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機動6課副部隊長の憂鬱な日々
番外編
番外編5:ある執務官の恋愛事情
第1話
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来てくれたのだから、私自ら歓迎しないとね」

「ですが!」

「それに君たちが側にいてくれるなら私は安全だ。 そうだろう?」

「はい・・・」

そんなやりとりが2人の間でなされている間にもフェイトは歩みを進めていく。
そして20mほどの距離をおいて向かい合う。

「ジェイル・スカリエッティ。 あなたを逮捕します。 おとなしく投降しなさい」

「何を言う。 私達がおとなしく投降するものか!」

トーレがフェイトを睨みつけながら声を荒げて言う。
そして腰を落として構えをとる。
それに合わせるように、隣に立っているセッテも構えをとる。

「仕方ないね・・・。バルディッシュ!」

《Yes sir》

フェイトがバルディッシュを構えた直後、トーレは地面を蹴る。
地を這うように高速で飛んでくるトーレの姿を見据えるフェイト。

身体をひねって繰り出されるトーレの斬撃をバルディッシュの刃で受け止めると、
その衝撃を利用して後方へと飛ぶ。

「逃がさない!」

そのフェイトの動きに対してセッテはブーメランブレードを両手で投擲する。
フェイトは回転しながら自らに迫るブーメランを上下の動きだけで回避すると、
洞窟の壁に足をついて勢いを殺し、壁のそばに着地する。

顔をあげたフェイトにセッテとトーレが同時に迫ってくる。

「これは、さっさと全力出さないとダメだね」

フェイトは呟くように言うと、バリアジャケットのベルトにぶら下げてあった
小さなケースからAMFCの筐体を取り出し、カートリッジをセットしてから
ケースへと戻す。

「バルディッシュ、ザンバーフォーム」

《Yes sir》

バルディッシュの形状が変化し、黄金色に輝く大剣が姿を現す。
そして、フェイトはバルディッシュを振りかぶるとセッテに向かって飛んだ。

(うん。AMFCのおかげでずいぶん身体が軽くなった)

フェイトは口元に小さく笑みを浮かべると、目前に迫ったセッテに向かって
バルディッシュの刃を振りおろす。
対してセッテは残った2本のブーメランブレードを使ってフェイトの斬撃を
受け止める。

「ぐっ・・・」

苦しげな声がセッテの口から洩れる。
2人の鍔迫り合いは徐々にフェイトが押し込んでいた。

「はあぁぁぁっ!」

気合のこもった声がフェイトの左から響く。
フェイトが目を向けると、トーレがすぐ目の前まで迫っていた。
その腕にあるエネルギーブレードはフェイトの首を刈り取らんしていた。

「くうっ!!」

トーレのブレードを左腕のアーマーで受け止めたフェイトが歯を食いしばる。
一方、受け止められるとは思っていなかったトーレも苦々しげな表情を浮かべる。

「くっ・・・
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