第十二・五話:ただ一人君の為なら〜黒歌side
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覗き込む
まるで私の心の底を見透かすように感じてドキドキしてしまう
「……俺のとこから離れるつもりなんだろ?」
「な、何いってるにゃ?」
ど、どうしてばれたにゃ!?
何も言ってないはずなのにどうして!!?
「俺に嘘は効かないぞ?」
なおも見つめる翡翠色の目に耐え切れなくなり思わずため息をつく
「……どうして……どうして、わかったにゃ?」
「家族だからな」
「え?家族?」
「ああ、クロは俺の家族だ、だから目を見れば大体のことは分かる……クロもそうだろ?」
これはさっきのお返しかにゃ?
こんなことじゃ私は動揺しないにゃ……でも――
「そっか……ありがとうにゃ……」
嬉しいにゃ……こんな私を家族として見てくれて
でも…私は犯罪者、そしてテロリスト、あなたとはもう――一緒にいられない
「俺はクロが出て行くのを止めたりはしない」
「え?」
不意にルドガーがそんなことを言う、止められるかと思ってたから意外だにゃ
「それがクロの選択ならそれを止める権利は俺にはないからな……まあ、本音を言うとずっと一緒にいて欲しいけどな」
「っ///////////!!?」
にゃっ///////!!?こ、これはプロポーズかにゃ///////!!?
で、でもルドガーって素で結構大胆なこと言うこともあるし……
で、でも、にゃあああ////////!!!
「さっき、何でも言うことを聞くっていったよな?」
「っ!?…えっと……うん」
混乱しているところをルドガーの言葉で現実に連れ戻される
そ、そうにゃ私はルドガーに恩返しをするんだったにゃ
「じゃあ、今から言うことだけは絶対に忘れないでくれ」
何だろう……いつになく真剣な表情で見つめられてドキドキしてしまう
「よく聞いてくれ……クロがどこの誰であろうと、どんなことをしていたとしても――」
真っ直ぐに私の目を見つめるルドガー、そしてそれを見つめ返す私
「――クロは俺の家族だ……だから――俺はどんなことがあっても君を連れ戻す!!何度でも俺から離れたって構わない、でもな、その度に何度だって俺が連れ戻してやる!!もし君が約束を破っても、俺がその約束を本当にしてやるからな!!!」
どうして……どうして、そんなこと言うんにゃ?
私はあなたを傷つけない為に出て行こうとしてるのにどうして連れ戻すなんて言うの?
私が約束を破っても本当にしてくれるなんて言えるの?
私が誰のためにあなたから離れようとしているのかを知っててそんなこと言ってるの?
「あなた馬鹿にゃ……」
「かもな」
「私のせいであなたが危険な目に合うかもしれないのよ?」
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