第八十三話 卒業式に向けてその一
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第八十三話 卒業式に向けて
テストの結果が正式にわかった、琴乃はその結果をクラスメイト達に笑顔で話した。
「里香ちゃんのお陰でね」
「成績上がったのね」
「そうなったのね」
「いやあ、よかったわ」
満面の笑みでだ、クラスの後ろで立って集まったその中での言葉だ。
「順位はあまり変わってないけれど」
「点数がなのね」
「上がったのね」
「そう、だからね」
それでだというのだ。
「満足してるわ」
「それは何よりね」
「私も成績上がったし」
「私もよ」
「私はそのままだったけれどね」
それでもだとだ、クラスメイト達も言うのだった。
「この分だと推薦貰えそうね」
「大学への推薦ね」
「八条大学のね」
「うちの大学ってあれよね」
その八条大学についてもだ、琴乃は言った。
「高等部からの推薦多いのよね」
「かなりの割合で行くわね」
「普通に七割?」
「八割じゃないの?」
「とにかく多いわね」
つまり相当に成績が悪いか他の大学に行く生徒以外は八条大学に行けるというのだ、割合的にはそう言えた。
「あの大学生徒数桁外れだからね」
「他の学校から来る人も多くて」
「留学生もね」
「物凄く多いからね」
「そっちもね」
「推薦でそれだけ入れても」
高等部の生徒のうちの八割をだ。
「平気なのね」
「学生数何万よ、あそこ」
「確かにうちの高等部も相当多いけれどね」
「それでもよ」
「大学はもう一桁多いから」
それでだというのだ。
「高等部の推薦が多くてもね」
「大丈夫なのよ」
「そうなのね、その高等部も」
琴乃達のいるこちらもだった。
「留学生多いわよね」
「学園全体でね」
「多いわよね」
「世界中から来てるからね」
特定の国からだけでなくだ、八条学園は留学生を受け入れているのだ。この学園の特色の一つでもある。
「アメリカとか中国とかね」
「東南アジアからも来てるし、中南米も」
「オセアニアからもね」
「欧州やロシアからも来てて」
「アフリカからも」
「うちのクラスにもいるしね、留学生」
琴乃は自分達のクラスのことも話した。
「アッチャラーン君とビンセント君とニカワ君」
「タイ、イギリス、南アフリカね」
「本当に国際色豊かよね」
「そうよね、そういえばアッチャラーン君って」
そのタイからの留学生のことがここで話された。
「仇名また変わったわよね」
「今の仇名はチャンチャカチャーン君?」
「さっき男子がそう呼んでたわね」
それが彼の今の仇名だというのだ。
「その前はチョイナチョイナ君だったわよね」
「そのさらに前はチョンボチョンボ君で」
「他にはアッチャカチャーン君」
「アーレンソレマ君って
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