暁 〜小説投稿サイト〜
ハイスクールD×D 〜聖人少女と腐った蛇と一途な赤龍帝〜
第1章 動き出す日常と新たな仲間
第20話 アーシア・アルジェント
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さすがに今回は黒姉も擁護は出来なかったわね。慰めてはいたけど。まあそんなこともあり2人はなんとか持ち直しまたみんなの輪の中に入っていった。

 ちなみにこの時アーシアが注文方法から料理の食べ方まで何一つ分からなくってヘコんだあげくみんなに慰められる羽目になったのはまた別の話ね。

 お昼を食べた後は食休みを兼ねて今話題の3D映画を見た。アーシアは今まで3D映画を見たことがなかったばかりか、映画館で見たことも無かったらしく大画面で見る3Dの迫力に終始キャーキャー言っていた。私達の中で一番堪能してたわね。

 映画を見終わった後には今度は洋服を見ようとみんなで洋服屋さんに突撃、その店が見える位置で部長と朱乃さん、そして私はちょっと休憩にお茶を飲むことになった。

「みんな元気ね。流石に私は疲れて来たわ」

「あらあらリアスったら、歳かしら?」

「張っ倒すわよ朱乃」

「私もちょっと疲れました」

「あなたは午前中説教してたからでしょう?」

「火織ちゃん、今回もお楽しみでしたの?」

「……少しだけ」

 そんな取り留めのない話をしてたんだけど……ちょうど3人だけだし気になってたことを聞くことにしよう。

「あの部長、ちょっと真面目な話をしてもいいですか?」

「あら、何かしら」

「アーシアの今後のことです」

 その私の言葉に2人共真面目な顔になる。

「実際の所どうするつもりですか? 友だちになったのはいいとして、彼女には本気で行く場所がありませんよ? 眷属にするならまた話は別でしょうけど」

 その言葉に部長は持っていたカップを置くとハッキリと言った。

「私からアーシアに眷属の話を持ちかける気は無いわ」

 正直に言ってその言葉はちょっとばかり意外だった。

「あの、なんでですか?」

「確かに彼女の持つ神器(セイクリッドギア)聖母の微笑(トワイライト・ヒーリング)は悪魔でも癒すことの出来る強力なもの。加えて私の持つ最後の駒、僧侶(ビショップ)とも相性は抜群。できることなら私の眷属になってほしいわ。それに彼女自身のことも私は気に入ってるしね。出来る事ならこれからも一緒にいたいと思うわ」

「あらあら、ではどうしてですの?」

「……問題は彼女の性格よ。もし私から眷属になるよう持ちかけたら彼女は心の内でどう思っていようと了承するでしょうね。助けてもらったお礼として。でもそれでは将来絶対に後悔するわ。悪魔となれば今まで信仰していた神に背くことになるし、お祈りもすることも出来なくなるもの。彼女がそれに耐えられるかどうか……私には自信がないわ」

 ……確かにアーシアなら部長に頼まれれば自分のことは二の次にして悪魔に転生しそうね。何かしら助けてもらった恩返
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