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IS【インフィニット・ストラトス】《運命が変わった日》

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【第461話】

 
前書き
お早い更新( ´艸`)

取り敢えず原作進めるφ(..) 

 
 放課後、IS学園廊下――。


「あ、未来ちゃん発見!」

「ふぇ?」


 唐突に自身の名前を呼ばれ、間抜けな声が出ながら振り返ると、其処には更識楯無生徒会長が立っていた。

 今さらながら、間抜けな返事をしたものだと思ったのか全身の熱が上がり、顔をパタパタと手で扇ぎ始めた。


「うふふ、今日はそんなに暑くないわよ?」

「はぅ……。 す、少し、先輩に対して間抜けな返事をした自分が恥ずかしいんです……」

「あら? 私としては可愛く思えたわよ? うふふ」


 小さく笑みを浮かべた楯無に、釣られて笑みを浮かべた未来。


「あ、そうだった。 未来ちゃん、今大丈夫?」


 パンッと小さく両手を叩く楯無、それを見て目をぱちくりさせた未来は――。


「は、はい、この後は機体調整だけしようと思っていたので、時間は空いてますよ」

「うふふ、良かった♪ ――とは言っても、難しい話とかじゃないの」


 いつもの様な微笑みを浮かべた楯無に、内心未来は綺麗だなぁと思わず見とれてしまう。


「唐突何だけどね、未来ちゃん。 今回のタッグマッチ、私と組みましょう!」

「え?」


 暫しの沈黙が二人の間で流れる、未来自身もまさか楯無からタッグを組もうと誘われるとは思っていなかったからだ――六月同様、ランダム抽選の予定で、本人としても誰と組んでも連携がとれる様にという一つの訓練だと思っていた。

 二人の間に流れた沈黙に堪えられなかったのか、楯無は再度手を合わせると頭を垂れ、拝んできた。


「お願い! 未来ちゃんだけが頼りなの! さっき、箒ちゃんに頼んだんだけど、全力で断られちゃって……だからお姉さん、タッグパートナーの居ない可哀想なぼっちなの」

「ぼ、ぼっちって……。 あ、頭を上げてくださいよ、楯無先輩!」


 頭を下げた楯無に、ほとほと困り果てる未来、周囲からも注目を浴びてるという事もあってか――。


「わ、わかりましたから。 ……わ、私で楯無先輩のお役にたてるかわからないですが……」


 控え目な返事をする未来、そんな未来を他所に、楯無は眩しいくらいの笑みを浮かべながら――。


「そう! ありがとう未来ちゃん。 やっぱり未来ちゃんは優しいわねぇ♪」

「え、ぇと……」


 優しいと言われて何だか照れてしまい、再度手で顔を扇ぐ、そんな一挙一動が楯無にも周りの女子にも可愛く見えた。

 未来の顔を扇ぐ手を、楯無は掴む。


「未来ちゃん、今から検査室に行かない?」

「え? 検査室……ですか?」

「うん、現在の未来ちゃんのフィジカル・データ、お姉さんはパートナーとして見てみたいの」


 楯無の真っ直ぐな眼差しが未来を捉える――端から見ると、怪しい関係に見えなくもないが、楯無の人望もあってか特に騒がれる事はなかった。


「わ、わかりましたから。 ――機体の微調整するにしても、私の最新データが無いことには難しいですし」

「そうそう、幾らISに自動調整機能があるからって、其処で手を抜いて困るのは自分なんだからね。 さて、検査室へLet's go♪」


 未来の手を取り、ずんずんと突き進む楯無――それに引っ張られ、着いていく未来。

 距離はそれほど離れておらず、気付けば検査室の前まで来ていた。

 軽く咳払いをする楯無。


「おーぷん、せさみ!」

「……??」


 楯無の言葉に疑問符を浮かべる未来、楯無自身は気にせずに開閉パネルにそっと触れる。

 すると、圧縮空気が抜ける音と共にドアが斜めに開いた。


「じゃあ、私がオペレーターもとい、オペっちゃうから、未来ちゃんはそこのスキャンフィールドで立っててくれるかしら?」

「は、はい、了解です」

「あ、その前に制服は脱いで、ISスーツに着替えてね~♪」

「そ、そうですね、じ、じゃあ奥で制服脱いで来ます」


 スキャンフィールドに立つ前に、未来は肩に掛けた鞄を持ちながら奥へと消えていった。

 その間に、楯無はデータ・スキャンの準備を終えるやその前にスキャンを受けた生徒達のデータを眺めていた。

 入学当初にスキャンした子から眺めていく、専用機を持たないのに適性値が【A-】の子がちらほらと映し出されていた。

 一年一組の【宇崎玲】や同クラスの【栗原理央】、三組の【セラ・アーカニアン】、他にも優秀な子達のデータが表示されている――。

 それを楽しそうに眺めながら楯無は、最近のデータに見知った名前があるのを見つけた――名前は【有坂ヒルト】、興味本意で彼のパーソナルデータを開くと、楯無は目を見開く。


