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転生者の珍妙な冒険
ちょっとした小話2
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。二部屋あればこいつ等も満足に泊まれるだろう。」
そう宿の女将に言い置いて去ろうとする俺の救世主。
イカン、礼もせず名前も聞かないで見送るのは流石に失礼だ、手持ちがアレだから礼は出来ないけど、せめて名前でも・・・!!
「す、すいません! ちょっと手持ちがアレなんで、礼は出来ないですけど、せめてお名前だけでも教えてください、後日お礼します!!」
そう言うと、その金髪灼眼の男(・・・・・・)は振り向き、少し睨みながら
「人に名を尋ねる時は、己から名乗るのが礼儀だろう・・・?」
と言った。
確かにその通りだった。俺は慌てて言い直す。
いや、言ってることが正論だからだしね? 断じてこの男の人の圧力が半端なかったからとかじゃないからね!?
「そうでしたね、すみません。俺は夜集阿 聖斗って言います。」
そう言うと、その人は少し驚いた風に目を開いたように見えた。
が、次の瞬間にはさっきまでの表情に戻っていた、錯覚か?
「そうか・・・。良い名前だ(コイツが俺達の存在を勘付いたガキか)・・・。」
・・・・?
何か今、変な言葉が聴こえたような・・・・・、気のせいか?
首を傾げる俺を完全無視して、男の人は芝居がかった仕草で名乗りを上げた。
「よし、ヨシュア。俺は名乗る程の者でもないが、君の要望に応じて名乗ってやろう!!」
いや、絶対に名乗る程の者だって思ってますよね? メッチャ自分大好きですよね?
そんな俺の心の声にもめげず(まぁ聴こえてないんだろうが)、大きく手を広げて彼は名乗った。


「俺の名は、ディノ=ブラドだ!!!!」


そう言って笑う彼の口から、牙のようなものが見えた気がした。





【小話6 邂逅のその後】

〜どこか分からぬ所〜
「ふん、あのガキ・・・。中々に戦えるようだが、覇気がない。このディノ様の敵では無いな・・・・。」
そう呟き、男は闇の中へと去って行った・・・・。



〜その頃、ディノと別れたヨシュア達は〜

「クソッ、冷静に考えたらディノさんは1人で泊まってたんだから部屋がシングルなのは当たり前だよな・・・!」



ディノさんが去った後、皆にもう一部屋できたってことを伝えて泊まる事にした。したんだが・・・・。
「空いてる部屋、ダブルとシングルだってよ・・・。」
「「「え?」」」
俺の報告に固まる皆。そりゃそうだ。
俺らのチームで部屋を取るには、ダブルの部屋が2つ必要だ。若しくはシングル4つだが、金がかかりすぎる。
「こ、困りましたね・・・。」
「えぇ、まさかヨシュアさんとフォードさんをシングルに押し込める訳にもいきませんし、かと言って私たち女性陣でも2人でシングルはキツイですし・・・。」
そうなんだよな〜・・・。
オッサンがデカすぎて、ち
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