第二十七話 新たな旅へ
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ルドマンさんから譲り受けた船に乗り、私たちは旅を続けていた。
「こんなにいい船をくれるなんてルドマンさんも随分太っ腹よねー」
「ホント、二つの意味で太っ腹だよ」
「ビアンカ、ミレイ。ルドマンさんに失礼な気が」
「気がするではなくて本当に失礼だと思いますが」
「マーリン、アベル。冗談なんだから真に受けなくてもいいのに」
私はそう言って海のほうへと目を向けた。
どこまでも海、海、海。陸地は影も形も見当たらない。
「なんか暇だ〜」
とドラきち。
「確かに暇ですな。魔物もミレイ殿のトヘロスで出てこなくなっておりますし」
と、ピエール。
「だったら俺と剣の稽古でもするか、ピエール」
「ああ。よろしく頼むぞジョー」
そしてジョーとピエールは剣の稽古を始めた。
この二匹は剣士同士仲が良く、基本的には重苦しいしゃべり方をするピエールもジョーに対しては砕けた口調になる。
「うりゃ!そりゃ!」
「えいや!とうっ!」
二匹が剣で打ち合う様子を見ながら私は甲板に寝転がってスラリんちゃんを撫でていた。
「スラリんちゃんの体って柔らかくって気持ちいい〜」
「スライムだからね、プルプル」
「けど、スライム族みんな柔らかいってわけじゃないでしょ」
私が聞いているのは、はぐれメタルやメタルスライムといったメタル系スライムだ。
「メタル系スライムのことだね。プルプル。メタル系のスライムは元々僕たちと同じスライムだったんだよ。けど何匹かのスライムが群れからはぐれちゃったんだ。プルプル」
「それで、はぐれスライムはどうなったの?」
「はぐれちゃったスライムは魔物に襲われながら旅を続けていたんだ。そんなある日、そのスライム達はエルフと出会って、『魔物に襲われないようにしてください』って頼んだんだ。プルプル」
「それでそれで?」
「エルフはいい人だったからスライム達の体を魔法金属のオリハルコンにして、更にとても素早くしたんだ。それがメタル系スライムの始まりなんだよ。プルプル」
「へぇー。そうだったんだ」
あのメタル系スライムのルーツがそんなんだったとは。
「みんな!大陸が見えてきたぞ!」
「ようやく陸地か」
船に揺られること5時間。長かった。長かったよう。
「停泊の準備を」
「了解ですじゃ」
アベルの支持にマーリンが従った。
その後大陸に船を止め、私たちは降りた。だが降りた大陸は砂漠だった。
「熱っ!死の火山よりも熱い!」
「それに砂漠ですから砂嵐が起きるかもしれません。早く町なり村なりを見つけないと」
ピエールが言った。
「そうだ!(お
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