プロローグ
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『ククク、それでこそ我らが王の器。いいだろう!我々を受けれることができたのなら、我々はお主を王を認め、力を貸してやろう。』
黒い太陽がそう発すると周りの闇がまた集まりだし、黒い竜と魔人を創りだす。
『『『さぁ、我々を受け止めてみるがいい。創造主にすら忌み嫌わられた存在を!』』』
「姉さんだけは俺が護るだぁぁぁぁぁぁあ!」
三体は再び闇に戻ると自分の身体に入ってくる。
「ぐうぅぅぅぅぅぅ…」
闇が自分の中にはいってくると同時にいくつもの負の感情が流れ混んでくる。
寂しい
怖い
認めてほしい
愛されたい
受け止めて
「あぁ……」
負の感情が心の中で渦巻き、精神を蝕んでくる。
なぜか、ポロポロと涙が頬を伝う。
「悲しかったんだな……誰にも愛されず、孤独だったのか…お前らを必要とする奴らはみんな、利用することしか考えていなかったんだな。本当の意味でお前らを必要とするやつはいなかったんだな。」
なぜか、理解できてしまったのだ…彼らが負った感情を…
「なら…俺がお前らを必要としてやる……だから、俺に力を貸してくれ!大切な人を護るために!これ以上、失わないために!!」
精神を蝕んでいた闇が止まり、身体に馴染んでくる。
『全てを受け入れる器…例えそれが闇であろうとも。流石は我らが王…そして、王が我々を必要とするならば、その期待に応えよう!!我々の力を存分に使うがいい!』
そして、再び世界が動きだし、男が姉に刃物を振り下ろそうする
「やめろぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!」
自分から闇が吹き出し、姉の命を奪おうとする男を吹き飛ばす。
そして、糸が切れたかのように身体から力が抜けていき、意識がとぶ。
◆
ガバリと布団を跳ね飛ばし、身体を起き上がらせる。
「っ!……夢か…はぁ、よりにもよって、あの時の事を夢で見るとか、最悪でしょ…」
『フフ、また懐かしいものを見たものだな、王よ。』
頭の中で夢で聴いた声が反響する。
「はぁ、ホントだよ。今日はおれにとって大事な日なのによ。」
『あぁ、そうであった。今日はプロ認定試験だったか?フフ、それでも我らが王ならどんな相手でも負けわしない。』
「ハハ、邪神様が言うと説得力が違うな。なぁ、アバター?』
一人、誰もいない部屋で内なる者に言葉を交わす。
「さぁ、さっさと準備して行きますか!」
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