ウルトラマチュア
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第2話:蔦の恐怖
前書き
宇宙にパトロールに出かけたツヨシが何者かに襲われるが、当のツヨシは何事も無かったのように振る舞う。
そんなツヨシを怪しんだアンヌがツヨシの後を追うと…。
蔦に襲われたアンヌの運命は如何に!?
グール星人の騒動が終わって暫く後、地球防衛隊員であるツヨシが宇宙パトロールに出掛けた。
「本部、こちらツヨシ、月面軌道上付近異常なし。月の裏側を確認した後、帰投する。」
「本部了解、ツヨシ君、月の裏側では数分間、連絡が取れないわ、気をつけてね!」
「アンヌ隊員、あざーす。」
ツヨシの操縦する探査ロケット
『ウルトラカッター2号』
は、何の異常も無く、月の裏側に向かった。
「んもうっ、あの子ったら!本当にノリが軽いんだから!」
せっかく心配してるのに、自分からしたら息子のような世代のツヨシに軽く言われ、少し苛立ちを覚えたアンヌだった。
(…?でも…、何だか胸騒ぎがする…?何かしら?)
一抹の不安がアンヌの心に留まった。
その頃…、ツヨシは
「月の裏側、異常なし!さてと、そろそろ月の裏側を抜けるから、アンヌ先輩とちゃんと交信しないと怒られるからな!」
ツヨシが通信機に手をかけた瞬間!
『ビリリリリリリ!』
「な…、まさか!」
『警報!警報!未確認物体!下方から接近中!』
その時!
『ガシャアアアン!』
「わああああ!」
何かがウルトラカッター2号に激突した!
瞬間!
「な、なんだこれ?」
コクピットの前部ガラスを何か緑色のようなものが絡みついた。
そればかりか、程なくして、空気の通気口から、緑色の蔦のような物がコクピット内に侵入してきた!
「うわああああ!」
ツヨシが叫び終える前に、緑色の蔦のような物がツヨシの全身を覆い尽くした…。
その頃、
「おかしいわね?もうツヨシ君から連絡があっても言い頃なのに…?それにウルトラカッター2号の航跡も確認できないなんて…、まさか!」
ツヨシの身を誰よりも案じていたアンヌだったが、
その時!
「…、本部、こちらツヨシ…、月の裏側、異常なし。」
「…、本部了解。」
航跡も確認でき、ひとまずはツヨシの無事を安心したアンヌ だった。
「…、ツヨシ君、こちらアンヌ!」
「…、はい。」
「何でもっと早く連絡出来なかったの?」
「…アンヌ隊員、こちらツヨシ、操縦室内の電気系統に故障発生、応急処置に取りかかっていました。現在は復旧済み、これより地球に帰還します。」
(全くぅ…、心配して損したわ!ツヨシ君の事を気にしたこっちの身になってよね!もぉ…。)
通信席の前で、マイペースなツヨシの心配を悔やんだアンヌだった。
それから無事に到着したツヨシが本部の指令室(普段、地球防衛隊員が勤務しているところ。)に戻って来た。
「パトロール終了、異常なし。」
いつもなら
『パトロール終わりました。大丈夫、何もありませんでしたよ。』
な言い方をするツヨシだが、何故か真面目な口調になっている事にアンヌは不安を覚えた。
(何かしら…?いつものツヨシ君じゃないみたい。)
アンヌの不安をよそに、ツヨシは指令室から出た。
何故か、ドアの手前に来た際にふっと、アンヌの顔を見るために振り返り、無言で部屋の外に出た。
(な、何?ツヨシ君おかしいわ?)
アンヌがツヨシの後を追うために指令室の外に出た。
直後!
『○県□市に隕石落下!』
との連絡が入った。
「ツヨシはパトロールから帰ったし、アンヌ隊員も居ない…、アキ、調査のために直ちに向かってくれ。」
「はい!」
隊長の三太夫がアキに隕石の調査を命じた。
その頃、ツヨシは誰もいない基地の電源室の前に来て、中にそっと入った。
(何で電源室なんかに…?)
アンヌもこっそりと電源室の扉を開け、恐る恐る中に入った。
その時!
『ビシイイイイ!』
「きゃああああ!」
長細い紐のような物が何本もアンヌの全身に絡みついた!
「な、何これ?」
アンヌの全身にまとわり付いた紐のような物はまるで植物の蔦のようであり、アンヌの手足の自由を奪い、アンヌに絡みついたまま、電源室の奥へと引きずり込んだ。
かろうじて動く首を動かしてあたりを見ると、蔦の延びた先にツヨシが立っていた。
「ツ、ツヨシ君、お願い、ほどいて!」
涙混じりに話すアンヌに対してツヨシはニヤニヤと笑うだけだった。
「ツヨシ君!ふざけてないで助けてよ!」
アンヌの叫びが聞こえないのか?ツヨシはニヤニヤと笑うだけだった。
アンヌがよく見ると、蔦はツヨシの両手から伸びていた、否、生えていたのだ!
