暁 〜小説投稿サイト〜
ハイスクールD×D 〜聖人少女と腐った蛇と一途な赤龍帝〜
第2章 滅殺姫の憂鬱と焼き鳥の末路
第23話 目覚め
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ズバン!』ひっ!」

 ……スゲーな部長。この空気の中まだ説得しようとしてるよ。一方台所からは

「いけないいけない。うっかりまな板ごと切っちゃったわ」

「黒歌お姉ちゃん、気を付ける」

 黒歌姉と龍巳のいつも通りの仲のいい会話が。この空気の中いつも通りは逆に怖い。

 神裂家の面々は両親が出張でいないためここ最近は朝晩と食事は俺の家でとってる。んで、黒歌姉は料理部に入るほど料理が得意なため母さんと一緒によく台所に立っている。そしてお姉ちゃん大好きの龍巳もよく手伝いをしている。そんなわけで急遽開かれた家族会議の間朝食の準備を任せたんだけど……失敗だったかもしれん。なんせ台所には包丁や火など危ないものがいっぱいあるんだよ。いつこっちに飛んでくるか気が気じゃない。

「で、ですから、お父様とお母様にはご了承頂けr『ベキッ!』っ!」

「ん、菜箸折れた」

「気を付けなさい龍巳。味噌汁が手に散ったら火傷するわよ」

「ん」

 部長、今度は悲鳴を上げなかったな。ちなみにさっきの音は龍巳が味噌汁に味噌を溶かしてた時に使ってた菜箸を折っちまったようだ。龍巳なら手で溶かしても火傷はしないんじゃないかな〜。 ←現実逃避

「あれ? まだやってたんですか?」

 そんな中制服に着替えた火織がバスタオルで髪を拭きつつ入ってきた。くっ! もう上がっちまったのか! たまにうちのシャワーを借りることがあるんだけどその時はバスタオルを届けるなどの理由を見つけてすりガラス越しに火織のシャワー姿見に行くのに今日は行けなかった!

「火織……」

 あ、部長がすがるようにして火織を見てる。部長の両サイドに座るアーシアとレイナーレも同様。もう部長、年上の威厳が全くないな。そしてすがられた火織はリビングの様子と、次に台所の様子を眺めると

「ハァ……」

 状況を理解したのかため息をついた。そして

「いいんじゃないですか? 住まわせてあげても」

 と言った。っていいのかよ!? その言葉を聞いた瞬間部長、アーシア、レイナーレはパァァと救われたような笑顔になった。まああの凄まじいプレッシャーから開放されたからな。さっきまでこの場を支配していたプレッシャーは今は火織に向かっている。

「火織!」

 あ、黒歌姉が最初に動いた。

「年頃の男女が同じ屋根の下に住んでいいわけないじゃない!」

「そうは言うけどさ黒姉、私達だって寝る時以外はほぼいっつもこっちにいるじゃない。それでもイッセーは何も起こさなかったんだからこれからだって何も起きないわよ。それに二人の事情は知ってるでしょ? ここで放り出すの?」

「うっ! それは、そうだけど……」

「おじさんとおばさんはなにか問題ってあります?」

「い
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