無限の赤龍帝
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燿を賭けてのトライアスロン①
前書き
かなりネタ的な戦いになっております。
さて、欲しいペストは手に入れた。問題は燿だ。燿を手に入れる為には敵が沢山居る。燿の性格的には乗ってくると思うが……どうなるかね?
「よう、派手にやってるじゃねえか」
ハロウィンの街中を歩いていると、屋根の上から声がかかった。隣のオーフィスは気にもせずにペロペロとパンプキンアイスを食べている。
「よっと」
目の前に現れたのは遺伝子的には父親であろう十六夜。
「うん、ちょっとやりすぎかな?」
「そうね」
飛鳥も燿も来ている。流石にペストを奪ったのはやりすぎたか?
でも、こちらも人材確保は必要だからな。
「ルール上は問題無いだろ?」
「そうね。ジン君が負けたのが駄目なのよ。それに関しては文句ないわ」
「だから、こちらからも挑ませて貰う。ペストは私達のお友達だから、返して貰うよ」
「と言う事だが、俺としてはぶっちゃけどっちでもいい。だが、ちょっと戦ってみたいわけよ。そっちのも含んだお前とな」
「それじゃあ、こっちはペストを賭けるんだから、それ相応の物を賭けて貰う。十六夜との戦いは母さんからも言われているから後回しだ」
「ちっ、それはしゃあないか。まあ、焦らされた分、楽しませてくれるならな」
「十六夜君?」
飛鳥が文句を言っているが、聞いちゃいないな。
「じゃあ、燿」
「何?」
「俺はお前自身が欲しい。だから、燿が自身が景品になるなら、こちらもペストを賭けて勝負しようじゃないか」
上手くいけば両方手に入って、残りの2駒が埋まる。ペストを女王にして、燿を騎士にする。これで眷属は完成だ。
「む……」
「そんなの、受けちゃダメよ!」
「ううん。飛鳥、私、受けるよ。あっちの世界は面白そうだし、ここまで熱烈に告白されたら受けないとね。でも……私に勝ったらだよ。そうだね……何でもありのトライアスロンレースでやろう。それも派手に、盛大に、とっても楽しく」
「ああ、それは確か夜だったな。なら、白夜叉からゲーム盤を借りて行うか。なら、俺がとびっきりにデンジャラスなゲームにしてやるよ」
「ちょっとっ!!」
「飛鳥、一緒に参加して。それなら、勝率は上がる」
「それなら、わかったわ。絶対に負けないわよ」
「うん」
向こうは決定みたいだ。
「じゃあ、そのゲームに出ればいいんだな?」
「うん。どうせだから、ここに来ている悪魔の人達も参加させよう。あっ、アーシャも呼んでおこう」
それから、俺は彼らと別れてデートを楽しむ。
二時間後、メンバーを呼び出して、今回のゲームに付いて知らせる。
「それで、どうするんですか?」
「俺とリタで参加だな」
渡された内容にはとんでもない事が書かれている。
「私?」
「そうだ。トライアスロンは水泳、自転車ロードレース(バイク)、長距離走が有るんだが……今回のレースは普通じゃねえ。まず、水泳だが……海底を通るんだってよ。全部海の中だ。おそらく、その後もとんでもない所を通らされるだろう。だから、霊体であるリタが適任だろう」
「確かに……そうですね」
「……リタ、頑張って」
「ええ、任せて。私の役目は妨害よね?」
「そうだ。思う存分遊んでいいぞ」
「ふふふ……楽しみね」
「怖いのじゃ……」
「放っておきなさい」
さて、どうなるかね?
