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アラガミになった訳だが……どうしよう
原作が始まった訳だが……どうしよう
31話
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んな優しいこと言っても私は手加減無しですよ?」
うーん、一瞬期待していたんだがな。まぁいいさ、最初から回避に徹するとは決めていたからやることに変わりはないさ。
「んじゃ、時間は十分、オラクルの補充は三回まで、俺は回避と防御のみ、これでいいな?」
「はい、じゃあ行きますよ!!」
その言葉も直後、まるで地を這うように低い体勢で地面を蹴り、ジグザグとした軌道で俺に迫る。
成る程、カノンの体の重心がやたらとブレるせいで非常に捉えにくい動きになっているな。それに体勢があそこまで低くては攻撃も中々当てにくい、特に人間より大きいアラガミにとっては相当厄介だろう。
攻撃面でも、相手の懐に潜り込むには最適とも言える状態なので、彼女のゼロ距離射撃とも上手く噛み合っている。
こうして分析するとあの動きをあの速度を維持したまま出来るようになるまでに、並大抵ではない努力を払い幾度もの挫折を乗り越えたのだろう。
そう考えると思わずカノンを抱き締めて褒めてやりたくなるのだが、その努力を持ってしてこちらに襲いかかってくるのだからそうもいかない。
俺の膝の辺りの高さからカノンの神機から砲撃が放たれる。一度に大量のオラクル細胞を放つブラスト型神機の特性故の、回避の難しい程の大きさの砲撃。これは回避するのは少々危険だが、カノンの目的が分かっている俺としては防御はできないな。
事実、俺の読み通り砲撃の影に隠れてカノン自身の神機による打撃が、今しがた俺のいた場所の地面を砕く。
「甘いですよ」
そう言ってカノンは地面を叩いた時の衝撃を逃さず、俺の方へ跳躍して距離を詰める。
文字通り目と鼻の先の距離まで近づいたカノンの膝蹴りが、寸前で防御に回した腕に食い込む。威力はさしたるものではないが、衝撃は中々で体勢を若干崩させられる。
「つ・か・ま・え・た」
神機を持っていない方の手で俺の肩を掴み、俺の体を引き寄せて神機の銃口を押し当てる。
………マジでヤバくないか?









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