暁 〜小説投稿サイト〜
ソードアート・オンライン〜神話と勇者と聖剣と〜
DAO:ゾーネンリヒト・レギオン〜神々の狂宴〜
第四話
[2/5]

[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話
の尋常ではない数がコクト達を足止めするのに十分な力を発揮している。

 そう――――この蛇たちの目的は、恐らくコクトとラーヴェイの足止めだ。それが一体なんのための足止めなのかは分からないものの、その役割は確実に成し遂げている。現に、先ほどからほぼ全くコクトとラーヴェイはその場を動けないでいる。

 ノイゾは、無尽蔵に出現する小型のMobが、二人を足止めすることに最大限の力を発揮すると分かっているのだ。相当頭のまわる存在なのだろう。前回《白亜宮》内部に入った時に、一度だけ会ったが、その体が放つ重圧は非常に強大な物だった。

「ひゅるり、ひゅるり、なりひびく、さきひのみえないふぶきのよるぞ――――」

 祝詞を唱え、《凍》の力を解放する。猛吹雪を思わせる氷の斬撃が、漆黒の蛇たちを薙ぎ払っていく。さらにその斬撃の通った後が凍り付く。陣取りゲームの要領で、フィールドを使用不可能にする作戦だ。

 だが――――

「!?」
「馬鹿野郎、このウサ耳!」

 氷によって形成された影から、さらに蛇たちが姿を現したのだ。その数、数百余り。

「うおぁぁぁぁっ!?」

 たちまち飲み込まれたコクトとラーヴェイの悲鳴が、六門世界にこだました。



 ***


「このっ!何よ……せあっ!!」

 《妖魔槍》ソードスキル《アシッド・サンフラワー》五連撃。敵を追尾して攻撃する衝撃波を放つ、便利なソードスキルだ。だが、それが命中しても、影の蛇が姿を消すことはない。次から次へと、わらわらと湧き出してくる。

「気持ち悪いわね……このっ!!」

 続けて《妖魔槍》ソードスキル《ソリッド・カトレア》四連撃。旋回攻撃からの切り払い、切り払い、一発目とは反対向きに旋回攻撃。

「ハクナ!」
「はい!」

 ハクナが大きな弓に、光の矢を装填する。その数三本。リアルで再現できるのかどうかは、武術の心得などからっきしのコハクにはよくわからない。が、その矢は敵陣に飛び込むと、大きな水のたつまきを巻き起こした。

 ALO型《弓》ソードスキル、《メイルシュトロム・サジッタ》。ソードスキル使用による技御硬直時間(スキルディレイ)を、この世界では意志力で大分軽減できる。それを利用して、間髪入れずに次の弓ソードスキル。装填された光の矢が、鎌のように広がって蛇たちを薙ぎ払う。同じくALO型《弓》ソードスキルの一つ、《タイダルアロー》だ。

 それをしり目に、コハクも《妖魔槍》のエクストラ効果である衝撃波を飛ばす。薄紫色の衝撃波は、槍の振り方によってさまざまな形状に形を変えることができる。例えば、突き技をすれば槍の形の衝撃波が出現する。切り払いをした今回の場合、花びらを思わせる刃状の衝撃波が飛び、影の蛇たちを薙ぎ払った。

 
[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