「……これは……どういう事かしら……」


 映し出されたヒルトのパーソナル・データを見て思わず漏れ出た言葉。

 最新のIS適性値が【測定不能】と出ている――彼がいつ、パーソナルデータを取得したのかは楯無自身も把握していない。

 手早くコンソールパネルを操作し、入学当時のヒルトのパーソナルデータを呼び出す。

 其処にはIS適性値【E】と最低評価をされたデータが映し出された。


「入学当初の適性値はE、なのに現在の適性値が測定不能だなんて……。 学園の設備は、世界最先端なのに……」


 言葉を漏らしながら、何度も何度もデータ見比べる楯無――と、其処にISスーツに着替え終えた未来がやって来た。


「楯無先輩、着替えましたよ?」

「わわっ!?」


 驚きの声を上げると共に、迂闊にもヒルトの最新パーソナルデータを消去してしまった楯無、時既に遅く、映し出された入学当初のヒルトのパーソナルデータのみ表示されていた。

 消去してしまったデータの復元には時間も掛かる、内心焦りを隠せない楯無だったが、未来は入学当初のデータしか見えていなかった為、普通に声を掛けた。


「楯無先輩、ヒルトのパーソナルデータ見てたんですか?」

「え、えぇ。 ――うふふ、じ、じゃあ未来ちゃんのデータ、取りましょうか♪」

「あ、はい」


 返事をすると共にスキャンのに立つ未来、それを見て焦りを隠すように軽く深呼吸――そして、キーボードの操作を始めると未来の足元からリング状のスキャナーが浮かび、垂直へと昇って未来の全身に緑色のレーザーが当たっていく。

 若干緊張の面持ちの未来、楯無は適性値に目をやると学園転入当初から変わらない適性値【S】を見て――。


「相変わらず未来ちゃんの適性値は凄いわねぇ~。 一年時に【S】だ何て、滅多に居ないわよ?」

「そ、そうですか?」

「うん、今お姉さんは将来のブリュンヒルデ候補を目の当たりにしてるのかもしれないわね」


 嬉しそうな屈託のない楯無の笑顔を向けられ、また顔が熱くなる未来。

 それから程無くして検査が完了、スキャンフィールドから出ると――。


「お疲れ様、未来ちゃん♪ データの方は未来ちゃんに渡すわね。 はい」

「あ、ありがとうございます、楯無先輩」


 データを受け取り、未来は楯無の顔を見るとニコッと笑顔で返された。


「お姉さんがレクチャーしなくても、未来ちゃんなら微調整可能でしょ?」

「は、はい。 ――でも、私としては……楯無先輩から少しでも何か気付いた点とか指摘していただければと――」

「うふふ、何だか未来ちゃんに頼られるのも悪くないわねぇ♪ ――うん、お姉さんにお任せってね♪」


 ウインクしてポンッと胸を叩く楯無に、自然と笑みが溢れた未来。


「じゃあ未来ちゃん、本格的な訓練何かは明日からって事で、今日はもうゆっくり休みなさいよ? 身体を休めるのも、私達の仕事なんだから」

「は、はい。 ――先輩は?」

「わ、私は……ま、まだ検査室でやることがあるのよ、おほほほほ」

「??」


 不自然な笑い声が木霊するも、未来はそれ以上追及する気は更々無いため「お疲れ様でした、楯無先輩」と声を掛けて検査室を後にした。

 検査室に残された楯無、直ぐ様データの復旧が可能かどうかを調べるも、やはり一時間や二時間でどうにかなるものではないと思うやこう呟いた。


「……ヒルト君、最新データ消しちゃってごめんね、テヘペロッ♪」


 その場に居ないヒルトに対して、何故か少し前に流行ったテヘペロをする楯無――だが、やった後恥ずかしかったらしく、彼女の顔は真っ赤に染まっていたのだった。 
 

 
後書き
原作とは違う楯無のパートナー( ´艸`)

そして、こっそりポンコツ属性を付加してみた(ぇ 
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