ」
「すっごく熱くて、きゅーってなった。頭ぼーっとした」
「あは、うれしい」

 悪友がそのまま立ち上がって……キスしてくる。
 こいつの柔らかい舌が僕の舌を突っついてくるのを、僕も同じようにつついてお返ししてみた。

(あれ? あべこべだ)

 初めてのキスは……初めてのセックスの後になった。


「これ貰ってく」
「え!? それ持って帰るの?」
「男子のせーしで、保健体育のべんきょ~」

 先っちょに白い精子がたまったゴムをていねいに外した悪友は、根元を縛ってから僕の目の前で揺らす。
 濡れたゴムから、酸っぱい女子のにおいと生臭い男子のにおいが混じったエッチなにおいがした。

「こんだけのせーしお前が中出したら、おれぜってー赤ちゃん出来るわ」
「僕と、お前の赤ちゃん?」
「うん。……そういやこのゴム、「こんどーむ」って言うんだってな」
「今度産む?」
「ああ、そーだな。いつかお前の赤ちゃん産みたいぜ」
「約束する?」

 小指を差し出すと……。
 べちん!
 悪友は僕の小指に思いっきり精子入りのゴムをぶち当てた。

「え!? ちょ、おい!」
「いーや、まだまだおれ、お前の悪友でいてやんよ! ……時々セックスしてやるけどさ!」
「あ、えーと……うん。そうだね! その方がお前っぽい!」

 僕も悪友もいつもみたいに大きく口を開け、肩を組んでケタケタと笑う。

 でも、いつもと違うのは……2人の下半身はまだ裸のまま。
 僕はおちんちんからとろーって濁った滴を垂らしてて……。
 こいつも……少し白い泡が残る縦筋おまんこからぽたぽたって、汁を垂らしてた。 
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