「ツ、ツヨシ君?あなた本当にツヨシ君なの?」
ツヨシの足元まで引きずられたアンヌが叫んだ!
「どうでもいいだろ。」
ツヨシが薄ら笑いを浮かべながら答えると、アンヌに絡みついた蔦のうちの何本かがアンヌの隊員スーツの内側に侵入し、彼女の裸身をまさぐった。
「い、嫌っ、気持ち悪い!」
堅い蔦がアンヌの全身に這いずりながら、アンヌの下着の中にまで侵入して来た。
「ヤだっ、止めて、嫌あああ!」
その頃、隕石落下地点に着いたアキが隕石を見た。
隕石は緑色をしていて、ビニールの膜のようなものが何重にも貼り付けられているようだった。
「何かしら…?これって本当に隕石なの?」
地球に落下する際に摩擦で焦げて脆くなったところをほじくると、そこから卵の殻のようにポロポロと剥け、中から、体育座りをした意識の無いツヨシが現れた!
『隊長、落下した隕石の中からツヨシ隊員が出てきました。』
アキの無線連絡はピンチ状態のアンヌにまで聞こえた。
「え、何?じゃあ、あなたは一体誰なの?」
アンヌが目の前のツヨシに向かった言った!
「チッ!もうバレたか。俺はワイモール星人、アンヌ、先ずはお前をいたぶってやる。」
「わ、私をどうする気なの?…ああっ!」
アンヌの隊員スーツの中に侵入したワイモール星人の蔦が、アンヌの乳首とクリと肛門と秘穴に達し、乳首とクリをを器用にこねくり回し、肛門と秘穴に到達したそれは、ヌプヌプと内部に入って行った!
「嫌あああ!嫌あああ!イイッ!イイッ!気持ち悪いっ!気持ちイイッ!」
アンヌの全身をいたぶる蔦の魔力に、アンヌは今までに感じたことのない嫌悪感と快楽に苛まれた。
「…あ、…ン…、…あんっ!イイッ!」
徐々にだが、アンヌの身体は快楽に溺れて行った。
(嫌あっ!宇宙人に襲われて…、こんなんで感じるなんて!…誰か助けて!)
助けてを求めるアンヌの隊員スーツのファスナーとベルトを、ワイモール星人の蔦が器用にも脱がしにかかった。
(嫌っ、そ…、そんな…、あんっ!)
隊員スーツの上着をはだけられ、ズボンも膝あたりまでずらされたばかりか、ブラジャーは首もとに、パンツを同じく太股の下の方にずらされ、アンヌの美しい裸体がさらされると、ワイモール星人の蔦がさらに執拗にアンヌの乳首、クリ、肛門と秘穴を攻め立てた。
(あ、ああっ…あ…、い、…イイッ、…い…、…イクッ、…イッチャウウウウ!)
アンヌが全身を痙攣させて絶頂を迎えようとした今!
『バンッ!バンッ!バンッ!』
「うぎゃあああ!」
銃声が3発したかと思うと、それまでアンヌを固縛していた蔦の力がなくなり、アンヌはイく寸前で漸く解放された。
「えっ?あなたは…?」
目の前にウルトラガンを構えたツヨシが立っていた。
「アンヌ隊員、無事ですか?」
「ええ、な、何とか…。」
よろよろと起き上がろうとしたアンヌが答えた。
『…、グ、グウゥ…。』
ワイモール星人が力ないうめき声を上げ、その場に崩れ落ちた。
「ツヨシ君、助けてくれてありがとう!」
立ち上がったアンヌが思わずツヨシに抱きついた。
「あ、アンヌ隊員…、格好…。」
ワイモール星人の蔦に隊員スーツを脱がされ、あられもない格好を指摘されたアンヌは…、
「エッ?きゃああああ!」
あまりの恥ずかしさにその場にしゃがみ込んだ。
平和が戻ったアンヌ達が指令室で今回の件を話し合っていた。
「でも何で、私を先に襲ったのかしら?基地を破壊する方が先なのに…?」
「それはきっと、アンヌ隊員が好みだったんじゃないですか?」
「からかわないでよ、ツヨシ君ったら…。」
ツヨシのおだてにアンヌは頬を赤くした。
「でも、こんなおばさんが好みなのか?」
またツヨシが余計な一言を言った。
「ツヨシ君っ!」
「ツヨシ隊員、アンヌ隊員はセクシーですよ!」
アンヌばかりか、アキまでもがツヨシに怒った。
「…ごめんなさい。」
ツヨシがしょぼくれた。
(でも、どう考えても…、何で最初に私を襲ったのかしら?それにあの時、私を誘うように振り向いたし…?)
アンヌはツヨシに化けたワイモール星人が、まるで自分を襲うのが目的みたいに感じて仕方がなかった。
次話につづく…。
後書き
龍神池に伝わる巨人の主の伝説…、誰もが信じていないのだが、最近、付近では不可解な事件が起こる!?
それは、龍神池周辺に調査に来たアンヌの目の前でも…!
次回
『池のひみつ』
次回をお楽しみに!
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