第零話 誕生!!正義の兄弟戦士その十二
[1/2]
[8]前話 [1]次 最後 [2]次話
「二人で探検してもらう、生身でな」
「いや、あんなところ仮面ライダーアマゾンでないと無理ですから」
「あそこは」
「川にも密林にもやばい動物が一杯で」
「普通に地獄じゃないですか」
「行ってみたいのなら止めはしない」
そうした場所に、である。
「既にアマゾンには五人行ってもらっているがな」
「その五人の人達まだ帰ってないですよね」
「日本に」
「うむ、長くて三日で行方を絶った」
そのアマゾンにおいて、である。
「どうしているのか私は知らない」
「今時アナコンダの餌じゃないんですか?」
「それか毒虫の何かにやられて密林の土になってるか」
「どっちにしても生きていないですよ、絶対」
「アマゾンですから」
「話はそれだけだ」
充分過ぎる『説得』だった。
「では今から君達を送ろう」
「はい、じゃあそのことはお願いします」
「学校に行きますから」
とりあえず学園生活はそのままだった。とにかく二人はヘリで大阪から神戸まで行くのだった。だがその神戸でだった。
ヘリを運転している兄ちゃんからだ、それぞれパラシュートを渡されたうえでこう言われたのだった。
「じゃあここでね」
「ここで?」
「ここでっていいますと」
「もうすぐ八条学園高等部の上空に来るから」
二人の通っているその学校のだ。
「降りてもらうよ」
「ってパラシュートで、ですか?」
「今から」
「うん、そうだよ」
実にはっきりとした返事だった。
「いいね」
「あの、俺達パラシュートとか使ったことないですよ」
「一度も」
「こういうのって確か特別な訓練が必要ですよね」
「自衛隊でも」
「うん、そうらしいね」
パイロットの兄ちゃんははっきりと答えてきた、今回も。
「僕は自衛官でもだったこともないけれどね」
「じゃあちょっとこれは」
「危ないんじゃ」
「いや、先生の言葉だから」
悪田部の、というのだ。
「僕あの人に雇われているパイロットだからね、言うことは聞かないといけないんだ」
「いけないとかそんなんじゃなくて」
「俺達は」
「さあ、飛んでね」
もっと言えば降りてくれだった、高空から。
「大丈夫、パラシュートがあるから死にはしないよ」
「それでも結構な衝撃ありますよね」
「二階から降りる位あるって聞いてますけれど」
「だから死なないから」
ここでこうも言ったパイロットだった。
「開けばね、パラシュートが」
「あの、開けばって」
「まさか」
「ここ三年チェックしていないパラシュートだけれどね」
普通は一年に一度は絶対にチェックしている、あくまで普通は。
「大丈夫だよ、ではいいね」
「ですからちょっと」
「俺達は」
「さあ、行った行った」
有無を言わせない口調だ、彼は副
[8]前話 [1]次 最後 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