IS【インフィニット・ストラトス】《運命が変わった日》
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【第414話】
前書き
今回は普通の話
次の日、現在一時間目の授業が終わって休み時間。
今朝のニュースで早速キャノンボール襲撃のニュースが流れていた――映像は襲撃の瞬間しか撮られていなかったが、それでも……その時の凄さはテレビを通して視聴者に鮮明に伝えられたと思う。
ニュース内容で、一年生の専用機を持った皆で撃退の報を伝えていて、特に偏向報道も無く、いつもみたいな一夏が何々という感じも無かった。
発砲事件に関しては小さく取り上げられただけで、ニュース自体も僅か十五秒ぐらいで終わる簡潔さ――まあキャノンボール襲撃の方がニュースとして大きいのだから仕方ないだろう。
それはそうと、ラウラだが学園ではいつも通りに接してくれる――夜中に色々したが、内心はわからないものの表情ではいつも通り、今もシャルと会話を楽しんでいた。
――と、ここで俺を呼ぶ声が教室内に響く。
「有坂、少し良いか?」
「え? 織斑先生……?」
急な事に、心臓が跳ね上がる――昨日の事がバレたのかと思うも違うらしく、手招きされて廊下へと出ると――。
「こほん。 ……有坂、今お前の父親である有坂陽人さんは日本に居るのだな?」
「え? えぇ、居ますけど……俺に訊くより有坂先生に訊いた方が早かったのでは?」
学園では母さんの事は可能な限り先生と呼ぶことにしている、たまに母さんって呼んでしまうが――他の生徒の一部は、お母さん先生って呼んでるらしい――それは少しゆゆしき事態だ。
「うむ、だが有坂先生は今日の午前中はIS開発室にずっと隠ると連絡があってな。 邪魔をするのも悪いと思ったのだ」
緊急事態の時は流石に母さんに言うのだろうが、特に緊急の内容では無いのだろう。
「成る程。 ……とりあえず、親父に何か用でも?」
「あぁ。 ……まだ完全に決まった訳では無いのだが、学園の警備にお前の父親の力を借りたいと思ってな。 政府も学園上層部も流石に昨日のキャノンボール襲撃で重い腰を上げたようだが……いかんせん上げただけで具体的な案は出さなかったのだ。 ……お前の父親なら、例の機体もあるだろうし、警備面での心配も彼なら幅広くカバーしてくれると思ってな」
小声でそう告げる織斑先生――周りに訊かれないように配慮したのだろう。
「成る程。 ……とりあえず親父は家に居ますし、連絡取るなら自宅か携帯かな。 午後からでもいいなら母さんに言えば直ぐに連絡とると思いますよ」
「わかった。 ……すまなかったな、休み時間に」
「いえいえ、大丈夫ですよ」
僅かに微笑を溢す織斑先生、普段から笑うともっと違った印象を与えるのだが――まあいきなりは無理だろうし、多分これからも織斑先生はこのままだと思う。
俺は一礼すると教室内へと戻る――と、まだ右腕を負傷し、痛々しい包帯を巻いたセシリアがやって来る。
「ヒルトさん、織斑先生と何を話してましたの?」
「ん? ちょっと親父の事をな。 ……それよりもセシリア、腕はどうだ? 痛むか?」
「え、えぇ……。 まだ痛みますが、傷痕が残らなかったのは幸いですわ。 暫くは色々と迷惑をかけるかもしれませんがヒルトさん、よろしくお願いしますわね?」
軽くお辞儀をするセシリアに、俺も頷く。
今朝の朝食はセシリアも利き腕をやられてる為にサンドイッチ等の片手で食べられるものをメインに食べていた。
風呂なども暫くは厳しいだろうし、下手すると好奇の目にも晒される可能性も否定できない。
クラス代表として、やはり可能な限りは彼女のサポートに回らねばと心に誓う。
「ではヒルトさん、そろそろ次の授業がの準備を致しませんといけませんので……。 また後程来ますわね♪」
柔らかな笑みと共にセシリアは自身の席へと戻ると授業の準備を始めた。
今日の一時間目二時間目はISに関する教養、三時間目から最後まで実践授業だ――一般科目の勉強は数えるほどしか無いため、本当に勉強不足で厳しいが……仕方ないだろう。
俺も自分の席に戻ると、今度は美春がやって来た。
「ヒルト、今朝聞きそびれたけど……昨日、何かあった?」
「へ?」
ドキッとまた心臓が跳ね上がる――ラウラとえっちな事をしたのがバレたのだろうかと思ったのだが違うらしく。
「んと、何だか少し変に感じただけなの。 ……わかんないんだけど、昨日ヒルトの命が危ないって気がして……」
「………………」
前の専用機として繋がっていたからか、意外と鋭いと感心しつつも俺は――。
「大丈夫だ、特に問題ないさこれがな」
「……そう? ならいいけど……。 聞きたかったことはそれだけ、じゃあね?」
まだ疑問に思ってるのか少し表情に出ていたが美春は自分の席に戻っていく。
……流石に言えば心配するのは目に見えてる、だから今回の事は美冬とラウラしか知らない。
――ふとラウラの横顔が視界に入る。
昨日――というより今日の夜中にした事を思い出すと自然と下半身に血液が集中するのがわかった。
……正直、あれほど気持ちのいいものだとは思わなかった――内心、今日もしてくれないかなと思ってしまう。
――が、そういえば美冬が今日の夜にって言ってたが……あれはあくまでもその場で引けず言った事だろう。
流石に妹にフェラは――まあそんな内容のエロ本も持ってたが、エロ本は全部四月に美冬に処分されたからな……。
二時間目を告げるチャイムが鳴り響く――俺は次の授業用の教科書とノートを取り出し、勉強の準備を始めると同時に教室の扉の開く音が聞こえてきた。
「みなさーん、二限目の授業を始めますよー」
いつもの服装、いつもの声でやって来る山田先生――今日使う資料なのか、はたまた別のものかはわからないのだがそれを教壇に置くと早速授業が始まった。
入学してから凡そ半年、まだまだ解らないところもあれば専門用語の多さに四苦八苦する事もあるが、何とかそこそこは理解できる様になってきた。
――これも代表候補生や皆のお陰だろうと感謝をしつつ、俺は山田先生の話に耳を傾けた。
後書き
モッピー知ってるよ。
久々のモッピーに、皆が喜んでるって事。
_/⌒⌒ヽ_
/ヘ>―<ヘヽ
((/ ̄ ̄ ̄\))
/ ) \
/ | | //ヽ ヘ
| ハ | /イ | |
レ |/ レ| N\|||
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