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真鉄のその艦、日の本に
第十話 本音と建前と
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2人とも息が上がっていた。肩が激しく上下していた。


「………お前の言う通りだな。理屈をこねるのは、もう終わりだ」

しばらく続いた沈黙を、瀧が破った。
瀧の四角い顔は強張り、その目つきは今までとは違い、血走り、そして鋭かった。

「俺はお前らが憎い。俺を良いように使った東機関も、俺たちに助けられてる事も知らずぬくぬくと暮らしてる日本人も憎い。そして何より今は、上から目線で知ったような口ばかり叩いている、上戸!貴様が憎い!」
「……そうよ。あなた達は自由を欲しがって逃げた。なら、ゴチャゴチャと大義名分なんかで自分を縛らず!どこまでも自由に!自分自身の気持ちだけぶつけていらっしゃい!」
「ブッ殺してやる!」

瀧と上戸が大地を蹴ったのは同時だった。
人でなしの戦いは、まだ始まったばかり。



第十一話に続く。










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