A's編
第三十二話 中
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ですか。それが主の願いであるのならば反対はいたしません」
「それで………ここから出る方法なんやけど……」
はやてちゃんが口にしてくれたが、そう、それが一番の問題だ。前にリインフォースが言ったように過去の持ち主とは状況が異なるのだろう。はやてちゃんが意識があることが違うと言っていた。ならば、そこを足掛かりにして何とかできないのだろうか?
だが、優秀なデバイスというのは主が求める答えを先に用意していたらしい。
「―――少年、外で戦っている女性は、あなたの仲間ですか?」
「え? あ、ああ、なのはちゃんのこと? うん、僕の友達だよ」
女性と言われて一瞬わからなかったが、そういえば、なのはちゃんは大人に変身できるのだった、と今更のように思い出して、あわてて頷いた。
僕の答えを聞いたリインフォースさんは、僕の答えを聞いて、目をつむって一瞬考えた後、改めて口を開いた。
「外の彼女に協力していただければ、この状況を何とかできるかもしれません」
「ほんまか!?」
それは僕にとってもはやてちゃんにとっても朗報だった。そして、先を知りたいであろうはやてちゃんの気持ちを酌んでか、問われるまでもなく先を続ける。
「ええ、外の彼女からの純魔力による攻撃で、私を動かしている防御プログラムを一時停止に追い込みます。その一瞬で、主のマスター権限で身体の権限を取り戻し、防御プログラムをパージ。あとは、パージし、顕現した防御プログラムを破壊してしまえばいいでしょう」
淡々と告げるリインフォース。だが、それは言うは易しというやつではないだろうか。僕としては遠目にしか見ていないから何とも言えないのだが、まず、外のリインフォースに攻撃を与えることが難しいように思える。それからの展開に関してはリインフォースとはやてちゃんに任せるしかないんだろうけど………。
「それしか手がないんやな?」
「時間などを考慮すれば」
「なら、やるしかないな」
ぽん、とまるで買い物をするようにはやてちゃんが気軽に言う。しかし、いくら気軽に見えようとも、それしか手がないのであれば、動くしかないのだ。例え綱渡りだったとしても、やらなければはやてちゃんの未来が掴めないというのであれば。
しかし、この作戦は………。
「ごめん、僕ができることはほとんどないけど………はやてちゃん、頼むよ」
そう、僕にできることは本当に応援だけになってしまうのだ。だが、それでもはやてちゃんは、まるで僕を元気づけるように笑いながら言う。
「そうやな、ショウくんは、私のかっこいい活躍を見とればええよ」
確かに、それだけのことをやれればかっこいいだろう。それを目の前で応援する。まさしく特等席ではないだろうか。
「
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