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東方変形葉
全国10カ所の妖気
東方変形葉41話「沖縄・SSSの妖気主」
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メリーも蓮子も笑顔で言った。布団に寝かされ、人形たちは俺の目の前に寝転がる。
「2人とも、ありがとう。」
人形たちの髪をなでる。満足そうな顔をしてくれた。
どっと疲れが押し寄せ、俺は瞼を閉じるとすぐに意識を手放した。



「あの子も大変だね。」
蓮子がつぶやいた。
「そうね。幻想郷ってどんなところか前に聞いたけど、ものすごくいいところだって。そんな世界をよっぽど守りたいのね。」
裕海がいつも作ってくれる料理は、男の子とは思えないほど味はちょうどよく、とても健康的なメニューだった。
「裕海様はね、いろんな人たちに気に入られているんだよ!力のない人から力のある人まで、みんなに気に入られているよ!」
姫雪ちゃんが元気よく話す。裕海の自慢話をしているはずなのに、まるで自分の自慢話かのように興奮している。尻尾をぴんと立てて、耳をぴょこぴょこ動かす姿はとても愛らしく、思わず微笑んでしまう。
その時だった。姫雪ちゃんの横に空間の裂け目が現れたのだ。
「お食事中失礼するわよ。」
空間の裂け目から出てきたのは、私と似た帽子に紐の大きなリボンが付いていて、紫のドレスを着ている金髪の女性だった。
「あれっ!?紫さん!どうしてここに?」
姫雪ちゃんの知り合いらしく、蓮子も私も一瞬警戒したが、そのことがわかってほっと胸をなでおろした。
「ちょっとね。裕海は今どこにいるかしら?」
「裕海様ならさっき沖縄の妖気主を退治して帰ってきて、すぐに寝たよ。」
「なら、この手紙をあの子に渡してちょうだい。」
そういって渡したのは、真っ白な封筒だった。
「・・・ところで、あなたはいったい誰?」
蓮子が訊いた。
「ええ、私は八雲紫。幻想郷の管理人よ。もしかしたら裕海から聞いたかもしれないけど。」
「えっ!あなたが!?」
蓮子が嬉しそうな顔を浮かべる。
「あら、裕海ったら私を褒めまくってたのかしら?」
「ある神社の紅白巫女曰く、『幻想郷一駄目な妖怪』のあの紫さん!」
「・・・・・・」
紫という人は、何かのダメージを負ったかのように沈黙した。
「・・・それよりも、この手紙にはある重要なことが書かれてあるわ。別にあなたたちも読んでもかまわないわ。」
話題を切り替えた。
「姫雪、あの子に頑張れって伝えておいて。」
「うん!」
「では、私はこれで。」
空間の裂け目の中へと消えていった。
「で?手紙の中には何が書かれているの?」
蓮子が封筒から手紙を出した。


裕海へ

元気かしら?妖気主退治は順調みたいね。いいこといいこと。
さて、話は本題へと行かせてもらうわ。落ち着いて聞きなさい。今、幻想郷がある妖怪の一団に狙われているという情報を耳にした。近いうちにこちらに来るだろう。私たちで何とかするけど、相手の力も数もわか
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