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問題児たちが異世界から来るそうですよ? 〜無形物を統べるもの〜
力と対価
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容を告げる。
「全ての敵を打倒しうる圧倒的な力。極めれば世界の理すらも打倒できる力が、欲しくはないかのう?』
「・・・それがあれば、あれを倒すことも出来る?」
一輝はそう言いながら、湖札が戦っている物を指差す。
「出来るであろうな。あれは生まれたばかり、それも失敗作じゃ。それを屠ることなど、
容易
(
たやす
)
いであろう。・・・ただし、奥義は習得できなくなるやもしれん。』
「奥義が・・・?」
「うむ。この力は、ありとあらゆる障害を打ち破る力となろう。さすれば、奥義も必要なくなるものだ。』
必要ない物は、会得できまい?それはそう言って、選択を迫る。
「・・・それでも、その力がないとあれは倒せないんだよね?」
「今の一輝の力では、まず間違いなく倒せぬ。あの小娘と力を合わせたところで、その事実は変わらんであろう。』
「それでも、その力があれば倒せるの?」
「何度も言っておるであろう。あの程度、倒せぬ道理はない。』
その言葉で、一輝の心は決した。
「なら、いいよ。その力を俺にちょうだい。」
「よいのだな?』
「うん。そんなことで二人とも生き残れるなら、それでいい。」
「ほう・・・当然ながら、対価もいただく。生命力を使うごとに徴収させてもらおうかのう。何、しっかりと睡眠をとれば戻る程度じゃ。』
「別にいいよ。それくらいなら、くれてやる。」
最後の確認は、
「これは契約じゃ。ワシがおんしに封印されて力を与える代わりに、使うたびに対価を徴収する力を授ける。これはおんしら人間から見ても、一族から見ても悪となる所業じゃぞ。』
「・・・別にいいよ。守りたい者も守れないなら、俺は悪でいい。・・・俺は、外道だ。」
一輝の心は、ここで決まった。
正しき道をたどっては大切な人も守れないなら、自分は悪でいい。
悪ですらなせぬことがあるのなら、自分は外道でいい。
「よき覚悟だ!より一層、楽しみになったぞ!』
そう言いながらそれは一輝に触れ、自ら一輝の檻の入口を開いて封印
される
(
・・・
)
。
そしてその瞬間、一輝の中に新たな力が生まれた。
そして、一輝はそれの使い方を本能的に理解して・・・空気を操り、湖札が戦っているそれに対して、ぶつける。
「・・・・・・・・・』
それはその攻撃を喰らって一輝の存在を思い出したのか、一輝の方を視て・・・驚いた、ように見えた。
まず間違いなく立ち上がることも出来なかったはずの一輝は、樹に手をついて立ちああり・・・そのまま、二本の脚で自立した。
外から見ても分からないが、折れていたアバラの全ては限定的に増加した万有引力によってつながれ、脚の骨も同じ方法によってつながったので、自力で立っている。
さらに言えば、叩きのめされていたことによって弱っていた
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