暁 〜小説投稿サイト〜
でんきタイプで縛りプレイ
1話:旅に出る引きこもり少年
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 ポケモンといえば、だいぶ前にアニメ特別番組で二時間ほどでリーグチャンピョンになって、さらに150匹をもゲットした伝説の主人公・レッドがいた気がする。

 さすがに俺には二時間ででんきタイプ統一パでゲームクリアできる自信はないけど、目標は一ヶ月ぐらいでいいかな……いや1年。

 ゲームをしていた頃は50時間もあればリーグチャンピョンになれただろうし、1年で本気で頑張ってチャンピョンになって、俺の嫁を探す旅に出ようと思う。

 ふっ、やれやれだぜ。俺はスタート地点である、この世界の俺の2階の部屋から1階に降りては母親らしき人と話をして……

「ハルト、引きこもりだったアナタがやっと旅へ行く気になってくれたのはいいけど、野生のビッチには気をつけるのよ」

 ………今のは野生のピッピと聞き間違えたんだな、きっと。

「あと、お隣さんとこのレッドママやその他近所の奥様方にも気をつけるのよ? もうこの町の可愛い男の子はハルトしかいないんだから、食べられないようにね……」

 なにそれ、こわい。

 俺の旅立ちを祝うはずだった母親な潤しき若妻が本気で心配していた。

「あのメスブタ共の毒牙にかかるくらいならいっそのこと今この場で私がハルトを……」

 ……あの、これ子供も見るテレビで放送されるんだよな?

「そ、そんな心配しなくても大丈夫だって。母ちゃん、い、いってきます……」

 俺は身の危険を感じ、我が家?を後にした。

 目指すはオーキド博士の研究所。道中は近所の奥様方には遭遇しなかった。

 本気で安堵している俺がバカらしい。

 オーキド博士の研究所は他の建物より目だっていたから迷子にもならなかったがな。

「おぉっ、ハルトよ。無事にワシの研究所まで辿りつけたか、本当に安心したぞい」

 おい、頼むから本当に不安にさせないでくれ。

 まだ戦闘もしていない序盤の中の序盤だぞ。

 もういい、早くポケモンをおくれ。

「すまぬ、ハルトよ。新人トレーナーに渡すはずの御三家はもうないのじゃ。お前さんが引きこもっていた一ヶ月前にはレッドやグリーンたちにあげてしもうたわい」

 そ、そんなバカな。手持ちのポケモンなくして草むらに入り野性のピッピに遭遇したらどうするんだ。

 しかし俺は【でんきタイプ】でプレイしなきゃならないので、御三家であるヒトカゲ/フシギダネ/ゼニガメはどの道手にしてはならない。

 だから、レッドやグリーンと、他の新人トレーナーたちにあげて正解なのだ。

 だったら、あまり見てないけど、アニメのサト〇君の相棒になったあのピカチュウをもらえるのだろうか?

「うむ、それでじゃが実は今朝方にハルト君専用ボールというのがこの研究所に届いてあってな、未熟者な
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