開始時刻にはリアスの眷属やソーナの眷属、燿と飛鳥、俺とリタが居る。といっても、スタートが海中だから、リアスからは転生者2人とソーナの眷属からはモブキャラだ。名前は忘れた。
『さて、トライアスロンですが……急遽決まりましたが、参加者は最低でも海底2万マイルを耐え切れる人だけですのでお気を付けください。死んでも、黒ウサギ達は知りませんからね。つまり、神霊クラスじゃないと話にならないのです……全く、何を考えているんですか、あの人達は……』
『うむ。面白ければ良し。じゃろうな。ああ、挑戦者のおんしらに忠告しておくが、クラーケンをはじめ、神獣も多数放っておる。そやつらを超えて突き進むが良いぞ。むろん、豪華景品も用意しておるからの』
「くっくく、負けないぜ」
「そうだな」
皆、本気を出す気満々だろうな。さて、俺も本気を出すか。
「ドライグ、オーフィス……本気でやるぞ」
『うむ。しかし、本当にやるのか?』
「やる。オーフィスも問題無いだろ?」
『問題無い。ぶっちぎる』
燿を手に入れる為なら切り札を使っても問題無い。
『それでは、スタートの準備を開始してください』
俺はまずドライグの禁手化を発動する。ただし、俺のはエピオンの姿だ。ただし、砲塔を取り付けた。
「リタ」
「うん」
リタを背中に乗せるのではなく、取り憑かせて一体化する。
『それでは……スタートじゃ!!』
花火が上がり、俺達は目の前の大穴へと飛び込んだ。
『オーフィス』
『……任せる』
オーフィスの膨大なエネルギーを砲塔に集中させて、上に打ち上げていっきに浸水する。燿達はディーンを盾にしながら、燿はエネルギーを噴出して推進機関になっている。他の転生者達も魔法を使って頑張っている。
「さて、私の出番ね。貫けゲイ・ボルク、ゲイ・ジャルク」
リタは俺にとり憑きながらどんどん魔槍を放って参加を攻撃していく。といっても、こっちは拘束で移動しているのだが。一気に海底に到達したら、背中のファンを急激に回して、一気に前に加速すると同時に大砲にもチャージする。当然、後ろにだ。
「邪魔よ」
クラーケンなどが出てくるが、リタが迎撃して道を開けさせる。呼吸が辛いが、まだどうとでもなる。
『チャージ完了した』
その言葉と同時に砲塔から後ろに向けて砲撃を放つ。急激な加速を得て、進んでいく。
『うわ、えげつないのですよ……攻撃と加速を同時にしたのです』
『うむ。後方はえらい事になっておるの。しかも、断続的じゃ』
『ですが、エネルギーが持つのでしょうか?』
『無限龍の力を増幅して放っておるからの。微々たる物じゃな。ほれ、一度チャージが完了したから、スラスターとして使っておるわ』
『それにリタ選手の槍ですね。古今東西の魔槍、神槍があるようです』
『これは早くでないと大変な事になりそうじゃな。砲撃を適当に行っておるから、崩落の危険性もある』
『いいのですか?』
『構わんよ。それすらどうにかしてじゃ』
タコの化け物や鯨とか鮫の化け物が存在するな。
「リタちゃんゴーストアタック」
なんか、無茶苦茶適当な事を言いだしたリタは自分の小さな分身を作って、モンスターに命中させていく。それらは直ぐに進路を開けて、後ろへと向かっていく。
「通しちゃ駄目だからね」
リタの声に、モンスター達はそれぞれ答える。どうやら、憑依させて操っているようだ。後半のモンスター達が前半へと殺到していく。
『あやつ等、本気で勝ちに来ておるの』
『えげつない事ばかりなのですよ。おっと、水泳がそろそろ終わりそうですね。あ、燿さん達ももの凄い勢いで追いついていってますね』
『これは楽しくなってきおったの』
後ろを見ると、燿とディーンが居るだけで飛鳥が見えない。ディーンが腕を伸ばして、一気に加速しているようだ。そして、俺達が上昇すると同時に燿たちも外に出た。
「飛鳥はここで足止めをお願い」
「リタも頼む」
「ここからは俺の戦いだ」「ここからは私の戦い」
「はい」「わかったわ」
燿はオーフィスの物へと武装を変える。
「我、目覚めるは白夜と夜叉の理を持ちし無限の龍神なり。
神を嗤い、魔を憂う。
我、黒き龍の無限と成りて汝を永久の絶望へと導こう」
ドライグの禁手化からオーフィスの禁手化になって、互いに全力で駆け抜ける。
『ちょっと、お二人さん、乗り物! 乗り物を忘れていますよ!!』
「「あっ」」
仕方無いので、ちょっと戻って、溶岩の海に置かれたバイクを持つ。そう、持つだ。そして、お互いにぶっぱなして、溶岩を盛大に吹上げながら、プロミネンスを回避しつつ進む。
『だから、お二人さん、持ってるだけで乗ってませんよ!!』
「「だって、こっちの方が速い」」
『この人達っ!! 白夜叉様っ!!』
『有りじゃな。なんでもありじゃし』
『ちょっ!? 箱庭の中枢からも許可判定がおりました……持っていったら、取りあえずいいらしいです』
互いに笑いながら砲撃を行い、避けては進んでいく。地形すら変えているが一切気にしない。だが、ここからが本番だった。
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