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問題児たちが異世界から来るそうですよ?  〜無形物を統べるもの〜
王と女王 D
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もとまらぬ速さで抜刀し、剣の最も弱い部分を正確に切り裂いて、武器を破壊する。

「エ、エクスキャリバーがぁ!?」
「兄さん!」
『オウ!』

オベイロンが手に残った柄・・・エクスキャリバーとやらの柄を見ながら叫んでいるのを無視して、体の主導権を入れ替える。

「さあ、まだ抵抗するか?自分のゲームでギフトが封じられ、武器も壊された。・・・もう出来る抵抗はないだろ。」
「ヒッ・・・いやだ、死にたくない!死にたくないィィ!!」

そう叫びながら、オベイロンは走り出す。逃げるつもりなのだろう。

「ギフトさえ!ギフトさえ使えれば、あんな奴は!」
「へえ、自信満々だな。ならその願い、叶えてやるよ。・・・俺は今ここに宣言する。俺は・・・俺だ!」

一輝はそう、自らを確立した。
善であるとも、悪であるとも名乗らず、自らは自らであり、他の何物でもないと、確立した。・・・ラプ子から出された条件を、ラプ子が求めた以外の方法で成して・・・主催者権限を、発動する。
 そして同時に、オベイロンの主催者権限が解除された。

「私の主催者権限も解除されただと!?一度開催したゲームを強制的に終了させるだなんて・・・っ!」

オベイロンは自らのゲームを強制的に終了されたことに驚愕し、降ってきた契約書類を手にとって、さらなる驚きを見せる。

「何だ、これは・・・なんなんだ、この契約書類は!?お前は一体・・・!」
「俺は外道だ。正義でも悪でもない。ありとあらゆる道を外した、ただの外道だよ。」

そう言いながら笑みを見せる一輝に、オベイロンは心から恐怖した。
神霊として生まれたオベイロンが、心から、である。

開催されたギフトゲーム。その名前は『一族の物語 ―貫きたい意思』。契約書類の内容もまた謎に包まれた文章であったが、オベイロンが驚愕し、未知ゆえの恐怖を抱いたのは、そこではない。彼が驚いたのは、契約書類の色だ。
普通、契約書類の色は三種類である。

主催者権限を持たないものが開催する際の、ただの羊皮紙による契約書類。
主催者権限を持つ善神の類が開催する際の、輝く契約書類。
主催者権限を持つ悪神の類、魔王が開催する際の、黒い契約書類。

だが、一輝が今発動した主催者権限によって現れた契約書類は、そのどれにも属していない。その色は・・・白黒(モノクロ)
おそらくこれが、一輝という人間を最も表している主催者権限と言えるだろう。

「こんなの、こんなのありえない!こんな主催者権限、箱庭のルールに・・・!」
「そんなことを考えていられるほど、余裕があるのか?」

オベイロンが何か叫んでいるが、一輝はそんなこと気にもしないで殴り、重力を強化してその場に縛りつけて殴り続ける。
最後に重力による縛りをなくして蹴り、オベ
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