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IS【インフィニット・ストラトス】《運命が変わった日》

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【第341話】

 
前書き
整備室へLet's go 

 
 学園側にある時計で時間を確認すると、現在午前十時前。

 振替休日という事もあり、殆どの生徒は街へと繰り出してるのか学園内では数えるほどしか擦れ違わなかった。

 昨日の事件があったからこそ、気分転換したい生徒も沢山いるのだろう。

 IS整備室へと真っ直ぐ迎い、勢いそのままドアを開く。


「…………!?」

「ん?」


 開けたドアの開閉音にびっくりする女の子。

 小さな身体を震わせ、恐る恐る俺の方へと振り向く――彼女は……。


「おはよう、更識さん」

「…………っ!」


 右手をあげ、おはようの挨拶をするも何故か睨まれてしまい、そのまま目の前の自分の機体の調整を行い始めた。

 夏に見た時に比べれば少しは完成に近づいてはいるが、まだまだ不足部分も多々ある様に見える。

 そう思い、近付くと突如――。


「来な……いで……!」

「え?」


 俺を拒絶する言葉――一瞬、何を言われたのか理解できなかったが直ぐに言葉の意味を考えると理解し――。


「……俺、君に何か失礼な事でもしたかな?」


 思い当たる節は無いが、知らず知らずの内に何か粗相をした可能性も否定は出来ない。

 そう俺が口にし、返答を待つがそれを無視するかのようにキーボードを指で叩く音だけが耳に届いた。

 鼻の頭を指でかき、待っても待っても返事がないので再度言ってみる。


「なあ? ……俺が何か君に失礼な事でもしたのなら謝るけど……」

「……貴方、あの人……の、知り合い……でしょ?」


 振り向いた更識さんの目尻は釣り上がり、表情から窺うに怒ってる印象を俺に与えた。


「あの人……?」


 そう言葉を口にし、頭の中で一人の人物が思い描かれた。


「……更識……楯無……」


 小さな声に、思わず聞き逃しそうになるがやはり俺の思い描いていた人物と同じだった。

 前に何かしらあったのを覚えているが……。


「楯無さんと知り合いだと、君は拒絶するのか?」

「…………」


 返事がなく、ただただ睨まれている――。

 名字から察するに姉妹だと思うのだが、楯無さんは姉妹仲が悪いのだろうか?

 あまり家庭問題に深入りするのは好きでは無いが、知り合いってだけで拒絶されるのは色々おかしい気がする。


「……とにかく、もう私に……かかわらな、いで……」

「…………」


 返事に困っていると、そのまま作業へと戻る更識さん。

 関わらないでと言ってる以上、関わらない方が良いのだろうが……それだと、何かダメな気がする。

 具体的に何がダメかは分からないが、ただただそんな直感が過る――それに、やはりまだ完成していない機体も気になるし。


「……なあ、楯無さんの事を嫌ってるみたいだがあの人、君に何かしたのか?」

「…………」


 先ほどと同じ様に、無視して作業を続ける更識さん。

 あまりしつこく聞きたくはないが、やはり知り合いってだけで拒絶されるのは何だか嫌な気持ちになる。

 ……とはいえ、あまり無理に訊いても更に拒絶されるだけかもしれない。


「……ごめん、何があったか知らないけど他人が口にするような話じゃないよな」

「ぁ……。 …………」


 俺の言葉に反応して振り向く更識さん。

 その表情は、俺を傷つけたと思ったのか複雑そうな表情だった。


「……お節介かもしれないけどさ、俺は君ともう知り合ったんだ。 美冬だってあまり口に出さないけど君を心配してる。 何か力になれる事があったらいつでも言ってくれ。 ……なんて、拒絶されてちゃ言いに来ないよな」

「…………」


 申し訳なさそうに眉を八の字に下げるも、そのまままた機体の整備へと戻る更識さん。

 これ以上は流石に何も言えないので、彼女から離れた位置へ移動し、打鉄の整備を始める。

 整備といっても最初はステータスの確認からだが……。

 打鉄の全身像が映し出され、各種装備一覧が映る――だが、基本の近接ブレードしかない。

 装備等のセットアップもここで可能だが、あくまで学園が貯蔵している武装の中から選ぶ形だ。

 故に最新装備やテスト装備等はあまり表記されておらず、主に武器一覧に表示されてるのは第一世代や第二世代型の武装がメイン表示され、武器毎にカテゴライズされている。

 近距離、中距離、遠距離のカテゴリーに更に枝分かれして近接武器、近接射撃武器等々――。

 とにかく、分別だけでも凄い数だ。

 近接武器のカテゴリーも、刀タイプ、中東の剣やクレイモア系統、ロングソードにダガー、ナイフ、ハンマーに斧等……多すぎだな。

 何気なく武器の名前の羅列を眺めていると――。


「……なに、してるの……?」

「う?」


 いつの間にか後ろに居た更識さんが表示された武器の羅列を眺めていた。


「ちょい訳ありで今日から打鉄が専用機になるんだが、その改修or改造&せっかくだし武器も自分で決めようかなってね」

「そ、う……。 ……武器なら……薙刀――」

「薙刀? ……使ったことないが初心者でも使えるか?」

「…………」


 ……答えない=無理って事かな。

 そう思い、カテゴリーを変更して眺めていると――。


「……あ、の……」

「ん?」

「……なんで……私に構う、の?」


 軽く首を傾げて訊いてくる更識さん。


「……うーん、何でかと言われると返答に困るかな? ……でもさ」

「……?」

「関わりを持った子が、困ってるのに力を貸さないのもおかしな話だし、急に構わなくなるってのも変だろ? ……なんて、言ってる事と聞かれた事の内容が合ってなかったな、ははっ」


 苦笑を溢しつつ、俺はそう言う、表示されたディスプレイには打鉄の全身像がゆっくりと右回転して回っていた。


「……まあ、更識さんにとって迷惑なら止めるけどな。 人の嫌がる事や迷惑になることをしてもいつか自分に跳ね返るだけだし」

「……そ、ぅ……」


 俺の言葉を聞き、短く返事をした更識さん。

 気になって振り向くと一瞬びくっと身を震わせた。


「あ、……の……」

「……?」

「さっ、きは……ごめ、……なさぃ……。 そ、それだけ……じ、じゃあ……」


 そう言い、踵を返すように慌てて整備室を出ていく更識さん。

 ……よく分からないが、さっきの拒絶したことに対して謝ってくれたのだろうか?

 考えても人の心というのは簡単には読めないので分からないが――何にしても謝ってくれたのは事実だ。

 そう思い、俺はまた打鉄の装備を見ていくのだった……。 
 

 
後書き
多分色々捏造してるかも

まあ原作も詳細ちゃんと載せてないし構わないよね

モッピー知ってるよ。
五人の中でモッピーが一番歌が上手いって事。

    _/⌒⌒ヽ_
   /ヘ>―<ヘヽ
   ((/ ̄ ̄ ̄\))
   /    ) \
  /  | | //ヽ ヘ
  |  ハ | /イ | |
  レ |/ レ| N\|||
  /| |≧ ヽ|≦ |||
 / ヽ|゙    ゙|/ /
 \_(ヽ  ̄ /⌒)ヽ
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 / /ヽノ   \_ノ|
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ 
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