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問題児たちが異世界から来るそうですよ?  〜無形物を統べるもの〜
一族の物語 ―我/汝、悪である― A
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れ以上の戦果を出している。

そんな中、ヤシロはもう出し惜しみをする必要はないと感じて・・・その詩を、唱えた。

L'an mil neuf cens nonante neuf sept mois,(年は一九九九年と七ヶ月)
 Du ciel viendra vn grand Roy d'effrayeur:(恐怖の大王が天より姿を現わすだろう)
 Resusciter le grand Roy d'Angolmois,(彼はアンゴルモアの大王を蘇生させ)
 Auant apres Mars regner par bon-heur.(その前後は火星が幸せに支配する)

その瞬間、二人の魔王が・・・恐怖の大王と、それによって復活させられたアンゴルモアの大王が、この場に降臨する。
恐怖の大王はアンゴルモアの大王を復活させるのと同時に消え去ったが、アンゴルモアの大王はその場に残る。

「な・・・なんや、あれは。」
「大丈夫だよ、蛟劉お兄さん。あれ呼んだの私だからっ。」

事実、現れたアンゴルモアの大王はアジ=ダカーハの分身体だけを倒していき、プレイヤーには被害を出していない。

「魔王を呼び出せるって、もう・・・」
「あの魔王が現れる、っていうのが私の物語だしね〜。仕方ないよ、こればっかりは!」

そう言いながらも、ヤシロはとても楽しそうである。
こんな状況でもない限り使えない百詩篇。それを使えて、さらには一切容赦しなくていいという状況が楽しくて仕方ないのだろう。

「なんや、えらい楽しそうやな。」
「不謹慎かな?でも・・・うん。楽しいよ。お兄さんの力に慣れてるのが、すっごく嬉しい。」

そうはっきりと言ったヤシロに、これ以上言っても無駄だと判断した蛟劉は肩をすくめるだけであった。

「おー・・・遠くから見てても分かったけど、兄さんかなり本気だなー。封印全部解いて、さらに檻の中の妖怪たちの力も十二分に引き出して・・・やっぱり、これが当主と分家の差なのかな。」

自分は十分にしか引き出せないので、その差を湖札は感じていた。
が、それどころではないことをすぐに思い出して・・・

「さて、と。私は兄さんの方に行ってくるから、こっちはお願いしていいかな?」
「湖札お姉さんはあっちのお手伝いなんだ?」
「うん。私がいかないと、兄さんは完全にはならないし。」

そう言って、悪魔の翼をはやした湖札は一輝の元まで飛ぶ。
その途中で、一つの主催者権限を発動させながら。

『ギフトゲーム名“汝、知を読むもの”
       参加資格
        ・知に富むもの。

       勝利条件
        ・我が写し身を、意思をもって破壊せよ。

       敗北条件
  
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