新たな絆は抑止の鎖
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?」
ただ、姉者の返答は威嚇。ああ、アレだ。姉者が酔った時になるアレだ。
霞だからまだ威嚇だけに済んでいるが……徐晃だと拙いな。
とりあえず、慣れている私が近づいてみよう。
「うぅ……しゅーりゃぁん」
そんな瞳を潤ませて私を見ないでくれ姉者。抱きしめたくなる。
「……ふへへ♪」
おっと、既に抱きしめていた。自分でも気づかない内に腕の中に収めてしまっていた。恐るべし姉者。まるで時が吹き飛ばされたようだ。
さらさらだ。この黒髪。手入れは怠っていないようで何よりだ。まあ、華琳様に褒めて頂きたくてだろう。
撫で続けていたらモノ欲しそうに私を見ているが……そうか、分かった。
「……♪ ゴロゴロ♪」
やはりだ。喉の裏を撫でて欲しかったのだな。
ああ、姉者は可愛いなぁ。ホント、可愛いなぁ。何時まで見ていても飽きない。
どうにか我慢して視線を外すと……霞と徐晃が何やらうずうずと落ち着かない様子だった。
そうか……姉者が可愛すぎて撫でたくなったのだな?
いいだろう。姉者の可愛さを理解したなら特別に許可してやる。私が抱きしめたままなら問題は無いだろう。
まずは霞……
「フーッ!」
「おおう……まるっきり猫やな」
どうどう。姉者、落ち着け。こいつは霞だ。こいつも猫のような奴だから問題は無いんだ。
ははっ、睨むな。事実だろう、霞? ほら、撫でて見ろ。
「……」
そうだ、いいぞ霞。もっとこう……優しい手つきで撫でてやれ。
頬を……そうだ。それでいい。
「……♪」
嬉しそうに目を細めて……なんて可愛いんだ姉者っ!
霞も姉者の可愛さを分かってくれたようだ。上機嫌に他の所も撫で始めたし。
だが……次が問題だな。徐晃、ちょっと近付くのは待ってくれ。あ、待てというのに。
「ガルルルルル」
ほら、威嚇の質が違いすぎる。そんな鋭い目をする姉者も大好きだ。
ん? おい、徐晃、何をしている。ダメだ。ダメなんだ。この時にさらに近付いたら……
「ガァーッ!」
「ぬわーっ!」
言わんこっちゃない。だから言ったろう?
幸い、私が抱きしめていたから腕がひっかき傷だらけになるだけで済んだが……本来は顔だぞ。
ははっ、震えずともよい。徐々に、徐々に慣れて行くモノだ。それが姉者だ。いつかは心を開いてくれるさ。
「しゅーりゃぁん! あいつなんかだいっきりゃいだぁ!」
そういえば何故そんなに拗ねているんだ姉者。私に話してみろ。
「だって、さっき――――」
うん、うん……なに? 華琳様に甘味を作って贈りたいからいいモノは無いかと聞いて、店長の店で出していないモノを一つ教えて貰ったが……手順が覚えられないのをバ
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